更新遅くなりまして申し訳ありません。あとがきにて言い訳させて頂きます。
一刀達が連合を撤退し向かった先は?
反董卓連合の後に起こる事に対し着々と準備を進めて行きます。
誤字脱字及び文法が変かもしれません。
何かありましたらご連絡頂けましたら幸いです。
連合からの撤退
軍議から2日後の事である。
偵察に出ていた劉備軍の密偵が虎牢関の異変に気付き報告する。それから予め決めていた前陣と中陣で
虎牢関に押し寄せると敵兵はおらず虎牢関の建物の屋根は打ち壊されその残骸は洛陽側に
抜ける門の前に積まれていて袁紹はそれを見て怒りながら残骸の撤去を全軍に命じて自陣に戻って行った。
袁紹が自陣に戻ったのを確認し俺は袁紹を尋ね話をする。袁紹と向かい合っている俺の後ろには
何人かの諸侯も一緒だった。自分の軍師達が放った密偵により彼らの兵の士気、軍費などが
限界に近い事を知っていたので俺が声をかけると喜んで俺の後を付いて袁紹の陣までついて来た。
袁紹との話し合いは紛糾するが諸侯達を外に出し自分が持つ書簡を見せた。そこには条件面では
『褒章、褒美の全放棄』『連合結成時に預けた食糧の譲渡』
と書いておりこれは着いてきた諸侯にも認めさせている。最後の項目に
『連合内部で起こった食糧盗難の秘匿』
『連合軍兵糧盗難事件報告書』
と書かれた書簡を出した。
虎牢関に到着した時、俺達の情報網に連合の食糧の備蓄が少ないと報告があり調査したところ
食糧泥棒の犯人は袁家の二人であった。詳しい調査報告書では袁家の両人が裏で多めに配給を
受けているとの事も解かり証拠も集めてあった。証拠を見せると彼女の顔色が
初めの赤から青に変わっていった。初めは認めようとしない彼女だったが
俺は稟や風に言われた通りに揺さ振りをかける。
「この事がばれたら大変でしょうね。名門袁家の者が盗人の真似をしたなんて
知られたら信用も何もあったもんじゃない」
少し間置いて彼女を見ながら
「率直に言わせて頂きます。俺と何人かの者の帰還を認めて頂けませんか?認めて下さるなら」
そう言って調査報告書と持ってきた書簡を出し
「この事は全て無かった事にしましょう」
彼女は恨めしそうに俺を見て
「本当に黙っているのでしょうね?それなら認めましょう」
そう言って彼女に書簡を書いて貰った。内容は
「慈悲深い私こと袁本初が撤退を認めますことよ」
とだけ書いてあった。袁紹に書いて貰った書簡を持って袁術の所に行き彼女と側近の張勲に見せて
袁紹と約束した事を言い袁術にも同じ様に撤退を認める書簡を書いて貰う。こちらも似たような文面で
「この妾こと袁公路が直々に撤退を認めるぞよ」であった。
この二本の書簡で自分の領地に帰ると云う大義名分が確保された。
自軍に戻ると撤退準備も完了しており門の前には稟と風が立っていて、その横には焔耶の姿も見える。
彼女達のそばに行き右手で親指を立て成功した事を伝え皆を集めて話をする。
「袁紹、袁術の方は終わったよ。準備は大丈夫かい?」
先ず稟が
「問題ありません。すべて完了いたしました」
続いて風も
「一緒に撤退される方々の陣に必要最低限の糧食を渡しました~
おそらくこれで皆、自領にまで戻れるものと思いますよー」
稟が最後に
「ここに用事はありませんので早速撤退したいのですが宜しいでしょうか」
焔耶もこれに頷き撤退を開始する。
連合の門前にて止められるが、総大将と副将の書簡を見せて門から堂々と出て行く。
一刀達以外の者はこれから向かう洛陽に董卓と重要書類が無い事を知らない。
それを知っているのは劉備、馬超、孫堅の三人だけである。彼女達に記した手紙には
「洛陽には何も無し。洛陽より先、深追い禁止」
と書いて送ってある。
~その頃曹操軍陣地で~
「か、か、華琳様!!た、大変です」
息を切らして桂花が曹操の天幕にやってきて報告する。
