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転生したらスライムだった件 作者:伏瀬

魔王誕生編

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73話 解き放たれし者

 結局、復活祭でいいんじゃね? とい俺の一言で『テンペスト復活祭』と名付けられていた。
 この祭りは毎年開催予定なのだそうだ。
 そんな祭りも終わり、2日が経ったのだが……。
 頭を悩ませる問題があるのだ。いや、今回は真面目な話である。
 コンコンというノックの音と同時に、ベスターを伴ってリグルドが入室して来た。

 生け捕りにした捕虜は14名。
 今は情報収集の為に、色々と取り調べを行っている最中である。
 で、素直に白状したらしく、粗方情報入手は出来たのだ。
 どうやら、余程の恐怖を味わったように感じたらしく、ファルムス国王等、俺を見るなり命乞いを始める始末。
 訓練を積んでいる血影狂乱ブラッドシャドウや、教会の使者でさえ、悪魔の存在を知り諦めたらしく素直に白状してくれたのだ。
 悪魔とは、魂に直接恐怖を呼び起こし、精神支配を行える高位存在である。
 上位悪魔グレーターデーモンクラス迄ならば、抵抗レジスト可能であったようだが、ディアブロのような上位魔将アークデーモンクラスになると、抵抗レジスト出来る者は限られてくるようだ。
 結局、精神が狂おうとも、情報は引き出されてしまうならばと、素直に話す事を選択したらしい。
 ちなみに、自害しても魂を操り直接脳を弄って情報を入手出来るらしい。
 これは上位悪魔グレーターデーモンクラスでも可能らしく、悪魔使いの前に自殺は無意味と言われている。
 この世界において確実に情報を秘匿するならば、死体を残さずに瞬時に自害しなければならないのだそうだ。
 敵に捕まった時点で、全ての情報は相手に筒抜けになったと考えるのが、この世界の常識なんだと。
 この世界で諜報活動スパイは、命懸けどころの騒ぎではないのだ。
 そんな感じで、情報は速やかに得る事が出来た。
 そして、先程言った問題とは、彼等の処遇についてである。
 俺の中で渦巻いていた怒りは、シオン達の復活で治まってしまった。
 そうなると、みすぼらしいおっさんや、聖教会の使者等、殺す気も失せたのである。
 まあ、狂信者は無理だ。あれは既に殺すのが確定している。
 実行犯は許す事が出来ないからな。
 得た証言でも、町の住人への殺戮行為は、命令されて行なった事では無かったそうだ。
 命令の大元は、ニコラウス枢機卿。
 内容は、宣戦布告。
 ただし、貴重な聖騎士はヒナタの承認を得られず動かせなかった為に、子飼いの血影狂乱ブラッドシャドウを動かしたのが今回の悲劇の原因となった。
 血に飢えた狂犬が、自らの優位性に胡座をかき、命じられてもいない暴走を行なったというのが真相だったのだ。
 となってくると、戦争後の捕虜の扱いやその他の戦争マナーも一応は考慮した方が良いかと考えた次第である。
 人間の総意として、俺達を魔物と見倣すなら、俺達は俺達のルールで行動するだけでいいんだけどな。
 ともかく、殺すのは何時でも出来る。
 こういう場合の国同士の取決めはどうなっているのか調べる事にしたのである。
 ヨウムやエレン達は、国家の仕組みに詳しく無かったので聞いても無駄だった。
 その時思い出したのが、ベスターである。
 先に、彼の意見を聞く事にしたという訳だ。

