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パンデミック・マン 作者:ですの

パンデミック編

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第四十二話 ワールドステイト・チャイルド

セドはじっと二人の帰りを待っていた。
LAの都市群を眺めながら彼の知らない頃の世界を想像した。

セドが3歳になる頃にパンデミックは起きた。
幼いながらもその記憶にはハッキリと当時の惨状が刻み込まれていた。

セドは両親の事も殆ど覚えてはいなかった。
父親は家に居ることは少なく、母親は常に出稼ぎで家を空けていた。
兄弟は3人いた。セドは末っ子だった。その兄弟の記憶もまたおぼろげなものだった。

世界が混乱に包まれた時、その真っ只中でセドとマホーンは出会った。

マホーンはセドを引き取ると言って強引に彼を故郷から連れ出した。

セドが6歳になる頃、一度だけマホーンに両親について聞いたことがあった。
マホーンは何も答えなかった。
しかしセドはその表情を見て、何か知っていることは幼いながらに気づいた。

それからまたしばらくの時が経ち、世界中の元軍人達が集うコミューンでマホーンとセドは山田と出会った。
そのコミューンにセドとマホーンはしばらく属していた。

セドは元軍人達から嫌われていた。彼にはその理由もわからなかった。

ある日、マホーンがコミューンを離脱する事を決めた。
山田もそれに賛同した。

それから三人はずっと旅をしている。
セドにとってはこの二人が家族だった。

ふと、遠くに人影が見えた。
セドが双眼鏡でそちらを確認する。

マホーンと山田がこちらに向かっているのが見えた。

セドは二人の元に駆け寄る。

「お帰り! 街はどうだった?」

「無事で良かった。街にはコミューンがあったよ。これからその人達の所へ行こう」

「受け入れてくれそうなの?」

「とりあえずのところはだが。私と山田の、ある共通の知り合いの足取りを掴めそうなんだ。準備ができ次第、その人物の足取りを追いたい」

「そうなんだ、っていうか二人共マスク外してて大丈夫なの?」

「ウィルスが、この街には存在していないんだ」

三人は街へと入る。
ボロボロになりながらも尚そびえ立つビル群をセドは眺めた。

「凄いや、こんなに高い建物がたくさん……」

「ホント今じゃ珍しいからな。世界遺産にでもなるんじゃねえかな」

山田はそう言うとバッグからカメラを取り出して街を撮影し始めた。

すると三人の元に女が近づいてきた。

「話は聞いたよ。一先ず寝床を用意してあるからそこへ案内する」

「ありがたい。どのくらいここへ留まるかは分からないが、宜しく頼む」

「いいって。子連れで元軍人なんて面白いじゃん。危険な奴らって感じもないしね。私はサーシャ。出身はロシアだ」

三人はサーシャに案内され、街の中へと進んでいった。
※2017/01/15
表現の一部と誤字脱字の修正をしました。
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