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転生したので、役職がフリーターから仲間と戦う召喚士になりました 作者:礼状

05.日ノ本の灯が沈む時篇

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05-08 話し合いの成果

・今回から背景の色を青から、見えやすい白に変えてみました。
 何とか織田家と松平家の危機に間に合った亮太とマリナ達は現地の不安定な状況を考慮して、港から80キロ先の海上で組まれている輪形陣の中心に浮かぶ、高速道路を連想させる装甲空母大鳳の艦橋の中からその奮闘を見守っていた。

「そろそろ先程発艦した第一次攻撃隊からの連絡が来そうですな」

 そう言って艦橋内に設けられている艦長席から渋い声で右隣にいる亮太に声を掛けた艦長に、亮太も顔を左に向けて艦長と視線を合わせて頷き返す。

「はい。迂闊に航空機を見せるべきでは無かったと思いますが……、敵が魔石を使用すると見てつい焦ってしまいました」

 亮太の言う通り、今回の作戦地には日ノ本を牛耳る多くの者達が情報網を張り巡らせており。
 明らかにオーバーテクノロジーであるレシプロ式爆撃機を山や、港から離れた海に浮かぶ小舟の上で目撃してしまった者達が、「今見てしまった光景をどの様に伝えれば良いのか……」とあちこちで頭を抱えている映像が見受けられた。

「はははは!! なーに、どのみち今回の災害支援任務において航空機は必ず必要になるのですから、先に知っておいて貰った方が良いでしょう!!」

 そう言ってにこやかに励ましてくれた初老の艦長に、思わず責任を感じていた亮太はホッとした様子で肩を下ろした。

 《第一攻撃隊から連絡あり!! 【我、目標地帯への、対魔石粉末、投下成功せり。周囲にまだ敵兵が潜んでいる事から、上空で待機している第二次攻撃隊による攻撃を求む!!】以上です!!》

 そんな会話に割り込む形で、艦全体に設置されているスピーカーの一つから聴こえて来たのは、先程村の上空に灰色の粉件、魔石を無効化する効果を持つパウダーを散布した30機からなる爆撃隊からの無線連絡であり。
 彼等の言葉を無線士から聴いた亮太は、艦橋内の目の前の窓の上に設置されているモニターに映し出されている現地の映像を確認していく。

「確かに、村の東側の入り口から増援が来ているし、山のあちこちでは隠れていたスパイと織田軍が戦闘になっているな……。よし、第二次攻撃隊は山に隠れている敵に対して上空から第一次攻撃隊と同じくパウダーを散布!!! 東側から来ている敵に対しては湾内にいるペリーさん達に排除して頂きます!! 以上の連絡をお願いします!!」

 その亮太の指示に隣にいる艦長は「ふむ」と一言言ってから、亮太にその命令の真意を解く。

「……亮太殿は東側から増援で来た者達に対しては航空機を見せないようにしたい訳ですな?」

「はい。明らかに先程航空機を見た者達は今でも動揺で動けなくなっていますからね。彼等には航空機の情報を持ち帰って頂くとして、後から現れた彼等にはペリーさん達の実力を味わって帰って貰います」

「なるほど……いやはや、私は陸地での任務に駆り出され無くて良かったですよ」

「え? それは何故ですか艦長?」

 その質問を聴いた艦長は心底嫌そうな顔とトーンで切り換えす。

「だって、正月でも無いのに全身を餅だらけにされる訳ですからね? 堪ったものでは無いですからね……」

「そうですか……味には自信があるんですけどね……。なんて」

「くくく……。御主も悪い方ですなー」

「いえいえ。艦長さんこそ……あはは」

「もう! 御二人とも今は戦闘中ですよ!!」

 そんな和気藹々(わきあいあい)としたやり取りをする二人に思わず亮太の膝の上にいるマリナが突っ込み、それを聴いていた艦橋内にいる他の船員達も微笑んでいる中で。
 モニターには命令通り湾内にいるペリー率いる六隻からなる黒船艦隊が、甲板上の両舷に8門づつ備えられている9インチ22.9cmダルグレン式前装填滑腔砲に、火薬と雪玉の様に白い砲弾を入れていく様子が確認出来た。