 入って来るなりベスターは、

「お久しぶりです、リムル様! この度は、災難でしたな」

 と、挨拶して来た。
 本当に災難だったよ。まだ終わってないけどね。

「本当にな。で、聞きたいんだけど、人間の戦争ってどうなっているの?」

 と、ストレートに聞いてみた。
 駆け引きは苦手だし、する必要もないだろう。
 そして、ベスターに戦争についての話を聞いたのだ。
 まず、評議会参加国家の間では、戦争と言ってもなかなか起こせないのが現状らしい。
 例えば、ルールに則って、毎月開催される評議会にて宣戦布告を行う必要がある。
 これを行わないと、評議会の参加資格を失い、周辺国家の共通の敵と見なされるのだ。
 戦争は、起こしやすく止めにくい。ルール化してあるのは驚きだった。
 取り合えず、宣戦布告した場合を仮定して話を進める。
 まず、日時が宣告され、その日が過ぎるまでに自国民の脱出を行う。
 続いて、戦争の開始日が決められて、それまではお互いに手出し禁止となるのだ。
 諜報活動も、この時点で禁止となる。これが発見されたら場合によってはルール違反が適用されるのだ。
 なので、諜報員スパイは原則居ない事になっているが、居たとしても自国民の脱出期間に逃がしておかねばならないのである。
 もし、捕まった者がいるなら、先に自己申告しなければルール違反が適用される徹底ぶり。
 まあ、そう言う厳しいルールだから、原則禁止になっているんだろう。捕まらない自信がなければ、スパイには成れないのだ。
 さて、戦争が始まった場合も、限定戦争と殲滅戦争の二種類ある。(厳密に言えば、経済戦争もあるが、ここでは省く)
 限定戦争は、国民への負担を減らす為に、場所指定による戦争である。
 スポーツの強化版のようなもので、何でもアリの極みと言った所だ。
 当然、地形に優劣も発生する為に、仕掛けた側では無く、受けた側が戦場を指定出来るのだ。
 これも、戦争の期間等と同時に宣戦布告時に取り決められる。
 で、もう一方の殲滅戦争は、それこそ何でも有りになる。
 相手国家が属国になるか、滅亡するまで終了しない。余程の事が無ければ選択されない戦争であった。
 これを選択する場合、その後勝っても負けても、他国に攻められる事も考慮しなければならぬのだ。
 他国の理解を得られる理由が無ければ、単なる侵略戦争。
 周辺国の連合を組んだ反撃を受けるリスクも高くなるという事である。
 つまり、そういう訳で、滅多に起きる事は無いそうだ。
 ドワーフ王国は中立を宣言しているので、もしここを攻めるならば、他国の理解は得られない。
 連合を組んで反撃される事になる。
 だが、中立を宣言したから周りから攻められないか? というと、そんな事は無い。
 ドワーフ王国は、技術大国であり、利用価値は高い。
 当然、他国に狙われるが、それを跳ね除ける国力と戦力が備わっている。
 力無き正義は無力。
 中立を誓うドワーフ王国へ宣戦布告しても他国の理解を得られないのは、そうした国力の高さの裏付けあっての話なのだ。
 欲をかいて自滅するのに、巻き込まれたくないというだけの話である。
 そういう訳で、幾つもの戦争が起き、評議会が設けられ、現在の形に落ち着いたのだそうだ。
 これが、評議会参加国家の間でのルール。

 では、参加していない国家とはどうなるのか?
 例えば、東の帝国。
 ここは、武装国家で、周辺の小国を併呑して強大に膨れ上がった国である。
 こういう国家に評議会のルールは適用されない。
 一方的に攻められて、蹂躙されるだけであった。
 なので、常に諜報員スパイを派遣し、動向を探る国もあるようだ。
 逆らう者には、死を!
 そういうスタイルらしく、一応の宣戦布告の後一週間以内に恭順の意を示さねば、侵攻が開始されるのだそうだ。
 幸いにも、帝国はジュラの森の反対側が勢力圏で、此方には来ていないので、未だ被害を受けた国家は無い。
 が、帝国傘下の国家の成れの果てを見ると、その脅威は此方の評議会参加国家にとっても人事では無いという話である。
 ドワーフ王国は辛うじて、帝国と国交のある国であり、侵攻を回避出来ているそうだ。
 まあ、国力と王の力の相互関係もあるようだけどね。
 こうして話を聞くと、評議会という前世での国連のような組織は、弱者の互助組織の意味合いが大きいようだ。
 国力の高い国家は、自力の判断で戦争も滅亡も選択しているのだから。
 当然、あくまでもルールに過ぎないので、お手本通りに進む訳では無いだろうけどね。
 成程と、ある程度の理解をする事は出来たのだ。