「北郷軍と何人かの諸侯が撤退準備をしていると密偵から連絡です。
北郷に到ってはもう撤退を始めております」
自分の趣味である兵法書の注釈を行っていた彼女は筆を止め問いただす。
「どういう事なの。何かの間違いではなくて。詳しく説明なさい」
猫耳軍師は畏まって
「袁紹、袁術の両名が北郷と何人かの諸侯の撤退を認めると自身で宣言しておりますので
間違いではないかと思われます。それと陣中の門前で止められた北郷が袁紹、袁術の直筆の
書簡を見せたと門兵が証言しております。」
それを聞いた曹操は眼を閉じ考え込む。それを見ていた桂花は
「それと我が軍の密偵が北郷と何人かの者が袁紹、袁術の天幕を
尋ねたと目撃情報があります。その時に撤退が許可されたとみるべきかと」
そう言われ「そう」とだけ呟き自分の考えを纏めていた。
~北郷軍~
一刀達は素早く撤退準備を終え帰路についていた。
最近やっと馬に慣れてきた一刀の元に稟、風がやってきて言う。
「一刀様。そろそろ宜しいかと思いますが」
続いて風も
「そうですね~。万里ちゃんも向こうに着いた頃でしょうし頃合いかと」
準備してある自分用の荷物を持って横に居る華雄に声をかける。
「じゃあ華雄、行こうか」「ああ」
そう言って俺達二人を見送る軍師に向けて
「じゃ後の事は二人に任せる。焔耶と華雄の兵の事を宜しくな」
「お任せ下さい」「了解なのですよ~」
と二人はいつもながらの返事をしその場に外套を深くかぶった俺と華雄を残し
軍をそのまま率いて行った。
皆と別れたその場から洛陽市内の利準の屋敷へと移動する。華雄は自分の武器の戦斧を持ち
俺と話しながら歩いていた。俺は焔耶に敗れてウチの軍医に診察され目を覚ました時の華雄の事を
思い出していた。当初は興奮し
「殺せ」「何も喋らん」「知らん」の言葉しか言わなかったが俺がこれから起きる事と
俺達が仕掛けた事を書いた書簡を渡した所
「・・・お前!!本当なのかこれは?」
と聞き返して来たので
「ああ。董卓さんに直接味方しても勝算は低いと思ってね。それなら裏から
董卓さんを助けようと思ったんだ」
書簡を読んでから少しではあるが口を開いてくれた。それでも完全に信じては貰えて無い様だったので
彼女と二人きりになり話し合った。(勿論全員に反対されたが)
そして彼女の配下の生命及び自由の保障、董卓の安全と董卓を保護する時に自分も連れて行くと
云う条件で協力してくれる事となった。その直後に彼女は自身の真名が無い事を教えてくれた。
俺にも真名は無いと言うと少し驚いていた様だったが……
彼女の部隊の全員には、軍に残りたい者と帰郷したい者を聞いており帰郷したい者は洛陽近郊で
纏めて長安に行ってもらう。そこで幾ばくかの金を渡し馬超達とともに帰ってもらう手筈を整えていた。
残りたい者はそのまま俺達の軍に編入させて稟に任せた。
洛陽近郊にて自身の兵と別れた後、俺が振り向くと彼女は
「今までの非礼をお許しください」
と言い跪いていた。俺は
「気にしないでいいよ。君にも手伝ってもらうからね。洛陽で董卓さんと俺の護衛は任せた」
そう言って彼女の肩に手を置いて
「さあ行こう。もう少しで洛陽だよ」
そう言い先に歩きだした。そんな一刀の姿を見て今まで感じた事のない不思議な気持ちになり
そんな自分にも戸惑う華雄であった。
~連合軍では~
袁紹、袁術を問い詰める曹操がいた。理由は勿論北郷の撤退の事であったが問い詰めるは
曹操と何人かだけという構図が出来上がっている。
孫堅、劉備、馬超達はこれからの事を話そうと言っていた。曹操は袁家の二人を問い詰める。
「何故、北郷を帰還させたのか、それだけでもお聞きしたい」
後ろから彼女に賛成する諸侯達が
「そうだ。説明して頂きたい」
と野次馬の様に言っているが連合軍の極一部に満たなかった。
