FILE:16 遮られた告白
”結ばれちゃいけない男女なんていない”
”愛し合うことは出来る”
”形だけの兄妹だとしても”
3つの言葉が新一と蘭の脳を掠めた瞬間、二人の頭にある迷いが生まれた。
確かに愛し合うことは出来るよ。
だけどお父さんとかにどう説明したらいいのよ。
「新一と付き合ってて、結婚したいの!」
そんな言葉言ったって無駄に過ぎない。
蘭は悩んだ。
そして新一も。
蘭と結ばれたらどんなに嬉しいだろう。
だけど結婚とか、絶対に無理なんだよ。
そんな二人に、続きのソングが流れた。
♪〜
諦めている君
諦めている貴方
勇気を出して
ほら
たった一つの勇気で世界が変わるんだよ
私を信じて
絶対絶対後悔するから
今だけでも勇気を出して
想いを届けよう
諦めなきゃ希望は消えないから
新一と蘭の決意が固まった瞬間、あるファーストフード店に二人を優しく見守る二人の影があった。
それが誰かは語るまい。
「あのっ…」
「俺…」
新一と蘭は同時に叫ぶと、互いに顔を見合わせた。
「新一からどうぞ」
「いや、ここはレディーファーストで蘭から」
「新一」
「蘭」
「新一」
「蘭」
「新一」
「蘭」
お互い、譲り合う事を一歩も譲らない二人。
「あー! こうーなったら俺から言うぞ!!」
新一はくしゃっと頭をかきながら真面目に頬を赤らめながら言った。
「うん。どーぞ」
蘭は新一をいつにも増して優しい眼差しで見つめる。
「俺、好きな奴いるっつったろ? それは蘭だよ」
静まり返る二人の空気。
蘭は驚きを隠せない表情で告げた。
「私は―――」
言いかけた蘭の言葉をあっさりとある人物が遮った。
「工藤君!!!」
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