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uso8,000,000:嘘八百万 (うそやおよろず)(←シュレディンガーのぬっこ続編) 作者:Pー龍

一章 冒険者への道

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第十七話

3人の爺さんは新キャラではありますが、数にはカウントされないモブ扱いでございます。星山和志くんは気付かれた方もいるかもしれませんが、最初の頃、閑話で登場しております。

モブ扱いの3人同様、ぶっちゃけ、この山田時枝さん、最初の登場予定キャラではありません。ヤマダトーイも予定になかった。勝手なことするんじゃねぇよ。またプロットいじんなきゃじゃん。と1人脳内編集会議。
 3人+1人で婆ちゃんの店に帰ってきてみたら、商品が無くなってガランとした無人の店舗が待っていました。なんだか声が響いてくる。

『(いらッシゃイマせ↝ ありガtoごぜえま↗ス↴。)』
「(こんなかんじでどうだろぅねぇ?)」
「(なぁトキちゃんよ、もっとこうフツーにしゃべらせてみたらいいんじゃないのかい?)」
「(あぁ、そうだなぁ。なんか変じゃね?)」
「(これだから坊やは・・・・・・)」
「(爺ちゃんたち、坊やなのか?)」
『(a;,;a是thamu0m0p8y0)』(意味不明)

「お前さまよ、陳列棚もこの際新調してみてはどうかのぅ?」
「婆ちゃんがどんな考えかによるなぁ。いま、なんかやってるみたいだけど。」
「山田様、ここはいったいどういった場所なのでしょうか?」
「だよね~、サクヤさんはいきなり連れてこられちゃったからわけわからないよねー。ここはね、俺の婆ちゃんが経営してるおもちゃ屋さん、って言っても今は商品全部俺が買い取ったから何も売り物が無いんだけど、奥にあるあの扉の向こうでごちゃごちゃしゃべってる声がマイクに拾われて天井のスピーカーからこっちに漏れてきてるってのが現在のカオス状況でございます。」
「では私、山田様の御婆様に一言(ひとこと)ご挨拶をしなければなりません。」
「じゃ、ちょっと奥へ行ってみます?」

 広々とした店舗を抜け、扉の横にあるスロットへとカードキーを挿入、認証コードを入力し扉を開けます。めんどくさい。

「(いいかい? ロボットがこんな風にカタコトでしゃべるってぇのは、ロボット自身がいつかは人間になりたいという願いを間接的に表現してるんだ。これが無きゃロボットと人間の境界が曖昧になっちまってちっとも面白くないじゃないか。人型の鉄腕○トムが命を投げ出すのと、機械のままの○チコマが命を投げ出すのとじゃ、どっちが感動的かって言ったらあたしゃ後者だと思うねぇ。それと同じで人型ではあってもロボットを主張するにはスムースなしゃべり口調はロマンに欠けるってもんだよ。)」

 婆ちゃん研究者風の白衣を着用して、指示棒持って熱弁中。何が言いたいの?
 婆ちゃんたちの前にはチャイナドレスを身に纏った人形(最近たまに仕事で大人用のおもちゃ屋さんに買いに行くこともあるタイプに見える)が椅子に座っていますた。
 婆ちゃんの前にはスサオ君とスパモンさん、それにいつの間にか近所の商店を経営してる爺さんが3名ほど追加されています。
 やべー、スパモンさんに対人用認識阻害スキル掛けてない。
 爺さんたち、スパモンさんに何の疑問も湧いておられぬご様子です。むしろ意思の疎通が図れているかのようにすら見えます。

「おぉ、タケル戻ってたのかい。そちらのお嬢さんは?」
「貴方様が山田様のお婆様でございますね。わたくし、サクヤと申します。先程不逞の輩に絡まれて困っていたところを偶然通りかかられた山田様に御救い頂きました。さらには拠り所のない私を見かねた山田様のお誘いにより山田様のアパートで暮らすことと相成りました。山田様には感謝するばかりでございます。お婆様におかれましても、このサクヤ、今後どうかお見知り頂きますようよろしくお願いいたします。」
「そうかい、そんなことがねぇ。最近はずいぶんとここらも物騒になったもんだねぇ。あんたも何かい? この子たちと・・・」
「はい。」
「やっぱりねぇ。日本人ならこうどことなくピンと来そうなもんなんだけどねぇ。あたしゃ、このタケルの婆ちゃんでね、山田時枝って言うんだ。こちらこそよろしくお願いしますよ。」
「婆ちゃん、それよりこの人形何さ?」
「これかい? 先月不燃物のゴミ出しの日にそこの禿げオヤジがこそこそしてるのを見つけてね、没収したんだよ。以来1か月掛けてコツコツとカスタマイズしてる最中さね。今日ようやくしゃべるようになったんだ。すごいだろ。そのお披露目の最中だよ。」

 禿げオヤジ呼ばわりされたのは近所で食品問屋を経営してる田山の爺さん。他2名の爺さんも近所でアウトドアショップを経営してる五十嵐の爺さんとアダルトショップオーナーの星山の爺さん。星山の爺さんの店には最近よく顔を出している。いつもは息子さんが店番をしている。仕入先や裏事情を教えてくれるのでとても助かっている。

「あぁタケルくんか、最近じゃ星山の所でずいぶんと散財してるんだってねぇ。」
「いや俺個人の買い物では無いですよ。あくまでも仕事上の仕入先として使わせていただいております。」
「そうなんだよ。娘がタケル君のおかげで潰れかけてた店が持ち直したって喜んでたんだよ。タケルくんには本当感謝してるよ。何だったらうちの娘、タケル君に貰ってもらえないかなぁ。」
「お前に娘いねーだろぅが、アレ和志君だろ。なぁタケルくん、さっき聞いたんだけど、このおもちゃ屋の商品全部一括で買い取ったんだってねぇ。景気いいなぁ。」
「はぁ、これから改装するのに邪魔だろうということになりまして・・・」
「なぁ、うちの商品もついでに買い取っちゃくれねぇかなぁ?」
「おい、五十嵐ずるいぞ。お前がそうゆうこと言うんなら・・・タケルくん、田山食品の在庫もこの際だ、よろしく頼む。」

 田山食品の取り扱い商品の中にはちみっ子さん好みのもの(スェーデンで作られた、膨らんで破裂する直前が食べごろのニシンの缶詰など)もあり、五十嵐スポーツには俺の冒険者魂をくすぐる商品があったりで、爺さんたちにまんまと乗せられ、丸ごと購入。これで本日3店舗目。ちみっ子さん曰く、2次元では時間は止まってるようなので、食品の日切れの心配はしなくてもいいんだってさ。ポケットの中でシュールなストレミングさんが破裂することは無いって話だけど、ホントに大丈夫なんだよね?

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