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久しぶりに小説を書いたので、文法的に変なところが多々ありますけど、ご容赦ください。
中に出てくるアイテム類の活用法は、私の妄想を混ぜていますので、公式と言うわけではないので、そのあたりだけは納得をお願いします。
公式設定と違うなんて言われても、なんちゃってアトリエシリーズだと思っていただけたら幸いです。
1 ザールブルグの日常1
拝啓親愛なるお母さん。

いかがお過ごしでしょうか?

そちらは私が亡くなってからどれぐらい時間が経っているか判りませんが、こちらでは7年という長くもなく、かといって短くもない時間を過ごしました。

前向きなお母さんの事だから、私がいないとこれ幸いにお父さんとバカップルしているでしょう。




盥いっぱいに溜まった洗濯物を、二時間近い時間をかけて洗い絞り終えた私は、うんと背伸びをした。

空は雲ひとつない晴天で、とても洗濯のしがいがあった。

ここ最近はぐずついた天気が続いたので、久しぶりの晴れである今日一日で溜まっていた洗濯物をすべて片付けた私は、少しだけ痛い腰をさすった。

本当に今日は久々の晴れなので、洗濯だけではなく掃除に薪拾いに仕事は沢山ある。

「さて、あいつらはちゃんと掃除してるかしらね」

絞った洗濯物を盥に入れて持ち上げ、私は自分が住んでいる家を見つめた。

こじんまりとした石造りの一軒家。赤い屋根の色はこのあたりの家々と同じ色。

窓には私たちが住んでいる都市ではさして珍しくもない純度の低いガラスが木枠に填め込まれていた。
一般的には、夜は窓を閉めて防犯のために木の鎧戸も閉めるので、そう割れることもないのだろう。

これはアカデミーがあるここの特徴らしく、濁りがあり微妙に凹凸がある板ガラスは安価とは言えないが少しがんばれば手に入る。

なんでもアカデミーの学生が授業で作ったものを安く売っているらしい。

アカデミー、そうアカデミー。

「まさかアトリエシリーズとは…」

私の頭の中で妙に体がバインボインした、知識職である錬金術士らしからぬ格好をした少女の姿が思い浮かんだ。

初めてあのゲームを手に取ったとき、錬金術士じゃなくて別の色っぽい商売のお姉さんかと思ったぐらいだった。

だって、あの胸と腰と尻。

錬金術士なんてせずにそっちの方向に進んだ方が絶対儲かると思うね。

そんなマリーが一人前の錬金術士になるのがマリーのアトリエと言うゲームだった。

初めてプレイしたときは、アイテムをせこせこ作る面白さに嵌ってしまい、あれよあれよとクリアしてしまった。

それどころか全部のイベントを見ようとやりこみ、さらに別の機種で発売が決まりイベントが追加されたと知りそれも購入してプレイ。

はたから見たら十分オタクと言われるような行動だったと思う。

おかげで、マリーのアトリエから始まったアトリエシリーズ全作のレシピは完全に覚えている。

それどころかマリーだけではなく、その続編のエリー、リリー、マリエリアニスのレシピも記憶済みだ。

素晴らしきかな、私の脳細胞。思わず自画自賛に走ってしまう。


そんな私だ。もし叶うのならばアカデミーに入学して、錬金術を学んでみたいと思ってもしょうがないだろう。

むしろ、その為に私のこの世界に生まれてきたのだと思う。

そう思いたい。私の精神的な安寧のためにも。

「フレイねぇー、掃除終わったよー」

家の中から男の子が一人飛び出してきた。

名前はイヴァン。私の家族の一人だ。

年は私より一つ下の6才。栗色の髪の男の子だ。

「ご苦労。次は洗濯物干すから手伝ってね」
「えー」
「文句言うな。今日しなくてもいつかはしないといけないんだよ」

両手が塞がっているので、足でイヴァンを蹴り裏庭へと促す。

一般の家庭に備え付けの井戸はないので、共用の井戸を使う。

おかげで、洗濯物の持ち運びなどが非常に面倒なのだ。

まぁ、私たちが使っている井戸は私の家から距離が近いのでさして苦労はしないのだが。

遠い人は本当に距離があるもんなぁ。

当然井戸の共用は一般市民のみだ。

貴族の人なんかは自宅に専用の井戸を持っている。

あぁ、あと一部の店の人も自分用の井戸を持っていたかな。

「フレイ、次はなにをすればいい?」

箒を片手にもう一人男の子が出てきた。

彼の名はアスラン。私のもう一人の家族。

言い忘れていたが、私の家族は全部で四人。

先ほど私に蹴られたイヴァンとこのアスラン。そして、保護者のジークさん。

家族とはいっても、私たち全員血の繋がりはない。

私たちは全員ジークおじさんの同僚の子供なのだ。

私たちの親はジークさんと同じ国の兵士で、戦争などで両親を亡くしたのだ。

一般的には親族が引き取るか、孤児院などに預けられるのが普通なのだろうが、どこの家も余裕がないのか、押し付け合いの末腹を立てたジークおじさんが引き取ったのだ。

それが二年前。私が5才の話だ。

その時すでにアスランとイヴァンはいた。それからの付き合いだ。

「あー、じゃあ水汲みしておいて。その間に洗濯物干すし」

水汲みは結構重労働なので、力の弱い私やイヴァンには少々荷が重い。

水瓶って重いんだよねー。

上下水道が当たり前に通っていた時代が懐かしい。

それでも、私が想像していた中世レベルより遥かにマシなのだが。

だって、トイレがあるんだ。道端などに捨てたりせずにちゃんと一家に一つ汲み取り式のトイレがあるんだ。

汲み取られた汚物はきちんと処理がされた後、農家に安価で売られる。

そのおかげか、ザールブルグがあるシグザール王国は近隣の国より食料品が豊富で安い。

それでも飽食大国日本で育った私には、まだまだ不満ではあるのだが。

醤油と味噌がないのがネックだ。探すか自分で作らないといけない。

きっと錬金術だったら作れるだろう。チーズケーキとか酒類とか作られてたし。

「わかった。それが終わったら薪拾いに行って買い物に行こうぜ」
「了解。手早く済ませてくるわ」

日はもう結構高くなっている。急いで干せば夕方までには乾くだろう。

「いくわよ、イヴァン」
「待ってよ、フレイねぇー」

パタパタと小走りで、私は裏庭へと急いだ。


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