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友人
作:亜月 聖



第6章:警察署にて


「君たちは?」
「赤羽由紀さんのクラスメートで、河野恭一と申します。こっちは三神リュウです。亜津馬先生から、連絡は言っていると思うのですが」
河野は、警官に対し淡々と答えた。
警察所内に入った三神と河野は、当然のごとく警官に呼び止められ、これまた当然のごとく、河野が来意を告げた。
警官は、そばにあったインターホンをとり、なにやらボソボソ話していたが、三神たちに向き直ると、
「奥の部屋に行ってくれ」
といった。
2人は警官に一礼し、奥の部屋へと向かった。

コンコン。
河野がドアをノックした。すぐに、ドアが開き中年男性が顔をのぞかせた。そして、彼らが何も言わないうちに、2人を部屋の中へ招き入れた。
「河野君と三神君だね?」
「はい」
「待っていたよ」
部屋の中は、意外と狭かった。部屋の真ん中に机が置いてあり、机をはさむように椅子がおいてあるだけであった。
「まあ、かけてくれ」
中年刑事は、手前側の椅子を示した。2人は礼を言って、座った。
向かい側には、級友の顔があった。
「赤羽」
赤羽由紀が顔を上げた。その瞬間、三神はどきりとした。その表情に。
生気のない目。やせこけた頬。何よりも、その表情は健全な高校生のものではない。人生につかれきった中年女性のようだ。
「何しにきたの・・・・・・」
暗く、絞り出すような声だった。
「君に、会いに来たんだ」
河野がしゃべった。
「会いに・・・?」
「ああ、そうだよ。君に何があったか知りたくて」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「話してくれないか?どうして君は・・・」
「・・・・・・・・・」
赤羽は無言だった。冷めた目で河野を見ていた。
「・・・・・・・甘ったれ」
不意に、三神が言った。
「は??」
驚いて、河野は三神を見た。河野は、必死で赤羽の心を開かせようと言葉を捜していたのに。言いたいことを我慢して、傷つけないようにしようとしているのに。なぜ、神経を逆なでするようなことを言うんだ??河野にはわけが分からなかった。
「甘ったれてんじゃねえよ、赤羽」
「・・・・」
「お前の家庭で、何があったかなんて知らねえ。言わなきゃ伝わらねえんだよ。河野は優しいから、お前に対して、厳しいことは言わない。でもなあ、俺は言わせてもらうぜ」
「・・・・」
「何があったかは知らねえけどなあ」
三神の話は続く。
「人生、良いことばっかなわけ、ないだろ?辛いことなんて、あって当然さ。それなのに、八つ当たりしちゃあいけねえよ。傷ついたんなら、そういえばいい。辛かったら、誰かに話を聞いてもらえばいい。そう思わねえか?」
「・・・」
赤羽由紀は無言だった。ただ、じっと三神の話を聞いている。
「・・・・話せよ、赤羽」
「・・・」
「話せってば!!」
ついつい、三神の声は荒くなった。まあまあ、と河野は三神をなだめた。そして、赤羽に向かっていった。
「三神の言うとおりだよ。教えてくれないか、どうして母君を殺したりしたんだい?」
「・・・・・・・・・・」














「・・・・・・・・・・・・・・・・あの人が許せなかった」
赤羽由紀は、静かに語りだした。












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