殆どの者は『次こそは手柄を、もしくはそれに代わる物を』と考えており
「北郷一刀の事」など如何でも良かったのである。
そこにその他の者を代表し孫堅が
「曹操。もうよいではないのか?。ここに集まった者の殆どが次の洛陽の事を話し合いに
来ているんだと思っているが」
その言葉を聞き彼女は孫堅に何かを言おうとし止めた。自分に向かって非難とは違うが
それに近い視線が集中していたのだ。曹操はここで孫堅と言い争うのは得策ではないと悟り
孫堅の方を見て少しだけ頭を下げてその場に座る。それを見て孫堅は袁紹に対し対洛陽戦の事を
話し合う事をすすめ袁紹は喜んで話を進める事となった。
~軍議が終わってからの曹操の天幕~
「おかえりなさいませ、華琳様。如何でしたか」
そう桂花が話しかけた。
「貴女の言った通りね。おそらく孫堅、劉備、馬超の3名は何かを知っていると思うわ。
そうしないと腑に落ちないもの。それと次の洛陽は麗羽達が先陣にいくらしいわ。
次に私達と劉備、最後に孫堅、涼州軍、残りの者達ですって」
それを聞いた曹操軍猫耳軍師は
「やはりですか・・・。そうではないかと感じていたのですが」
そこまで言い一間開けて
「先程来た連絡ですが董卓は軍師の賈駆とともに消息は掴めないとの事。
更に軍勢もいないとの事でして呂布、張遼、陳宮も同様で行方不明との事です」
そこまで報告し一度区切って
「後、北郷軍が捕虜を洛陽近郊にて解放したとの連絡とその時に二名の者が軍勢から別れ
洛陽市内に消えたとの報告もあります。それから洛陽を探らせた何名かの密偵と連絡がとれません」
報告を聞いていた曹操が食いつく。
「やはり、北郷が何かを仕掛けていたと考えるべきね。桂花」
桂花は頷き
「はい、おそらくは。それと洛陽、更には董卓が逃げたとされる長安にも何か仕掛けて
あるかもしれません。慎重に行きませんと大変な事になる恐れもあるかと」
その夜曹操の天幕では明りが消えなかったという。
一刀は洛陽に入っていた。門兵に手形を見せて入るとそこには都らしい大通りが走っており
素晴らしい街並みがあった。しかし通りには人の気配は殆ど無く静まり返っている。
何人かの人達に市場の場所を尋ねその場所に行くとそこには人は殆どおらず営業している店も
数える程しかない。そのうちの一つの屋台に行き料理を注文し腹ごしらえしお金を払い話しかける。
「お久しぶりですね。利祉さん」
頬被りをした男性にそう言うと
「やっぱりばれた?ここまでお疲れさん。利準の奴も待ってるぜ」
利祉は一刀にお釣りとともに紙を渡して食器を片づけ出す。一刀は「ごちそうさん」とだけ言って
立ち上がり歩いて行く。立ち上がる時に一刀は横に居る華雄にそっと尋ねる。
「何人付いてきてるかわかるかい?」
華雄は自分の戦斧を持ち直す振りをして辺りを探り
「三人ですな。我らが洛陽に入ってから付いてきています。まさか気付いていたとは驚きましたぞ」
華雄と二人肩を並べ歩きながら
「大した事ないよ。さあ行こう」
と言いお釣りとともに貰った紙を見て場所を確認し大通りを直進し少し、
裏道に入りある場所にたどり着く。そこは紛れもなくスラム(貧民街)だった。
華雄は「本当にここに月様が?」と俺に尋ねてくるがあえて無視しそのまま紙に書いてあった
長家に行き戸を3回叩きその場にて待つと中より
「誰だい?」と聞こえ俺が「利準さんの知り合いです」と答える。すると
「あんたが旦那様の友人の方か。入りなさい」
無精髭をはやした中年の男性が戸を開けて俺達を中に入れる。
俺達が入るとすぐに戸を閉めて棒で戸が開かないようにし
「これから旦那様のもとへ案内します」
と言って部屋の壁の側に行くと向こうから壁が開き
隣の部屋に移り更にもう一部屋同じように移動した。するとそこには万里がおり横には星もいた。
