諷陵での事がメインで財政再建や農地改革、
悪徳官史の排除を皆でやっていきます。
諷陵にて自領内の整備と改革
荊州を発ち俺と星は2千程の兵と共に先に諷陵に入っていた。稟と風と万里は俺達の本拠地となる
白帝城に向かわせ彼女達に俺達の最精鋭部隊をつけ官史達の掃除と税制改革の基本計画を頼んである。
俺達は稟が建ててくれた計画に基き排除する者を討伐していく。一番兵が多い所で1500程で
そんな勢力が大小合わせて19程あった。苦戦を覚悟し行くと降伏する者が多発したので不思議に思い
降伏した者に何故降伏したのか話を聞くと帰って来た言葉の多くに驚く。荊州での戦闘の話が
独り歩きし背びれや尾ひれが付き大きくなっていたのだ。
例えば、1分で敵部隊を倒しただの、俺一人で敵部隊を壊滅させただの、ここらはまだマシで
俺は天の御遣いでは無く悪魔の遣いで逆らうと魂を刈り取り食べてしまうとか
挙句の果てには呪文を唱えると敵兵が消えたとか言うのも有った。俺は呆れて物も言えず、
横で話を聞いていた星に至っては、
「あっ、主。くっくくすみません少しわらっ、いや天幕にいってまいります。くっくく」
と声を殺して笑うも我慢できなくなりその場を立ち去り自分の天幕で大笑いする始末で、
後から他の兵達も「ぷっ」だの「くっ」と声が聞こえて来たので笑っているのだと解る。
今回連れてきた兵達は旗揚げ当初からの者達なので皆、俺の事は知っているのだ。
これは余談だが後に星と酒を飲むと必ずこの話をする様になった。誇張してだが……
それから彼等と話をしてこれからは略奪などしない事を条件に俺達と共に来る事を許す事にした。
そんな事もあり2千の兵が6千近くまで膨らんだ事によって食糧事情が悪化しようとした時に稟から
輸送隊が到着し大量の食糧と手紙が届く。手紙にはこうなる事は予測しており、集めていた分と
利準が残っていた食糧を送ってくれた分の食糧だと書かれていた。もう1通は指示書で
降伏した者達の中より戦いが得意な者と元農業従事者とそれ以外を分けて置いて下さい、とある。
最後に一遍竹簡があり曲陽で最後の黄巾党部隊が官軍によって滅ぼされたと書かれていて
これにより最後の部隊が負けた事で黄巾の乱は終結する。
しかしここらみたいにまだ大陸の到る所で残党が残っていた。
手紙を読み終えると俺と星は稟の支持通りに選別作業をこなしつつ、残りの黄巾党勢力に
攻撃を行い降伏させていった。それと並行して街や村の状況や田畑の状態の調査、
町民や村民と話をし今の問題点、苦情等を聞いて、それらを纏めた竹簡を稟と風の下へ送る。
半月程した頃には大体の黄巾勢力が降伏し、それに伴い総数が1万超にまで昇り稟の支持通り
兵士候補は星に預け農業従事者は稟の下へ送る。討伐が終わり白帝城に帰還時の出迎えは凄かった。
大通りが城の住民や近所の街の人で溢れていた。俺を一目見ようと集まったらしい。
それから俺達は3か月の間、やる事が沢山あり寝る暇も惜しみつつ領内の整備をしていった。
主に3つの事を重点的に取り組んだ。
1つ目は俺と星が討伐し連れてきた者達の処分である。兵士候補の者はそのまま星に預けて星と万里に
幹部候補生と星自身の副官を何人か選ばせ、そして募集し集まった者と合わせ二人に調錬を任せる。
農業従事者とそれ以外の者は農地整備と治水工事を行わせる事にし両方とも俺が監督し作業形態から
作業日まで決めた。
何故、俺なのかというと先日、白帝城の執務室で書類と格闘していると稟と風が来て
「一刀様にやって頂きたい仕事が有ります」
と言う稟といつも通りの口調で風が
「そうですね〜。ご主人様にしかできない仕事なのですよ〜」
「これを片付けてからじゃ駄目かい?」と聞くと二人して「駄目です(ですよ〜)」とハモり
無理やり治水工事現場と農地整備地区の2か所を連れ回され最後に言われる。
「この二つを一刀様に御願したいのです。一刀様の好きにやって構いません。しかし
この二つが遅れれば民に迷惑を掛ける事だけは忘れないで下さい」
と稟。風は
「ご主人様なら大丈夫なのですよ〜」
と茫然とする俺を置き去って行く。我に返った俺は執務室で他の書類を片付けてから考えていた。
考え事とは勿論、稟と風から与えられた仕事の事である。途中、星が来て俺と話をし最後に
「あの二人が主の為にならない事をする訳無いではないですか。
これも勉強だと思い取組んでは如何かな。主」
と言われ
「分かったよ星。二人に、いや違うな。万里に宜しく言っといてくれ」
と言うと星も
「お見通しですか。解りました、ちゃんと伝えましょう」
と言い去って行く。それからまた色々考えた。まず考えたのはこちらの工事の仕方。
両方の作業人数は2500人ずつそして作業方法の書いてある本を読み漁り自分が向こうで読んだ
