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uso8,000,000:嘘八百万 (うそやおよろず)(←シュレディンガーのぬっこ続編) 作者:Pー龍

序章 前話からのつなぎとしてのあれやこれや

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-5話 俺の名前は荒熊ジョニー

お久しぶりの方もいれば、そうでない方もいらっしゃるかと思います。作者のPー龍でございます。このお話は拙作“シュレディンガーのぬっこ”の続編となります。まだお読みでない方には是非ご一読頂ければと思います。設定などすべて引き継いでおりますので、途中で迷子にならぬためにも伏してお願い申し上げ奉り早漏。

なおパニック要素はだいたい20話くらいからの予定です。すでに4話時点で大きくプロットが崩れているので自信はないです。
≪荒熊ジョニーさんに聞いてみた≫

 俺の名前は荒熊ジョニー、不死身の猫と呼ばれている。この街のことなら隅から隅まで、なんだって知っているぜ。どこの家の前でどんな声で鳴けばカリカリにありつけるのか。缶詰の気分の時ならどこなのか。鰹節の家、出汁雑魚の家、猫まんまの家。
 どこに行けばかわいいお嬢さんにやさしいタッチでのどを撫でてもらえるのか。お前は知っているかい。俺は知ってるぜ。今週はどこで集会が催されるのか。は? 来週? 猫はきまぐれなのさ。来週のことまではすまぬ。わからねえんだ。そのかわり、どこの公園の砂場が清潔なのかならわかるぜ。教えてやろうか? 俺は何だって知っているんだ。

 この前、街に新しいヤツが入ってきた。ヤツの名前はタケル。男はあまり好きじゃないんだが、ヤツは他の男とはどこか違う気がしたんだ。ヤツと一緒にいると何か楽しいことが起こりそう、そんな気がしたんだ。

 俺がタケルと初めて出会ったのは、昼のお散歩を終えて事務所に戻る時だった。こう見えても俺は会社では人事課長なんて役職をやっている。
 奴と出会った場所はすでに会社の敷地だ。ここにいるってことはこいつも関係者なのかなって思ったんだ。アイツはこの不思議空間に戸惑っていた。もともとココに入って来れるヤツは神様、宇宙人、妖怪、魔物、幽霊・・・普通の人間はめったに入って来れやしない。そもそも入って来れないように出来ている。たまに迷い込んでしまうヤツもいるけれど、資格のないヤツは入ったことにすら気付かない。何も気づかないままに元の世界へと戻っていく。戸惑っているっていうことは、ヤツにその資格が充分あるっていうことさ。俺はタケルを道案内してやったのさ。

 それっきり俺はアイツのことをすっかり忘れていたんだが、翌朝社長がタケルを俺の所へと連れてきた。アイツはどうやら社長のおもちゃにされていたようなんだ。災難だったな、タケル。
 社長はすっかりタケルのことを気に入ってしまったようなんだ。即日ギルドで採用することとなった。もちろん、俺に異論はないさ。
“コングラチュレーション、タケル”
 アイツの顔は微妙だったんだけどな。

 次の日俺は早朝まだ空も真っ暗な時間に社長に呼び出された。文字通りの“社畜”の身としては、社長の理不尽な要求も断るわけにいかない。そんな俺にタケルは朝ご飯を食べていかないかと誘ってくれた。アイツは俺の好みを実にわかっていやがる。断れるわけがないじゃないか。
 アイツの用意してくれた猫まんま、旨かったぜ。

 その日の午後、社長とアイツは俺の部屋を訪ねてやってきた。そしてアイツは俺の大好きなお土産をプレゼントしてくれたんだ。
 そりゃもう、まっしぐらだぜ。
 絶対タケルはいいヤツだ。アイツの悪口をいうヤツはこの俺が許さねぇ。

 その後、俺と部下のディープワンはちょっと窮屈な目にあったりもしたんだが、みんなで風呂に入って、後はアイツの歓迎パーティさ。社内のパーティルームを使って、職員全員集まって食事をしたんだ。

 その翌朝、社長とアイツは鬼婆ぁ・・・ゲフンゲフン社長の母上がやっている会社へと派遣されることになっていた。俺はアイツのことが気に入ってたから、鬼婆ぁ・・・の手から守ってやろうと思ったんだ。一緒に付いて往く、いや付いて逝く、だから付いて行くことにしたのさ。
 社長も鬼婆ぁに見つからないように迷彩装備を用意してきたようだ。さすが抜かりない。

 俺たちはタケルの仕事を熱心に手伝ったさ。だって、早くばれないうちに帰りたかったからね。
 社長はあんまり熱心だったとは言えないけど。
 でも昼過ぎに仕事が完了したのは、社長のおかげだと言えるよ。
 でも刈払機を持って来ていたんならもっと早く出して欲しかったな。

 草刈りを終えて、油断していたところを鬼婆ぁに見つかってしまった。見つかったのは社長だ。
 鬼ごっこなんてのんきにしてるからこうなるのさ。俺たちに目もくれず、鬼婆ぁは社長を連行して行ってしまった。
 俺たちが呆然としているところへタケルが戻って来た。
 社長が鬼に連れ去られたことを告げると、みんなで話し合ったんだ。
 社長を連れ戻そうということになった。
 あれは、どう考えても社長の自業自得だと思うんだけど、日ごろお世話になっている社長だし、何より面白そうだし。
 タケルの守護神みたいになってるスパゲティモンスターのおかげで、サクサク進んで鬼婆ぁの館まで俺たちはたどり着いたんだ。
 タケルは社長の弟さんと戦ったりしてたけど、無事に社長を救出した。無事じゃなかったのは俺と部下のディープワンだ。ぐったりしているところをタケルと社長が見つけてくれて、どうにか地上へと帰ることができたんだ。

 帰って来てみるとギルドは大騒ぎになっていた。俺が留守にしている間にいったい何が起こっていたのか誰も説明してくれないからよくわからないままなんだが、とにかくお客さんであふれていた。これから忙しくなりそうだ。お昼のお散歩はしばらくの間は控えた方がよさそうだ。


 チッチさん、朝と夜のお散歩はいいかなぁ。ほら、出すもの出さないといけないからnyaaッ?
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