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uso8,000,000:嘘八百万 (うそやおよろず)(←シュレディンガーのぬっこ続編) 作者:Pー龍

一章 冒険者への道

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第四十六話

 本日の最終目的地である温泉へと無事に到着いたしました。
ちみっ子さんはアシスタントのお2人にお任せして女子風呂へと連れて行ってもらうこととなりました。ディーネさんももちろん女子風呂でございます。今日のスパモンさんはその外見から男子風呂です。ギルド温泉の時みたいにふわふわとどこかに飛んで行ってしまわないように良く言い聞かせてあります。

「それでは宮津さん、乙城さん、ちみっ子さんのことをよろしくお願いしますね。この子髪の毛を洗う時にはシャンプーハットが必須ですので、どうかこれをお使いください。あとこの目に入っても沁みないシャンプーと、幼児用の肌に優しいボディーシャンプーと、お風呂上がりに使うベビーオイルとベビーパウダー、替えの下着はこれで、バスタオルはこっちで、ボディタオルは・・・」
「なぁパパ、俺も姉ちゃんと一緒に風呂に入りたいな。」
「(・・・コイツこのタイミングで・・・やりおったな・・・)いやいやいや、それだと宮津さんと乙城さんのお2人に余計なご迷惑をかけることになっちゃうからねぇ、スサオくん、今日は我慢して俺と一緒に男湯の方に入ろうか。」
「タケルさん、私たちはスサオくんのことをお預かりしても全然迷惑なんかじゃありませんよ。1人預かるのも2人預かるのもそんなに大きな違いはないですから。そうよねぇ乙城さんもそう思うでしょ。スサオくん、お姉ちゃんたちと一緒にお風呂入ろうか?」
「おぅ、いいのか? 一緒に入るぜ。」
「じゃ、スサオくんは私がからだ洗ってあげるわね。」
「おぅ、それなら姉ちゃんのからだは俺が洗ってやるんだぜ。」

 乙城さんがスサオくんを抱き上げて、そのお胸様にスサオくんが頭を埋めて・・・ぐぬぬ、ウラヤマけしからん。

「(この裏切り者~、卑怯者~)」
「(パパ、撮影はムリだけどあとでちゃんと報告するからな。楽しみにしておくんだぜ。)」
「タケルさん、それじゃ、この2人は私たちが預かりますので、今日はゆっくり温泉に浸かってください。」
「すみません、それじゃよろしくお願いします。」
「お前さまよ、またあとでなのじゃ。」
「(パパ、報告楽しみに待っていろよな。)」
「・・・・・・」

 そんなやり取りがありまして、5:5に分かれて男湯女湯にそれぞれ浸かることとなりました。
 男湯に入ると猫と半魚人と暗闇がいつものように水泳大会を始めようとしたので厳重注意をします。ここはいつものギルド温泉とは違いますからね。遊泳禁止ですお。他のお客さんの迷惑を考えましょうね。
4人はサウナ風呂で我慢大会を始めたようでございます。師匠のスパゲティが延びてしまいそうな気がしないでもないですが・・・。
 まったりと1人で露天風呂の湯船に浸かっているとどこか見覚えのある赤ら顔のおっさんが後から入って来ました。あれ? おっさんの背中って羽生えてないですか? 

「こんにちは。兄さん、たしかさっき山で会ったよなぁ。」
「こんにちは。・・・えぇさっき山を下りて来たところです。(ちみっ子さんの力を借りて・・・)」
「いやいや奇遇だねぇ。ここでまた兄さんに会ったというのもこれは何かの縁なんだろうなぁ。」
「ハハハッ、そうなんでしょうか?」
「そうなんだよ君、ガハハハ。ワシの名前はな、飯綱三郎と申すのじゃ。この近所に住んでおる。よろしくのぅ。」
「あぁえっと、俺、山田武尊と言います。」
「良い名じゃなぁ。」
「ありがとうございます。」

 赤ら顔のおじさんの名前が飯綱三郎さん、ちみっ子さんが捕まえたのがイイヅナさん。何やら縁のありそうな気は確かにいたしますが、どうなんでしょうか? それよりこのおじさん背中に羽生えてますよね。

「ん? 山田殿はワシのこの背中の羽が気になるのかね?」
「・・・はぁ。」
「そうかそうか。うむ、ならば山田殿には今日の記念にワシの羽を差し上げるとしよう。」

 おじさん、背中に手をまわして数本まとめて引っこ抜いた羽を手渡してくれました。引き抜く際にブチブチブチっと痛々しい音が聞こえてきました。おじさんもちょっと涙目。

「この羽はな、風を呼ぶことができるのだよ。」
「・・・・・・風ですか?」
「そう風だ。こうやって軸を摘まんでだな、この羽を振るとな、風を呼ぶことができる。振る強さによって風の強弱をつけることもできるぞ。両手に2つ持って強く振れば空を飛ぶことも可能なのだよ。そのうちこれが山田殿の役に立つようなこともあるじゃろうから持っておくといい。」
「ありがとうございます。」

 三郎さんから頂いた羽は山で拾った羽と良く似ていました。
 話の流れで明日もまた山に登りに来ることをお話しすると、三郎さんは近所に住んでいるので毎日山に登っているんだそうです。
 三郎さんとは当たり障りのない世間話をしてお別れしました。

 サウナ風呂に行った4人を炭酸風呂でピックアップし、お風呂を出ます。女湯の5人と合流し、夕食を食べました。夕食後はギルドに戻って解散です。

「ではまた明日の朝8時にお会いしましょう。」
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