FILE:24 条件 2
「条件…?」
新一は、じっと小五郎から視線を外さない。
「…オメーの頭なら、東都大学合格なんて朝飯前だよな? かと言って、絶対浮気しねぇなんて条件出したって無駄だ。オメーは浮気するタイプじゃねぇからな。そうだな…泣かせないってのはどうだ?」
「…それは…守れそうもありませんね…」
新一は、苦笑しながらも答えた。
「ふん。俺だって一生かかっても守れっこねぇよ。現にさっき、こうやって泣かせちまったんだからな」
小五郎は優しい眼差しで、蘭を見つめた。
「一生かかっても守って見せろ、とか、オメーには無駄だな。けど、俺は英理が出てった後から、蘭を男で一つで守って来たんだ」
「あら? 煙草を吸わない人でも、煙草の煙を吸うと肺に影響があるってご存知かしらねぇ…どっかの誰かさんはよく言うわよ。蘭の前で煙草吸ったことあるくせに。守ってきたうちに入らないわよねぇ〜」
英理はふふふと嫌味っぽく吐き捨てた。
「なにぉ!? それを言うなら英理! オメーだって一緒じゃねぇか!!」
「あら? 私が煙草を吸った姿なんて見たことあるかしら?」
「ふん! 洗物してて、泡が蘭の目に入った時だ! そういう場合は即刻水道水で洗わねぇとなのに、オメーは【大丈夫?】とかぬかしながら泡が沢山ついた手で蘭の目ェ触っただろ! 蘭の奴、余計染みたみたいで俺に泣きついてきたんだからな!!」
小五郎は立ち上がりながら、その時を細かく再現しながら睨みつけた。
「そっ…それとこれとは関係ないでしょ!? 今は条件について、よ!!」
「苦し紛れに話を逸らしたか!!」
「貴方ねぇっ!?」
時には夫婦漫才のような事をしながらも、英理と小五郎は熱く語り続けた。
もはや、お互いしか目に入っていないように。
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