豊臣秀吉の漫画の話に似たような事が書いて有った事を思い出す。それを実践しようと脳内の記憶を
思いだしつつ竹簡に書き留ていった。そして朝に現場責任者達を集めて説明し次の日に作業員の
皆の前でも説明した。
まず持って来た銭の山を見せびらかすようにして
「これからは10人1組で作業をして貰う。そして作業速度の速い組と作業の出来が良い組を選び
その組には給金を倍出す。更に良い知恵を出した者、勤務態度が真面目な者にも同様に褒美を与える」
と俺が言った後、作業者の眼の色が変わった気がした。
それから俺は彼等の闘争心を煽り自ら知恵を出させ作業効率を上げさせるよう努め、それと同時に
5日毎に休みを与え疲労をなるべく溜めさせずに作業させた事もあって予定通りに頑丈そうな堤防を作り
作業を終わらせる事が出来た。
しかも工費も抑える事に成功し浮いた銭で作業員全員に大宴会を開き労をねぎらった。
宴会の時に何処からか訊き付けた星が現れ(宴会の事は作業責任者にしか教えていなかったのだが…)
言う。「この者達は色々な所で使えそうですな」と聞き宴会が終わった後、稟と風に俺の世界の
レスキュー隊の話をした。そして災害時には救助隊として平時には土木工事や堤防管理や修理などを
行う部隊と部署を作り発足させ農業従事者以外をそこに組み込んだ。
農地整備の方は区画を一定に決めそれと同様の物を作り、更に俺の知ってる限りでの土壌改良の方法や
肥料の作り方を教え、その成果があったかは解らないが、その年の作物の出来は上々であった。
2つ目は悪徳官史とその利権に群がる商人の摘発と処分と財産没収である。
風と万里に任せていたが報告書が来ていたので読んだ。
官史の方を摘発していた時に賄賂を贈って来た者を記した帳簿を見つけたので風と相談し
賄賂を贈った者も摘発と事情聴取を行った。その時に万里へ賄賂を贈った者が多数現れ
その者達も悪徳官史と同様に財産没収の上で国外追放とした。
しかし官史に強要されやむを得ず賄賂を渡していた者は処分を免除し商売を続けさせ、
嘘を吐いていて何かしらの証拠が出て来た者は処分を重くした。
また信賞必罰の言葉通りに罰すだけでなく商人の中でも優秀な者や良い知恵を出した者や
商売をし街に貢献した者には税を軽くする等の対策を取りそれを白帝城と諷陵城下とで同時に行い
街道も整備し街道には警備兵を1日2回程巡回させた事により街道の治安も保たれ街は発展した。
3つ目は税制改革と人材登用である。3軍師がここの財政状況と税率を照し合せ税率が重いと判断し
6割の税率を4割5分まで下げる。その後の報告で風が言って来た。
「この前追放した人達だけでですね〜6割の税収の内で2割を取っていってたのですよ〜」
その者達を排除し下の役職の者達から有能な者達を引き上げ、追放した者の役職に付け人事を一新した。
年貢の徴収方法も改正を行う。初めに戸籍を作りそこに田畑の所有者と広さを記入して
田畑の広さから3割の作物を年貢とし残りの1割5分を銭で納めさせた。
これには通貨制度の普及促進も思惑にある。
高い給料を取っていた官史達は更には売官も行っていた。俺は3人の話を聞き売官自体は
さほど悪い事では無いと聞いた。売官によって財政を補う事もあるというのだ。
ただ登用した者が有能な者ならまだしも、無能でありしかも自分の親族で固めていたのである。
そこで3人は容赦しなかった。売官で役職を得ても3人が使えると思った者はそのまま登用し
無能と判断した者は容赦無くバッサリ切り捨てていく。
新しく登用した者や切り捨てた者の下に居た者で有能な者を上にあげ仕事をさせた。
人材も法正を筆頭に蒋宛《エンは王へんに宛》、費緯、董允等の軍師や官僚の幹部候補生から、
李厳、トウ芝《トウは登におおざと》の武官を登用した。稟曰く
「中々の人材が揃いましたし制度の方も概ね機能はしている様です。まあ色々問題もありますが…」
との事だった。稟がここまで言えば大丈夫だ。
また兵士数も3万に及び政治、軍備ともに充実させていた。
俺達が領内及び軍備を整備している頃、中央では歴史通りに進んでいた。
遅れてすみません。憂鬱です。本当なら昼までに
更新するつもりでしたが諸事情により遅れました。
今回の話で豊臣秀吉の事業を思い出しましたので
話に入れてみました。今回の話は山岡荘八先生か
横山光輝先生の本をお読み頂けば出てきます。
次回ですが自分の話の一刀と万里の紹介を一度
しておこうと思います。
そうしないと自分が忘れそうで・・・・。
その後は反董卓連合の話に持って行こうと思います。
此処までお読み頂き有難うございました。
恋姫無双 稟 風
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