 さて、戦争の流れは理解出来た訳だが……
 本題の捕虜の扱いはどうなっているのか?
 これには、ベスターも説明に詰まった。
 評議会のルールでは、使者に手出しは厳禁。これはまあ、どの世界でも共通か。
 次に、国王が捕虜になるなんて滅多に無い事なのだ。
 殲滅戦の際に、本気で滅亡まで行く事も滅多に無い話。馬鹿じゃなければ、自国まで戦線が迫ったら、白旗上げて降参するのだから。
 そこで許さず皆殺しにするのは、周辺国家の反感を招くだけ。
 最も、自国まで攻め込まれる事態に陥る王など、国民の信用を失いすぐに失墜する事になるようだ。
 つまり、汚名を受けてまで殺す価値は無い。そういう事になる。
 なるほどね。
 となると、だ。今回は、戦の最中にどさくさに殺した事にも出来るけれど、生かして帰す方が良いかも知れないな。

「参考になった、ありがとう。ベスターが居てくれて助かったよ」

 そう労いの言葉をかけた。
 いやぁ、それ程でもありませんぞ! 等と、照れて頬を真っ赤にするおっさんベスター
 スマン、正直、気持ち悪い。
 角が取れて丸くなった性格の、渋めのナイスミドルなんだが・・・、おっさんには違いない。

「あ、忘れておりました。ドワーフ王への連絡で、この度の概要を報告しても宜しいですか?」
「ああ、問題ない。もし、何か意見があるなら言って欲しいと伝えてくれ」

 そう許可を出した。
 隠しても、どうせ直ぐに伝わるだろう。それならば、本当の所を先に伝える方がマシである。
 まだ照れていたベスターに再度礼を述べ、退出して貰った。
 あのおっさん、照れてるんじゃなくて、俺に見とれてたんじゃなかろうな……。
 仕事中は人間形態になっていた。
 そして、仮面が割れてしまって、現在修復中だったのだ。
 まさか・・・、ロリショタコン? 恐ろしい疑惑が浮かんだものである。
 そうで無い事を祈るばかりであった。



 先程の話を纏めて考えてみる。
 こうなると、王や使者は生かした方がいいかも知れない。
 俺にはユニークスキル『心無者ムジヒナルモノ』がある。
 奴らも既に心を折られているようだし、俺に対して裏切る事は出来なくなるだろう。
 そう考えた時、

《告。ユニークスキル『心無者ムジヒナルモノ』は究極能力アルティメットスキル暴食之王ベルゼビュート』に統合されました。
 その為、消失されており、使用不可能です 》

 お、おう……。
 役に立つスキルだと思ったらこの様である。
 一回使っただけとか、何の為に獲得されたんだろう。まあ、要らないとは思ったんだけどさ。
 というか、だ。
 前の状態でも使いこなせていない感じのスキル達だったが、大きく変更されたようだぞ。
 確認する必要がありそうである。何の感のと、忙しくなって来たものだ。
 まあ、王や使者は、生かす方が良さそうだが、会議して決めればいい。
 血影狂乱ブラッドシャドウの12名はシオンに任せた。
 情報を引き出した後、料理されているだろう。
 今回獲得した、ユニークスキル『料理人』とやらで。
 俺に食べさせようとしなければいいのだが、ね。そんな気色悪いのは、流石に……、ね。
 ある程度の今後の方針を決め、リグルドに会議の予定を入れるように伝えた。
 幹部クラス全員参加の会議を行う。
 それにより、今後の動向を決定する事にした。



 となると、今度はもう一つの問題である。
 俺はリグルドに目をやり、

「どうだ? 調べは進んでいるか?」

 と問いかけた。
 俺の能力もそうだが、皆各々、身体能力の増加や何らかのスキルの獲得等、俺の進化に伴って変化があったようなのだ。
 "世界の声"で、祝福ギフトを授けると言っていたらしい。
 俺の魂の系譜という事は、名付けた魔物全てという意味だろう。
 リグルドは頷き、

「現在、町の住民への聞き取りを行っております。
 女性達は、肌に艶が出来たり、美しさに磨きがかかったりと、良く判らぬ事を言ってました。
 どうやら、生命力が上昇した模様です。
 戦闘職に着いている者には、個別スキルを獲得したり、部隊毎の統一スキルを得たりと様々です。
 面白いのがゴブリン狼兵ライダー星狼族スターウルフ達で、エクストラスキル『同一化』何ていうレアスキルを獲得したみたいです」