 本来であれば砲弾とは鉄を材料にしていて真っ黒いのだが、彼等が装填している真っ白いその砲弾は、今回の作戦に辺り砲弾の中身を改良して造られたアサツユ海軍独自の非殺傷弾であり。
 この砲弾は火薬によって打ち出され、目標の3m手前付近で炸裂する事で、まるで水が入ったバケツを正面にぶちまけたかの様に砲弾内部に納められていた白いお餅が目標に襲い掛かる仕組みとなっており。
 相手は自分に何が起こったかも分からずに粘着性のある白いお餅に全身を取り込まれ、行動不能とさせられてしまうと言う、一件ふざけている様に見えるが相手に衝撃を与えるにはかなりの効果がある兵器である。

「ぐわぁ?! 何なのだこれはぁ?!!」

「餅です!! やけに引っ付いてくる餅を船から打ち出している様です!!」

「南蛮の奴等はこの様な食べ物を粗末にする様な武器を使うのか……!! もがぁ?!!」

 現に東側から増援で駆け付けて来た500人を超える者達は、次々と轟音と共に湾内から打ち出されてくるトリモチ砲弾に驚く暇もなく餌食となっており。気がつけば全員が叫び声をあげる白い餅の塊と化していた。

 その中には今川家や、松平家の反対派だけによらず様々な大名の差し金でこの地にやって来たであろうならず者達であった。

「……なるほどな。信長さんが僕達と同盟を組むために周囲の反対を無理矢理押しきったから、各地でクーデターが起きてしまっている訳か。まあ、当然か……」

「ペリーさん達と話し合って何の対策もせずに向かっていたら、あそこにいる人達全員から襲い掛かられていたかも知れないね……」

 そう言いつつ、目の前にある50インチ程の大きさをした半透明の画面に映る現場の様子を見ながら語り合っているのは、リクライニングチェアーから立ち上がり、左隣にいるマリナと亮太であり。

 二人は今回の作戦のおさらいをしつつ、状況に目を光らせていた。

「先ず今回の迎撃戦を行う前に現地にいる利久さんと、彼女の護衛として共に日ノ本に上陸させていた忍び達と連携を取り。彼等の元に大勢の忍び達を転送する事で現地で合流させて、そのまま尾張一帯の警戒に当たらせていた」

「そのお陰で敵の状況や、位置、規模を把握する事が出来たのよね?」

「ああ。そして日ノ本に僕達が使用しているレーダーでは使用する寸前までは探知できない、新型の魔石が登場したね。
 この日ノ本にはない技術を伝えた外国人が以前まで居たことが忍者達の調査のお陰で分かってはいたんだけど。ここにきて改良型が投入されるまでは予想できていなかったね……」

 今回の作戦で一番のイレギュラーとなった新型の魔石は、魔石が持ち込まれたヴァルハァム王国よりも武器としては改良が進んでいて。本来であれば日ノ本には無い外国の技術であり。
 その事を証明するかの様に、織田家と松平家の者達は一様にその見たことが無い圧倒的な力を持つ魔石に対して最初は何が起こっているのか分からなくてきょとんとしていた。

「そんな危険地帯に赴くとなると、まだ数年間は私達は日ノ本に上陸する事が出来ないかもしれないね、亮太……」

「それだけは勘弁して頂きたいんだけどな……。実際問題、地震が起きてから準備していては間に合わないのに、現地の人達は間違いなく僕達を日ノ本に入れたくないから妨害しに来る事だろうし」

 その言葉を聴いて、思わずマリナは右隣にいる亮太を見上げて驚きの声をあげる。

「え?! 自分達の国が災害でとてつもない被害が出るとしてもなの!?」

 その質問に対して亮太は落ち着いた様子で、皆が奮闘してくれている内に収集していた情報を照らし合わせて行き着いた一つの仮説を話す。

「うん。今回の災害で被害を被るのは、信長さん達がいる日本のど真ん中である中部地方と東北の幾県かだから。日ノ本の要である関東や、近畿地方は被害を殆ど受けないと思う。
 この事はトレノさんや、恵比寿さん達が天皇陛下事前に知らされているから、多くの人達がそうした地方に避難する事となると思うんだ」

