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uso8,000,000:嘘八百万 (うそやおよろず)(←シュレディンガーのぬっこ続編) 作者:Pー龍

一章 冒険者への道

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第三十八話

「(お前さまよ、こやつはイイヅナなのじゃ。)」
「(イイヅナって?)」
「(管狐(くだぎつね)と呼ぶこともあるようじゃがの。東北におるイタチ科の野生のケモノじゃ。この辺りに居るというのは生態上どうにもおかしなことなのじゃが、・・・そういえば、この山にある寺の本尊は飯縄大権現じゃったかのぅ。飯縄大権現は飯縄使いじゃという話じゃ。実はコヤツこそがこの寺の本尊なのかも知れんぞ。)」
「(修行僧の太郎さんがご本尊退治しちゃっていいの?)」
「(そもそもこやつが悪戯しておったのが悪いのじゃ。)」

 どうやらこのイイヅナさん、麓の駅のトイレで乙城さんに変化してすり替わっていたようです。太郎さんに見つからなければ乙城さんが追いついた時点でおかしなことになっていたことでしょう。宮津さん、乙城さんの2人だけは、まだ状況が把握できていないようですけど、他のメンバーはだいたい理解できたようです。
 飯縄大権現(仮)さま、ちみっ子さんに麻縄で亀甲縛りにされて俺の腰に繋がれてしまいました。

「あぁ、可愛い。山田さん、それどうしたんですか?」
「さっきそこでちみっ子さんが捕まえましてね。」


 太郎坊さん、次郎坊さんのレクチャーで水行がはじまるようでございます。スサオくんは周囲を撮影中。この間に買い出しに行ってギルドへ納品済ませて来てもいいかな?

「ディーネさん、ちょっとい~い?」
「何かしら?」
「あの3人の通訳ちょっとだけ変わってくれないかな?」
「いいけど、どうかしたの?」
「4人が水浴びてるこの間に、ちょっとひとっ走りギルドまで出掛けてお仕事してこようかなって。」
「わかったわ。行ってらっしゃい。今度ゴーヤ汁奢(おご)ってよね。」
「承りました。ちみっ子さん、これから婆ちゃんの店までお願いできますか?」
「うむ、よかろう。ほれお前さま、ギルドへ着いたぞ。」
「あらタケル様、いらっしゃいませ。天狗探索の進行具合はいかがですか? ・・・そのお腰につながれているのは? ひょっとして管狐でしょうか。あらかわいいわ。いったいどうなされたのでしょう。」
「そう言えばコイツ結んでましたね。この子悪戯好きみたいなんで、自由に動けないようにちみっ子さんが拘束してしまいまして。」
「はい、ちみっ子さんお駄賃どうぞ。」
「うむ。」
「店の様子はどうでしたか? 婆ちゃんは?」
「今日はお客様はまだお1人も。お婆様は商店主さんからの定時連絡があるからと言って奥の部屋に籠りっきりです。」
「ふーん、今から仕入に行って、ギルドへ寄って、帰りにまたここへ顔出しますね。」
「わかりました。その管狐ちゃんはどうされます? 連れて行くとお邪魔ではありませんか? よろしければ、私がこちらでお預かりしましょうか?」

 サクヤさん、手をわきわきさせて預かりたくてしょうがない顔をしてらっしゃいます。

「じゃ、少しの間、お願いできますか? 悪戯されないように気をつけてください。」
「わかりました。お預かりします。では行ってらっしゃいませ~。」

 婆ちゃんの店を出て商店街へ向かい、スターマウンテンへ。営業時間はまだですが、用意してもらっている商品を受け取り、支払いを済ませて2次元ポケットの中へ収納します。次はちみっ子さんにまた転移をしてもらって山徒運輸の集積所に留め置きしてもらっている荷物を回収しますた。これで納品する商品がすべて揃ったので再び転移してギルドへ到着。

「チッチー、頼もうなのじゃ~。おはようなのじゃ~。」
「おはようございます、オヒルネノミコト様、タケル様。」
「チッチさん、おはようございます。納品に来ました。」
「お忙しい中、ありがとうございます。ではこちらにお願いします。」

 毎度毎度のエログッズの数々、エロ雑誌の数々、今回はショタ系がいつも以上に多いんですけど、

『おぉー、やっと届いたのか。これを待っておったのだ。これで国へ帰って部下の司祭どもへ配る土産が出来たぞ。フォッフォッフォッフォ。』(脳内補完)

 あなたまだ帰ってなかったんだね~。これ配っちゃうんだ。ふーん、信者の子どもたち逃げて~。もうすぐそっちにヤバいのが帰るらしいから安全なところに避難するんだよ~。
 パルたん聖人に握手されちゃった。この手洗った方がいいかな? 消毒した方がいいよね。もうパルたん性塵とか敬称変えちゃえばいいのに。

「タケル様、本日もありがとうございました。実は今日久しぶりに専務がギルドに来ておりますが、如何いたしましょう?」
「あぁ、そうですかぁ。どうしよっかなぁ? でもクライアント待たせちゃってるんで、ゴメンナサイ。今日は時間無いです。」
「わかりました。ではまたの御来所の折ということに。専務には私から伝えておきます。」
「チッチさん、向こうでみんな待ってますんで、これで失礼します。せわしなくて済みません。ちみっ子さん、今度は婆ちゃんの店へお願いします。」
「うむ。わかったのじゃ。ほれ。」

「あれ? サクヤさんて分身できたんだ。すご~い。」
「お前さまよ、そんなわけはないのじゃ。あれ片方はイイヅナが化けておるのじゃろう。サクちゃんよ、お主イイヅナの縄を(ほど)いてしもうたな。」
「「窮屈そうにしてたんで、つい解いてしまって・・・この子ったら私に化けてしまって。山田様、私が本当のサクヤなんです。あっちが私に化けた(くだ)ちゃんです。」」
「これ、どっちが本物だかさっぱりわからんのじゃ。2人とも捕まえてしまうぞ。」

 ちみっ子さん麻縄で2人のサクヤさんを亀甲縛り。どんどん縄をきつく縛っていったところでイイヅナさんの変化が解けました。サクヤさんが締め上げられて呻く声に身体の一部分が反応してしまったのは、これは生物学的に仕方が無いことと言えるでしょう。不可抗力です。オレ全然悪くない。

「良し。」
「何が良しなのじゃ?」
「ちみっ子さん、イイヅナさん連れて滝までお願いします。」
「何が良しなのじゃ? ほれ着いたぞ。お駄賃寄越すのじゃ。」
「はいどうぞ。」

 帰ってきたら水行は終わっていたようです。みんなもう着替えに行ってるんだって。

「パパお帰り。遅かったなぁ。(ニヤニヤ)」

 スサオくんが満面のイヤラシイ笑みを浮かべています。これは何かあったのでしょうか?
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