 エクストラスキル『同一化』とは、人馬一体のような比喩ではなく、そのものズバリの同一化能力らしい。
 同一化を行えば、四足歩行の高速機動が可能な強力な戦士になるらしい。
 その強さは、"A-"相当になるそうだ。Aランク程では無いが、Bランク中最強という事である。
 そんな者が100名もいるのだから驚きであった。

 リグルドの報告は続く。
 死亡から蘇生した者達、100名は、子供も青年並みに一気に成長したらしい。
 戦う事も出来なかった無念さが、進化を促したのだろうと言っていた。
 得た能力が、『完全記憶ex』と『自己再生ex』である。
 両方エクストラスキルなのだが、これは相性が良い。
 というか、頭を吹き飛ばされても、星幽体アストラル・ボディーで記憶出来る為に、死亡に至らないのだ。
 つまり、豚頭魔王オーク・ディザスターが見せた驚異的な回復能力を得たという事。
 そんな者達が100名。ドン引きである。
 しかも、脅威の回復力を得たおかげで調子に乗り、シオンの猛特訓を受けて平然としているそうだ。
 だって、死なないんだもん! とはちょっと前まで子供だった少女の言葉らしいが…。
 最早、かける言葉も無い。
 悪い事をしたというべきか、頑張れよと言うべきか。
 現在は、"C+"相当の実力でしかないが、その内、テンペストの最強部隊になっていそうな予感がする。
 部隊名を"紫克衆ヨミガエリ"と命名。死を克服したという意味だ。

 ベニマル配下の人鬼族ホブゴブリン4,100名程は、面白い進化をしていた。
 中でも戦闘力上位の者達、100名程が大鬼族オーガへと進化したのだ。
 鬼人に憧れていたのだろう、初期に俺に助けを求めた村出身の者達だった。
 この者達は、ベニマルの直属親衛隊として、"紅炎衆クレナイ"と命名。"A-"相当の武者達となった。
 そして、率いる部隊の者は、『炎熱操作』『熱変動耐性ex』を獲得した、炎熱部隊となっている。
 個々人のランクは"C+"のままだが、攻撃力だけは高くなっている。
 緑色軍団グリーンナンバーズとして名付け、活躍して貰う予定だったが、驚きの変化である。
 まあ、ベニマル配下だし、赤備えが似合いそうだったのだが…。
 名前が緑なのだ、似合わない。先を見据えていなかった俺の失敗である。
 というかさ、そこまで読めるわけ無いって話ですよ。
 本当に、魔物の進化は意味不明なのだ。
 開き直って緑色軍団グリーンナンバーズと命名し、装備を緑に染めさせる。
 もっとも、色に似合わず炎熱攻撃を駆使する攻撃型の部隊なんだけどね。

 猪人族ハイオークの進化も群れ統一だった。
 身体能力上昇と、『鉄壁ex』という任意に土を操作し、防御壁を築く能力を獲得している。
 更に、『全身鎧化』を備え、防御力に特化した構成となっていた。
 俺の持つ耐性をほぼ受け継いだようだが、物理攻撃耐性に、『痛覚,腐食,電流,麻痺無効』である。
 大真面目に、シオンの料理を与えて、毒耐性も持たせたら? なんて考えてしまった程だ。
 個体差はあるようだが、軍としてみれば問題ないとの事だった。
 個々人がBランク相当の壮絶に強力な軍団である。
 そしてこの時が、黄色軍団イエローナンバーズと正式に名付け活動開始の瞬間だった。    
 あらゆる攻撃を防ぐ、鉄壁の防衛軍である。現状、テンペストの主力部隊であった。

