虹色のくも〜超短編集〜
『虹色のくも』
青いお空に、ぽっかりと大きな虹色のくもが浮かんでいました。
それを見た、女の子は叫びました。
「ギャーッ」
大変です、女の子は虹色のくもに食べられてしまいました。
どうして、こんな巨大なくもがお空の上にいたのでしょう。
それは、だれにもわかりません。
(この話おしまい)
『大きな目の女の子』
大きな目の女の子がいました。
小さな目の女の子もいました。
そして、閉じた目の女の子も。
かわいそうに、その子は死んでいたのです。
良い子のみなさん、死なないように注意しましょう。
(この話おしまい)
『金魚すくい大会』
主催者「ただいまより、金魚すくい大会を開きます」
金魚「きんぎょ迷惑な」
(チャンチャン♪)
『おかあさん』
おかあさんが、ご飯を炊いてくれました。
そうしたら、お粥になってしまいました。
お米を炊いてくれたら、ご飯が食べられたのにね。
(この話おしまい)
『王女さまが悪い魔女に塔へ閉じ込められ、多くの若者が助けようとしましたが、みんな失敗し、ある日白馬に乗った遠くの国の王子さまが救い出した物語』
前のページでお話が終わってしまいました。
(だからこの話もおしまい)
『死んだ男』
男が死んでしまったので、お話はありません。
(これで全部おしまい)
〔これらの物語はフィクションであり、実在の人物、団体とは関係ありません〕