 そこで話を区切った亮太にマリナは質問する。

「それだと何か問題が起こるの?」

「被害を受けずに済んだ人達や、火事場泥棒をしようとする様々な人達が被災地で活動している僕達を狙って、襲撃を掛けてくる可能性がある」

「えっ?! 何でそうなるのよ!? だって私達は侵略者ではなく、震災被害にあっている方達を彼等の目の前で助けている状況なんでしょ?!」

 思わず声を荒げるマリナに亮太は彼女と目線を合わせて話をする為にしゃがみこんでから、真剣な表情で答える。

「彼等にとって僕達は突然海を渡って現れ、「大地震ト津波ガクルカラ、ハヤクニゲテクダサイ」と言う宇宙人の様な物だからだよ。
 少なからず一部の人達は必ず僕達に刀を向ける事となる。それは自分達の産まれた国を守るためであったり、大切な家族や立場を守るためなんだ」

「それは……。じゃあ私達はどうすれば良いの?」

「あくまで僕達は日ノ本の人達と同じ人間であり、純粋に手助けがしたいと言うことと、自分達にとって益をもたらす者達である事を認識してもらう事だと思う。人は何だかんだ損得勘定でものを判断してしまうからね……」

 そう言って亮太は苦笑いしながら、モニターに映し出されている信長と元康達の様子に目を移す。

「あれだけ警戒されていたのに美しいアルバインの奮闘を目の前で見せられ、途端にあの場にいる殆どの人達が歓迎ムードになっているのがその証拠だよ」

 亮太の言う通り、モニターには自分達と姫である元康を救ってくれた英雄としてアルバインが足軽達から歓迎されており。それに対して純粋なアルバインが笑顔で受け答えしている光景があった。

 そこには数十分前までは南蛮の者達に対して懐疑的であった雰囲気は一切なく。実に和やかなものであり。
 それは今回の作戦にあたりアルバインが強化される事で獲られた、相手との友好関係を築きやすくする能力が付与されている事が大きいのだが。
 それを抜きにしても、圧倒的な力を持つにも関わらず騎士道と礼儀を重んじる彼女の心意気に、同じ戦士として惚れた人が幾人かいた様である。

「大丈夫……このまま緊急感を持ちつつ、焦らずに少しずつ関係を強めて行くことが出来れば状況は大きく変わっていくよ」

 そう言いつつも、傍観者として今は状況を見ていることしか出来ない自分の立場にもやもやしていた亮太は、気がつけば気晴らしにSR以上確定パックを5枚ほど召喚して適当に剥いていた。

「……亮太、かなりキテイルよね。今完全に無意識だったでしょ?」
「え? あっ……いつの間にかカードパックを剥いていただなんて……」

 そこで手に入った五枚のカードはと言うと。

【開封結果】
 ・コピーロボット《Rank,SR+》×2
 ・豪華客船タイタニック《Rank,SR--------》
 ・何でも半額チケット30枚セット《Rank,SR》
 ・松平広忠《Rank,Error》

「ちょっと待ってくれ……。突っ込みどころが多すぎて、何処から突っ込んでいいのかわからんぞ……」

「そんなに凄い物が当たったの亮太?」

 思わずその内容に絶句させられた亮太は、一先ず尻尾を振って期待感が高まっているマリナと共に一枚ずつ内容を見ていく。

 ◇コピーロボット《Rank,SR》
【説明】
 真っ白なマネキンの様な見た目をしており。登録した相手の姿形だけで無く、声や、仕草までを模造する事が出来る優秀なダミー人形。
 自分自身の意識や、感覚を譲渡する事で遠隔操作する事が出来、安全に任務を行うことが出来る。

 あえて人工知能を与えたり、力や、知恵を与えてしまうと。酷使し続けてしまったときに反乱が起きたり、自分自身が本人であるとして襲い掛かって来てしまうかも……。


「怖いわ!! 完全にSF映画の世界じゃねーか!! あれ……でもこれってつまり……」

「私達も安全を確保しつつ、皆と一緒に任務に参加する事が出来るって事だよね?」

「よっしゃー!!」
「やったー!!」

 その事を理解した二人は御互いに思わず見詰め合い、思わず嬉しさで目を輝かせながら笑顔でハイタッチを交わすのだが。隣の艦長席に座っている貫禄のある艦長からの鋭い視線と共に咳払いをされてしまう。