 ガビル率いる龍人族ドラゴニュートの100名。
 当然のように、"A-"相当に身体能力が強化されている。
 得た能力が、『竜戦士化』『黒炎吐息フレイムブレス』or『黒雷吐息サンダーブレス』である。
 性能は劣化しているものの、十分な威力である。
 『竜戦士化』というのは、イマイチ良く判らない。得ただけで、使いこなせないそうだ。
 ヤバイ予感がするので、使わなくてもいいと思った。
 本当のピンチにでも使えたらいいんじゃないかね? 投げやりである。
 ガビルには勿体無い部下達であろう。
 飛行能力を得て、上空からのブレス攻撃は、結構洒落になってない。
 耐性系は獲得した訳ではないのだが、元から種族特性で全耐性が備わっている。
 鋼鉄並みに強固な鱗に魔鋼の鎧。
 直接攻撃でなければ貫通出来ないだろう。
 飛べるというのは、それだけで圧倒的な優位性を持つのである。
 部隊名、"飛竜衆ヒリュウ"。
 恐らく、現状ではテンペスト最強部隊である。



 とまあ、こんな感じで、報告を受けた。
 俺の進化と今までの努力が実を結び、大きく花開いた感じである。
 理解出来た事は、かなり戦力が上がったな、という事。
 総数、1万に満たない軍ではあるが、そこらの軍など簡単に蹴散らしそうだ。
 俺が叩き潰した軍よりも、圧倒的に強いのは間違いない。
 いやはや、何とも驚きの事態である。
 まあ、数が少ないのが弱点なんだろうけどね。
 数は簡単に増やせないので、今後の課題となるだろう。
 町の住民達の現状確認は、こんな感じで終了した。
 次は、幹部達だが…。
 リグルドによると、幹部連中も自分で把握しきれてないそうだ。
 そりゃそうか。
 俺だって、自分の能力を把握していない。
 人の事より、まずは自分の事だろう。
 リグルドに再度調査を依頼し、俺は自分の能力確認の為に場所を移す事にした。

 転移し、封印の洞窟のいつもの場所に向かう。
 出迎えたガビルに、誰も中に入らないように告げて、封印の間に入っていった。
 さて、究極能力アルティメットスキル智慧之王ラファエル』に呼びかける。
 今回の進化で変更になった点を教えてくれ、と念じた。
 認識出来たのが、以下の通り。

ステータス
 名前:リムル=テンペスト
 種族:魔粘性精神体デモンスライム
 加護:暴風の紋章
 称号:"魔王"
 魔法:〈魔力操作系〉〈上位精霊召喚〉〈上位悪魔召喚〉
 技能:固有スキル『分解吸収,無限再生』
    究極能力アルティメットスキル
     『智慧之王ラファエル
      …思考加速・解析鑑定・並列演算・
       詠唱破棄・森羅万象・融合・分離
     『暴食之王ベルゼビュート
      …捕食・解析・胃袋・擬態・隔離・
       腐敗・供給・食物連鎖・魂喰

    常用スキル…『魔力感知』『熱源感知』『音波探知』『超嗅覚』
          『魔王覇気』

    戦闘スキル…『粘鋼糸』『分身化』『混沌吐息カオスブレス
          『法則操作』『属性変換』『思念支配』『魔王化』

 擬態:悪魔,精霊,黒狼,黒蛇,ムカデ,蜘蛛,蝙蝠,蜥蜴,子鬼,豚頭

 耐性:物理攻撃無効,自然影響無効,状態異常無効
    精神攻撃耐性,聖魔攻撃耐性


 以上である。
 色々消えてしまったようだし、食物連鎖で配下の魔物の能力も追加されている最中のようで、これは進化完了で使えるようになった能力のみであるらしい。
 名前が変わっただけに思えるが、効果が桁違いになっていた。
 思考加速なんて、100万倍まで引き伸ばせるようだ。
 言葉では実感出来ないだろうが、使ってみると時が止まったようになる。
 各スキルの説明を聞こうと、再度ラファエルに問いかけようとした時、

《告。命令により実行していた、『無限牢獄』の解析が終了しました。
 個体名:ヴェルドラの開放を行いますか? YES/NO 》

 とんでもない爆弾発言を繰り出して来た。
 とっさに、返事出来なかったじゃないか……。
 だが、ようやく、である。
 1年以上かかったが、ようやく約束を果せる。
 後は、依代だが…それは何とかなりそうだ。
 俺の能力確認の事なんて、既に意識から消えていた。

 今、開放してやるよ、ヴェルドラ!

 そして、俺は、YESと念じたのだ。
 お待たせしました。解放の瞬間です。
+注意+
特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
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