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uso8,000,000:嘘八百万 (うそやおよろず)(←シュレディンガーのぬっこ続編) 作者:Pー龍

一章 冒険者への道

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第三十九話

「パパ、惜しかったな。もうちょっとだけ早く帰ってくればよかったのに。」
「? えぇ、向こうで少しトラブルがありまして。サクヤさんがイイヅナさんの縄を(ほど)いて逃がしちゃったんですよ。イイヅナさんがサクヤさんに変身してしまって、まぁいろいろとあったんですよ。それでこちらへ帰ってくるのが少し遅くなっちゃいました。まぁそれはそれで良いモノを見ることが出来たからいいんですけど。――スサオくんいい笑顔してますよねぇ。これは何かいいことでもありましたか?」
「おぅ、あったぞ。パパ、あの2人スッケスケだったぞ。」
「? スッケスケ?」
「おぅ、2人とも水に濡れていい感じにこう・・・。」
「ほぉほぉ、水に濡れていい感じにスッケスケ? 2人とも? その2人っていうのはモチロン乙城さんと宮津さんですよね。まさかギルド組のニャンコとウロコじゃないですよね。で、それは水に濡れて下着が透けて見えてました的なスッケスケ?」
「いいや、下着は見えなかったな。代わりにこうぽちぽちっと。」
「ぽっちぽち?」
「そうぽっちぽち。」
「動画は?」
「バッチリ、」

 俺はスサオくんと熱い抱擁を交わそうとしました。
「――天狗撮影用に森に向けて固定しておいたぜ。」

 見れば三脚が立てられ、ビデオカメラは明後日の方向に向けられて赤いランプが点灯しています。
 決定的瞬間に対する動画の不存在を知ったショックで愕然と崩れ落ちた俺は、更にスサオくんから詳細なお2人のぽっち関連情報がもたらされるに至って滂沱の涙を流すのでした。なんでも下着は白しか付けちゃいけないというルールがあったようでございます。そのことを知らずにやって来たお2人の下着は白じゃなかったのでしょうね。そもそもそれがいったい何色だったのかという点についても気になるところではございますが、お2人は下着を外して水行に挑んでおられたということのようでございます。その結果滝に打たれて・・・本人たちそれに気付いて恥ずかしがりながらも見え隠れという大変うらやまけしからんお話でございました。修行僧のおっさん2人もなぜだか鼻が大きく膨らんでいたそうでございます。

「お前さまよ、みな着替え終ってここに揃っておる。お前さまの再起動を待っておるぞ。そろそろ出発せぬかや? ほれ山頂で弁当がわらわを待っておるぞ。」

 ちみっ子さんに促され立ち上がりました。
 なるほど乙城さんと宮津さんの姿もあります。もう着替え終わったんですね。乙城さんのお胸を凝視してみましたが、ぽっちを幻視することすら叶いませんでした。

「山田さん、さっきまであちらでうずくまってらっしゃいましたけど、今はまたすごく真剣な顔で一点を見つめていらっしゃいますが・・・どこか体調悪いのでしょうか? それとも何か異変でもありましたか? ・・・もしかして天狗ですか?」

 声を掛けてきたのは宮津さん。次はそちらのお胸も試させて頂こうかと思っておりますよ。

「いえ、ちょっと考え事をしておりましてね。いや大したことではありません。ほんと大丈夫ですよ。(天狗ならそこに太郎さんと次郎さんがいるんですけどねぇ。気付いてないのなら何よりです。)お2人は水行楽しめましたか?」
「はい。いい経験ができました。・・・水に濡れて色々と透けてしまってとても恥ずかしいことになっていたんですけど。」
「私もあれはちょっと恥ずかしかったな。山田さんがどこかへ出掛けてる間だったから良かったけど。見せられるようなものじゃないので。」
「水行ってのはあれ修行ですからね、清い気持ちで雑念を振り切れば自然と恥ずかしくなんてなくなるはずですよ。要は気持ちの持ち様なんです。恥ずかしいだなんてお2人とも修行が足りないんじゃないでしょうか。そうだ、明日もちみっ子さんの提案で今度は上空からこの辺りの調査をしてみようかと思っているんですが、せっかくだから明日もひとつどうでしょう? 時間は作りますよ。」
「いえ、明日は調査により重点を置きたいと思ってます。」
「そうね、遊んでばかりじゃいけないわよね。」

 残念ながら宮津さんのお胸様のぽっちも幻視することは叶いませんでしたが、
《♪ピロリロリ~ン ♪ピロリロリ~ン オリジナルスキルが解放されました》
 聞き覚えのある効果音と共に例の脳内アナウンスが響きます。どんなスキルが入手できたのかギルドカードをすぐにでも確認したいところなんですが、人目も多いので後にいたしましょう。できれば透視系のスキルが望ましいのですが、コレ何とかなりませんかね。
 まだ見ぬ可能性を信じて登山を再開いたしましょう。

「それでは山登りを再開しようと思います。皆さん準備できてますか?」
「「「「「『『『できてま~す。』』』」」」」」
「この先、沢をつたって歩く場所が出てきます。足場が濡れていると滑って転ぶこともあると思うので、各自足下には充分気を付けてください。怪我の無いようにお願いしますね。『労務災害ダメぜったい』ですよー。」

 山登り再開です。
+注意+
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