「ごほん……お二方、まだ我々は任務中なので余り騒がれては困りますぞ?」

「すっ、すいません……」「ごめんなさい……」

「いえ、理解して頂ければ良いのですよ。ははは」

 そう言って微笑んでくれた艦長さんに二人は軽く頭を下げてから、今度は声を抑えて話を始める。

「この事をトレノさんやペリーさん達に報告してみよう。了承が取れれば現地で実際に何が必要とされているかが良く分かるし、モチベーションも全く変わってくるしね」

「うん! あっ、だけどこのコピー人形2体は両方とも亮太が使ってね?」

「え?! 折角2体有るんだから、もう一体はマリナが」

「余りの一体は予備に使うのが基本でしょ? 何か問題が起きて使えなくなってしまうかも知れないし」

「しかしそれだとマリナの安全が……」

 そう言って思わず狼狽えてしまう亮太に、マリナは明るく微笑みながら亮太の両肩を両手でトントンと軽く叩く。

「私は大丈夫よ! お母さんの所でみっちりと鍛えられてきたし、亮太とお母さんに作って貰った装備もあるし。何より私まで人形を使わせて貰っていたら、生身で最前線にいる皆から怒られちゃうよ……」

「そうだな……マリナの言う通りかもしれない……」

 その意見を聴いた亮太はマリナの意見を悔しいが認めざるをえず。脳内の中でマリナをどうすれば守る事が出来るかを考え始めて行く。

「だけどマリナ。僕達は飽くまで戦場にいる二つの駒なのかも知れないけど、それでも僕はマリナを失いたくない。僕にとってマリナはかけがえの無い相手何だから」

「うん。それは私もよ亮太」

「だからこそ、マリナを守る為ならば躊躇せずにあらゆる手段を使う事を許してほしい。マリナの負担にならない程度に」

 そう言って真剣な表情で語る亮太にマリナは色々な思いが胸を過ったが、ただ一言を告げた。

「……お願いだから思い詰めて無茶だけはしないでよ、亮太」

「ああ。勿論さ」

 やがてこの時の約束がこの後亮太を狂気へと走らせる事を二人はまだ知らず、引き続き残りのカードを確認していく。

「次は……これか……」

「マイナスが多すぎて、最早一本線の様になっているわね……」


 ◇豪華客船タイタニック《Rank,SR--------》
【説明】
 世界一有名ないわくつきの沈没船。
 それは持ち込まれていたミイラの呪いから始まり。船体そのものが軍艦との衝突で破損した姉妹船と入れ替わっていた説や、海軍から多額の賠償金を請求されてしまった経営者が思い付いた人類史上最大の保険金殺人説等がある。

 また船の設計上機関室から出る騒音や振動が大きく、周囲に響く地震の様な振動と騒音のせいで船の底に近い三等客室では全く乗客が眠る事が出来なかったり。
 乗員数に比べて救命ボートの数が全然足りていなかったり、船体に使われている鉄の耐久力が資金不足のせいで一部貧弱であったり、夜間はレーダーとライトも無しに周囲の状況を目視で確認しなければならなかったりと……。
 他にも問題を山盛り抱えている世界大戦前に建造された大型客船である。


「うわぁ……これは沈む訳だわ……」「すごい……船だね……」

 余りの説明欄の酷評振りに思わず二人がコメントに困る中で、亮太はこの船の活用法をまた何時か考えるとして、光輝く粒子に変えて収納する。

 そして残りの【何でも半額チケット30枚セット《Rank,SR》】と今回一番引いたカードの中で目を引かれた【松平広忠《Rank,Error》】を確認する。

「何でも半額チケットに関してはその名のとおり、あらゆる召喚で購入出来るものに用いる事が出来るみたいだな。これは慎重に使い道を考えるとして、問題はルル以来に現れた《Rank,Error》のこの人か……」

