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正妃になりたいわけじゃないっ!! 作者:ぺぺ
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生きてました(´_ゝ`)そして短いです。何より話が進まなかった…。
でも投稿しちゃう…そんな自分がしゅきだからーーーーー!!!
(ヤバイ…っ!!)

ヴァンディットとヤヤの向かいに座ったイセルは、カタカタと肩を震わせながらそんなことを思っていた。

そんなイセルを隣に座ったセリウスが冷たい視線を送るが、当の本人はそれに気づきはしても体の揺れを抑えることは出来ないでいる。

それもそのはず、セリウスとイセルの目の前では普段はお目にかかれない冷酷な皇帝がたった一人の女を抱きしめて微笑んでいるのだ。たとえそれが、抱かれている女にしてみれば地獄からの最後の審判のように見えてもだ。

イセルにして見れば、普段からは180度も違う幼馴染の顔と、それまでのヤヤの一風変わったやり取りを聞かされて爆笑するなと言うほうが無理というものである。しかしながら、ここには仕事で来ている上にちゃらんぽらんに見えて公私はきっちり分けるタイプのイセルはなんとか誤魔化そうと必死だった。

イセルの隠し切れない笑いに冷めた視線を送っているセリウスも、実は冷静そうに見えてかなり驚愕していた。

ヤヤの態度然りヴァンディットの態度もまた然り、予想をしようにもセリウスの知る普通とは違いすぎている。

そして、二人に驚いているのは彼らだけではなかった。

ヤヤとヴァンディットの傍から見れば仲睦まじい姿に、皇帝とその側近を迎える準備をしていた対の間付きの侍女たちも同様に内心は驚きの連続でいつ失敗しても可笑しくない状態である。

そんな彼らの視線に晒されている当の本人たちは、ヤヤはどうとでもなれと疲れからくる諦めによりヴァンディットが体を密着させてながら自身に行うささやかないたずらに堪え半ば放心しており、一方ヴァンディットは見ないうちにすっかりと痩せてしまったヤヤの体を丹念に確かめながら、再び現れた冥風とその冥風にむざむざと正妃候補を毒殺されかけた自身に静かな怒りを覚えていた。

さまざまな感情が入り乱れる対の間は、一見静かな会合の場に見えなくもなかったが、事実は非常に混沌とした誰も言葉を発することの出来ない状況であった。

侍女たちが静かに、お茶のカップをヤヤたちの前に置き、部屋の隅に控えてしまうと、部屋の中にある動はイセルの笑いを堪えて揺れていた肩とヴァンディットがヤヤを触れている手のみとなる。

(…イセル様に笑いはいつ収まるのかしらね)

放心していたとはいえ、一番周りの状況を把握していたのヤヤであった。

最初の方こそヴァンディットの気持ち悪いと言いようのなかった甘い態度とそれに含まれる毒にやられていたが、時間がいくらか経てば精神的苦痛はともかくその痛みにすら慣れてしまう損な体質の持ち主のヤヤ。一番早く混沌とした状況から脱したものの、そんな状況の中、発言を出来るはずもない。

いつまでこの状況が続くのかと続くのかとヤヤがうんざりしかけた頃、イセルのわざとらしい咳払いが笑いをごまかすかのように部屋に響いた。

テーブルを囲んでいるイセル以外の人の目が一斉にイセルの方へと向けられる。そんな視線に笑いすぎて軽く涙の溜まった目をしたイセルが口を開こうとしてとき、

「笑いすぎでしょ…」

ボソリと小さな声が意外と大きく部屋の中に木霊した…。

「ヤヤ?」

声に出したつもりのない声が部屋の中に響いてびっくりしたのはヤヤである。視線をすばやくテーブルに向けたものの、その視線の先を奪うようにヴァンディットの顔が現れるとヤヤの顔は真っ青を通り越し真っ白になる。

その時だ。

「…っぶはっ!!も、もう、無理だ!!面白すぎる~~~っ!!!!!」

さすがのイセルも最後の砦を壊されたのか、完全に腹筋が崩壊したようであった。ヒーヒー言いながら、バンバンと机を叩き、腹を抱えての大爆笑。
その頭には微かに、今回ヤヤを訪ねてきた理由が残っているものの、それを表に出せる余裕はない。

「もっ、もぅ、俺ダメ・・・っ!は、腹が壊れるぅっ!!」

そんなイセルの態度に羞恥心を煽られたヤヤは、顔を真っ赤にして俯き、そのヤヤの腰を抱いているヴァンディットとイセルの横に座るセリウスは冷たい視線をイセルに向けた。

(~~~~~っ!!)

自身の失態に身悶えしたくなるのを着ていたドレスをぐっと掴んで、何とかやり過ごそうとするヤヤの肩に力が入る。その数秒後、イセルの体が大きくのけ反った。

「うおぉっ!!?っぁぶねっ!!!」

イセルがのけ反り、見えた先の壁には深々と刺さる小さな刀。突然、声を荒げたイセルにハッと顔上げたヤヤは先ほどの羞恥も忘れ、イセルの背後に見えた刺さる刀に首を傾げる。

「ヴァンっ!!」

心底慌てた様子のイセルから発せられた名前に、ヤヤの視線がすいと隣に動く。そして、ふよふよと視線を定めないようにしながら、顔を隣から背けた。

(ナ、ナンカイタ…。ナンカイタ!)

カタカタと肩が震えそうになるのを必死で耐えながらも、ヤヤの背筋には冷たい汗が伝う。

ヤヤが視線を動かして見たものは、イセルに向かって嫣然と笑うヴァンディットの顔だった。出会ってから険しい顔ばかり見てきたヤヤにとって、笑う皇帝は想像を超える破壊力があったようだ。それはヤヤだけではなかったようで、イセルやセリウスの顔も引きつったものになっている。

「いつまで、待たせる気だ?イセル」

顔は笑っているのにやけにドスの聞いたヴァンディットの声に、

「おぉ、こわっ…」

と、顔を引きつらせながら肩を竦めたイセルだったが、その後一瞬にして纏う雰囲気をがらりと変えた。それに呼応するかのように、部屋の空気も混沌からキンと張りつめたものに変化する。その変化を肌で感じたヤヤも視線をテーブルの上に定めながら、

(あぁ…、横になりたい)

全く別のことを考えながら、どこかでこの状況を楽しんでいる自分の影の高笑いが聞こえた気がした。
お久しぶりです(´・ω・`)短編でお会いした方は、先日ぶりです(*‘∀‘)読んでくださった方々に、大きな感謝を!
そして、ご意見、ご感想、誤字脱字報告などしてやんよとおっしゃる方々に謝罪を…。お返事が間に合ってません。そして、お返事をする余裕がありません(/_;)

それでもくださる方、ありがたく拝見させていただきます!

更新は遅すぎますが、次回もよろしくしていただけたらなと思います。
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