万華鏡(短編詩集)(3/8)縦書き表示RDF


今回は詩としては良くある恋愛物になります
万華鏡(短編詩集)
作:弥生 祐



箱庭 〜参〜


【乙女】
何て言ったの? 聞こえたけれど聞き直す

私に言ったの? しつこいけれど聞き返す


ずっと見てたよ 君のこと 好きになったの私が先

好む髪型 好む話題 好む場所を先回り

じっと待ってた その言葉 好きにさせたの私の方


一回だけじゃ済まさない

もっと言ってよ何回でも

ずっと言ってよ何回でも

私は言わない 言ってあげない

君の好きが私の倍になるまでは


【恋】
角砂糖を一つ ミルクは半分 かき混ぜず

珍しい貴方の飲み方 私と同じ


舞台近くより ホール中央 映画が好き

少し暗めの仏映画 好みも同じ


貴方との共通項 見つけるたびに嬉しくなって

理由も無いのに はしゃいだ気分に犯された


一体どうしてしまったんだろう?

一体どうなってしまうんだろう?


ううん …そうね 理屈なんかいらない

そうよ …きっと 私は恋に墜ちてる


【未練】
なんだよ なんだよ なんなんだよ?

疲れた? 呆れた? 今まで? これまで?

別れる? 離れる? 今から? これから?

なんだよ なんだよ なんなんだよ?

よくよく考え 思い出せ

あの日? あの場所? あの時どうした?
くよくよ思い 悩み抜け

そうだよ ごめんな なんて今さら

そうだな さよなら でもな今でも

愛しているんだ 愛してたいんだ この先ずっと


だから だから……


【横恋慕】
少しだけ振り向いて欲しかった

怒りでも悲しみでも

意識の矢を飛ばして欲しかった

僅かでも束の間でも

好意の存在を許して欲しかった


触れちゃいけない 惚れちゃいけない

指輪がきらめきを告げている

認めるしかない 眺めるしかない

指輪があきらめを投げてくる


少しだけ時間を下さい 気持ちに余裕が生まれるまで

少しだけ猶予を下さい 染み込んだ想いが消えるまで


そしてまた新しい恋慕が芽生えるまで


【恋唄】
夏の帰り道 眩しい光は太陽のせいじゃなく

いつしか惚れて手を伸ばし 僕は君を掴まえた


理由などいらない 好きだから ただ好きだから

心よ震え いつまでも


長く寒い冬 冷たい風も僕達に関わりなく

いつでも繋いだ手を離さず 共に時を過ごしてた


恐れなどない 好きだから 怖いものなんかない

心よ震え いつまでも


遠い先でも 遥か先でも

いつまでも ただ いつまでも












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