「亮太が知っている人?」

「……いや、名前に松平と付いているから徳川家康に縁のある方だとは思うのだけど、教科書や時代劇でも見たことも聴いたことも無い人だな……」

 そう言いつつ、縁側で桜色の着物を着た笑顔が可愛らしい女の子を嬉しそうに高い高いしている様子が描かれている、自分と同年代らしき袴姿の青年のイラストを亮太がまじまじと見ている間に、港で起こっていた戦闘が一区切りついたようで。
 港ではボロボロになりながらも生き残った織田軍の兵士達とトレノに、そして増援で駆けつけた松平家の者達が元気良く「えい!! えい!! おー!!」と時の声をあげていた。

 その勝利の要員はペリー達による砲撃支援だけではなく。先程まで織田家が国を売ろうとしていると言う情報に騙された故に強い敵対心を持ってしまい、反乱を起こしていた三河武士達を何とか説得して味方に付ける事が出来た事が大きく。

 そのまま勢いに乗った信長と元康達は、まだ敷地内に700人近く隠れていた今川の武士達を次々と無力化してしまった様で。
 亮太達の手伝いを受けるまでも無く敵対勢力を追い出す事に成功した彼等は、ペリー率いる黒船とそれに乗るライフルを背負っている海兵隊達や、アルバイン達と共に船着き場で宴を開いているのである。

「まだ敵が居るかもしれないのに、宴会なんて開いていて大丈夫なの!?」

 モニター越しでも分かる程に、屋敷から持ってきたであろうお酒らしき物を赤い(さかづき)で飲み交わしている彼等からは、先程有った威厳や脅威は感じられ無い。
 まして信長に至っては皆の中心で扇子を開いて敦盛を踊っていると言う、不可解な状況であった。

 だからこそ亮太は彼等の姿を良く見極める。

「……わざわざ敵に見えやすい船着き場で宴会を開いているから、あれはきっと敵を誘き寄せる為の挑発件、日ノ本全土に見せつける為の勝利宣言なんだよ」

 現にその挑発に乗った今川軍の反対派達が遠くから矢を浴びせようとしたり、隠れていた小屋の中から飛び出して奇襲を掛けようとするのだが、それは利休率いる忍び達や、黒船からの砲撃により阻止された。

 その一連の流れにより敵が一掃された事が、亮太達がいる艦橋の中に設置されているモニターを通しても確認する事が出来た。

「地図に映し出されていた敵を現す赤いマーカーが港とその周囲から消えた……。彼等は反対者達からの攻撃から無事に生き延びたんだ」

 亮太が思わず感情深げに呟いた所で、トレノから先程のコピー人形に関するメッセージに対する返信が帰ってきた。

「よしっ!!! トレノさんとペリーさんからOKが出た!!」

 その内容は作戦行動が無事に終わった事を告げるメッセージと、亮太が提案したコピー人形を用いた上陸を幾つかの条件をしっかりとクリア出来た上でなら許可すると言う物であった。

 それに対して思わずガッツポーズをする亮太に、マリナも散歩に連れていって貰える事を知った犬のように嬉しそうに飛び付いてきた。

「やったね亮太!! このままお留守番になると思っていたけど、私達にも上陸許可が降りて!!」

「ありがとうマリナ!! それじゃあ早速準備をしないとな。艦長、大鳳や長門は流石に見られてしまうと不味いので、ここからアサツユ島へと進路を取って艦隊の距離を120キロ程離してください!!」

「了解です、亮太殿!! 各艦に通達!! これより我等はアサツユ島の方角へと進路を取って、日ノ本から距離を置く!!」

 その通達は直ぐ様に周囲を見張ってくれている長門に、駆逐艦や巡視船に伝えられ。彼等は直ぐ様に慣れた動きで輪形陣を組んだまま、日ノ本からは目が届かないであろう200キロ地点で緊急事態に備えてこれからずっと陣を構える事となる。

