挿絵表示切替ボタン
▼配色







▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる
uso8,000,000:嘘八百万 (うそやおよろず)(←シュレディンガーのぬっこ続編) 作者:Pー龍

一章 冒険者への道

しおりの位置情報を変更しました
エラーが発生しました

ブックマークしました。

設定

更新通知 0/400

設定を保存しました
エラーが発生しました

カテゴリ

ブックマークへ

以下のブックマークを解除します。
よろしければ[解除]を押してください。

ブックマークを解除しました。

15/57

第九話

大変お待たせしております。本日は説明回となっております。明日は続きをアップするつもりです。
 ギルドに戻った俺たちは資料室にやって来ました。いまはみんなで手分けをして天狗の資料を探しているところ。

「ちみっ子さん、天狗ってどの辺りへ行って探せばいいんでしょうねぇ?」
「ふむ、ココ日本では山に住んでおるイメージが広がっておるのではないかのぅ。天狗というものはな、元来は中国から伝来した魔物の概念なのじゃよ。文字を見てもわかるように古くは天の(いぬ)つまりは犬の姿をしておったようじゃな。古来中国では天翔けるわんわんおのことを天狗と呼んだのじゃ。それが日本ではいつの間にか山伏のイメージと重なって鼻の長いおっさんになってしもうたようなのじゃ。」
「天狗って魔物なんですか?」
「中国では流れ星を象徴する概念として天狗は在ったようじゃ。流れ星とは彼の国では凶事を指すことが多いようなのじゃ。たとえ姿が愛くるしいわんわんおであったとしても魔のイメージなのじゃろうなぁ。しかし、ここ日本においてはまた話が違うのじゃ。わらわたちの仲間というか母上の古い知り合いにも天狗と呼ばれておる者はおるくらいじゃし、修行僧を天狗に見立てた記録もある。役行者(えんのぎょうじゃ)と呼ばれた役小角(えんのおづぬ)は愛媛県で天狗として神社に祀られておるようじゃな。有名な鞍馬天狗なんぞは天台仏教の僧侶じゃという説もあるようなのじゃ。その他もろもろ神として祀られておる天狗は多いぞ。」
「ということは日本の場合の天狗は神様ってことでしょうか?」
「神になった者も中にはおるということじゃ。ひとまずは妖怪の(くく)りにしておけばよかろうのぅ。」
「さっきの話では中国での天狗の姿はもともと犬だったということなんですけど、今回我々が探すのは日本の天狗ということでいいですよねぇ。」
「母上の家の近くにいたわんわんお捕まえてみせても良いが、ヤツら躾ければ空くらいなら飛ぶと思うんじゃがのぅ。どうじゃ?」
「さすがにそれは・・・
 日本の天狗のイメージって俺の中では赤ら顔のおっさんで鼻が長くて一本歯の下駄を履いてて団扇を片手にしてるんですけど、これ間違ってませんか?」
「ふむ、まぁその辺りが一般的なところじゃろう。顔が赤いのは酒でも飲んで酔っ払うておるのかもしれん。鼻が長いのが生物学的特徴と言えるじゃろうかのぅ。生物であるからには天狗には雌もおる筈じゃで、天狗をおっさんに限定すべきでは無いのじゃぞ。天狗コロニーにおっさんと雌がおるのなら当然子どももおるはずなのじゃ。尼天狗という雌の天狗の記録がある。子どもの天狗の存在も各地で報告されておるようじゃな。他にも鴉天狗なんて者も居って、これはインドのガルーダに由来する仏教の迦楼羅天(かるらてん)とされておることが多いようなのじゃ。稀に野生の鴉天狗の場合にはこれを木の葉天狗と呼んでおったようなのじゃ。ヤツらは発見当時、所謂(いわゆる)獣人の姿で描かれておるのじゃ。」
「獣人ですか?」
「鳥の顔をした亜人種といったところじゃ。ひょっとしたらどこぞの宇宙から来ておった異星人やもしれぬのぅ。」
「野良異星人?」
「うむ。今でこそ宇宙人どもはわらわの会社、惑星開発を窓口にして地球に来ておるのじゃが、昔は結構そこらに居ったのではないか?」
「なるほどそうかぁ、その辺の可能性もあるってことですね。」
「宇宙人の隠れ里でも探そうというのかや?」
「その線もあるのかなと。」
「・・・まぁそれも良いじゃろ。あとな、天狗には便利アイテムが装備されておるのじゃ。」
「高下駄と羽団扇くらいですけど。」
「高下駄は修行用の不便利アイテムなのじゃ。羽団扇の(ほう)なのじゃ。ヤツどもはあれを使って空を飛んでおるのじゃ。変身やら分身やらもできるのじゃ。天候も操れるのじゃ。縮地といって、わらわたちの転移にも似た技も使えるようなのじゃ。羽の種類によっては人心を操ることもできるし、魔物と戦うときの武器としても使えるようなのじゃ。」
「羽団扇って鳥の羽を使った団扇ってことですよね。」
「ちょっとだけ違うのじゃ。ヤツどもらが使うのは天狗の羽を使った団扇なのじゃ。」
「羽が生えてるんですか? なら、天狗はやっぱり鳥類?」
「その可能性は高いやもしれぬ。が、眷属の羽を使う場合もあるので必ずしもその限りではないという微妙な記録が残っておる。」
「わかったような、わからないような・・・」
「妖怪の類はだいたいがそんなものなのじゃ。」

「なぁパパ、ここへ行ってみないか?」
「スサオ君、何か見つけた?」
「高尾山に天狗ラーメンってあるんだぜ。食べに行こうぜ。」

 スサオ君、都下の観光ガイドブック広げてご機嫌。ラーメンは今日の夕食予定です。店はアパート近所に決めてあります。でもまぁ、来週火曜に食べに行くのは有りかも。

「お前さまよ、高尾山の天狗も良く知られておるようじゃな。初日の小手調べとしては良いかもしれんぞ。」
「高尾山に天狗居たの?」
「伝承はそれなりに残っておるようじゃな。高尾山天狗裁判なんていうのも最近あったようなのじゃ。それなりに天狗に絡めた町おこしをしておるのじゃろう。」

『こんなの見つけたよ。』(脳内補完)
 ジョニーさんとディープ君さんが何やらパンフレットを持ってきました。
 なになに、高尾山水行修行体験? 水が好きなお2人らしいチョイスですね。高尾山はどうやら決定事項として、アクティビティ探しをされていたご様子です。
 ハスター様はミシュランガイドと登山ガイドブック熟読中です。高尾山登山するおつもり?
+注意+
特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。
↑ページトップへ