 斯くして、亮太達と日ノ本の者達とのセカンドコンタクトは何とか実を結び。ここから織田家と松平家を通して、日ノ本防災計画がスタートする事となるのである。


 ーーーーー◇ーーーーー


「……予定通り最初の襲撃作戦は失敗したか。まさか切り札の一つである灼熱石を無効化する術を持っているとは、流石は現地の人間は違うと言う事だな」

「おいおい兄貴!! そんな涼しそうに感想なんざ言っていて大丈夫なのかよ?! 現に奴等はまんまと日ノ本に上がり込んで来ちまったんだぞ?!」

「案ずるな正重(まさしげ)。今回の作戦で彼等は私が考えていた以上の大き過ぎる切り札を見せてくれた。自力で動く事が出来る巨大な黒船と大筒や、空を自由に飛び回る鉄の鳥、そして不可解な力を利用して圧倒的な力を発揮していた女騎士……。
 これらの圧倒的な力を持つがゆえに、彼等は決して日ノ本には受け入れられる事は無くなったんだよ……」

「えーと……それってつまりどういう事なんだよ兄貴? 奴等に対抗するには武田の軍勢でも引っ張ってこないと厳しいだろ?」

「正重。彼等が提示していた目的は何だったかな?」

「えーと……確か【日ノ本に大地震が起きるから、その前に地震や起こるであろう津波に備える為に必要な様々な事を援助させて欲しい】だったっけか?」

「素晴らしい。良く覚えていたね正重。そう、彼等が目的を果たすためには何としても我々日ノ本の人間と交渉を持って話を進めねばならず。もし反対され続ける様であれば彼等の計画はそのまま頓挫してしまうんだよ。
 だからこそ私達は彼等に対して刀を向ける必要は無く。只ひたすらに日ノ本の人間達に反感を抱かせて反対させていれば済む話何だよ……」

「なるほど!! その手が有ったか!!! へへへ、流石は兄貴だぜ!!!」

「そうだ……この三河の地を南蛮の腐りきった者達には絶対に汚させはしない。この本多正信(ほんだまさのぶ)が居る限りはな……!!」

◇資金:442,7075,0150SP

【ランクアップ費用】
◇聖光騎士アルバイン《Rank,UR》→《Rank,UR++++++》+6【ー6000,0000SP】

【強化内容】
・相手に接した時の好感度と友好度の上昇。+2
・身に纏っているパワードアーマーの能力強化。+1
・高速戦闘時における適応力の強化。+1
・身体の周囲に風の抵抗を軽減したり、敵からの攻撃を防ぐ光のオーラ(中)を纏わせる。+2

◇コピーロボット《Rank,SR》×2《Rank,SR》→《Rank,SR+10》+20【ー2000,0000SP】
【強化内容】
・能力者との聴覚、視覚、感覚、嗅覚、味覚の共有化。+5
・能力者の能力の使用を可能とする。+1
・身体能力強化(中)+2
・耐久性、装甲強化。+2

◇豪華客船タイタニック《Rank,SR--------》→《Rank,SR+6》+【ー1400,0000SP】
・-ポイントの除去【ー800,0000SP】
【改善内容】
・船体の耐久力の強化。
・船体の損傷部分の修復。
・少なかった救命ボートを現代のフェリーで使われている様な、通常時はカプセルに詰められていて着水時に自動的に膨らむゴム、ナイロン製の救命いかだに変更。
・効きにくい舵を変更。
・内装を防音や激しい揺れを起こさない素材に変更。
・通信室とレーダーシステムの増築。
・周囲を照らす照射灯を設置。

【強化内容】
・大型のレシプロ4気筒エンジン2基と蒸気タービン1基を取り除き。現代の日本で運用されている、同じ英国産まれの【ダイヤモンド・プリンセス】と同じ機関であるディーゼルエンジンとガスタービンに置き換える。【+2】

・船を動かすプロペラである推進器は、船舶の推進装置の一種であるアジマススラスターと呼ばれ、スクリューが水平方向に360度回転するポッドの両側にプロペラを装備したものを2基取り付ける。【+1】

・エンジンが小さくなった事により以前までは人が一人通るだけでも狭い通路になってしまう程に部屋がぎゅうぎゅう詰めに造られていて、しかもその部屋の殆どが二台の二段ベットに占拠され、収納式クローゼットしか無い六畳間の狭い部屋と言うまるで牢屋の様な三等客室をホテルの様なベットルームと洗面所があるレベルにまで改築して、部屋数も177室から、2倍の355室とする。【+3】

◇資金:442,7075,0150SP-6000,0000SP-2000,0000SP-1400,0000SP=441,7675,0150SP
+注意+
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