「お疲れさまでした。ここまでくれば大丈夫でしょう」
と後ろから利準も現れる。その場で少し話ていると後ろより俺の密偵が現れて
「ここまで付いてきた者達の排除を完了いたしました」
とだけ言ってまた街に消えて行く。それを聞き俺たちは利準の屋敷に向かう事にした。
連合軍は虎牢関を出て洛陽に向かおうとしていた。先鋒に袁紹、袁術が兵を配置しており
虎牢関では大敗したがそれでも連合で率いている兵士数では今だに1・2位を誇っている。
兵士の数だけではあるが……
放った密偵達によると洛陽は少し荒れているという事だったので孫堅、劉備、涼州軍で洛陽を
警備及び復興支援を担当する。袁紹は糧食の事で反対していたが孫堅達三人が
自分達の糧食を出す事を提案し承認された。孫堅達が出すと言ったその糧食は
予め利準、利祉達が用意してあった物で洛陽の何か所に分散して置いてありそれを一刀が
孫堅や劉備達に教えていたのである。
袁紹・袁術の両名が軍を率いて洛陽に向かうのを確認し後方に位置する、孫堅こと紅蓮は
自分の後ろに居る二人に
「さて、洛陽に行って街をパッパッと復興させて帰るか。雪蓮、冥琳」
と話しかけられた二人は
「そうね、お母様。しかし一刀も最後に手柄をくれるなんて流石ね」
「ふむ、しかし雪蓮よ、あまり喜んでばかりもおれんぞ。
何せ今回一番得をしたのは誰かという事を考えてみろ」
冥琳がそこまで言うと紅蓮は
「一刀達も大きな収穫があったようだな。
だが俺達もかなり良い成果があったんだし気にすることは無い」
そう言い紅蓮が歩きだすと雪蓮も冥琳も着いていくのだった。
冥琳は紅蓮に着いていきつつ考えていた。
(北郷の軍が撤退したという事は洛陽での用事が終わったという事。おそらく粗方の重要な物は
あるまいな。更に我等も迂闊に行動すれば危ない……それにしても最後の
「井戸を調べよ」が解からん。解からんが絶対行かねばならん気がする)
そう結論とこれから起こる事に対し考える冥琳であった。
劉備軍では劉備こと桃香と孔明こと朱里の二人別々に手紙が来ていた。
桃香の手紙には今回世話になった事に対してのお礼などが書いてある。
本命は朱里に出した手紙で先ず最初に「雛里と一緒に見るように」と万里直筆の文から始まり
洛陽にある糧食や天幕の隠し場所とともに「余ったら持って帰って良いよ」とも書いてあった。
同封した物の中には『袁・劉・曹』と書かれた紙があり万里の忠告通り鳳統こと雛里と一緒に
読んでいた朱里は
「雛理ちゃん。これ忠告かな?」
朱里に尋ねられた雛里は
「うん、たぶん袁家のどちらかと曹操さんだと思う」
朱里は雛里と対応策を考えて最後の手紙を読みそれを雛理にも見せる。
そこには『もしもの事』が書いてあった。
その後、出陣まで二人は手紙の内容と自分達の今後を話しあっていた。
馬超こと翠は自身に届けられた書簡を読むと隣に居た馬岱こと蒲公英に渡した。
蒲公英が読み終えるのを待ちこう言った。
「お前はどう思う蒲公英。あたしは洛陽で復興支援する事は賛成だ。
しかし書いてある、この場所に来いってのは何だろうな」
尋ねられた蒲公英は
「多分、洛陽で私達に何かをしたいのじゃないかな」
翠は混乱しつつあった頭を更に混乱させて
「何かって何だよ」
翠が混乱しつつあるのを見てとり
「姉様や私が考えても仕方ないよ。行ってみれば解かるんだしその時まで考えるのは止めようよ」
そう言った蒲公英に丸め込まれ考えるのを止めた翠であった。
洛陽に居る一刀は衝撃的な対面をしていた。
「初めまして。私が董卓、字を仲穎と申します。御遣い様。この度は色々と……」
彼女を見た瞬間全てが真っ白になり彼女が言った言葉も右から左に流れて行く始末である。
一刀は意識を彼女との会談に戻し彼女を見る。
彼女の第一印象は脆くも美しいガラス細工の人形の様に見え
手荒く扱う事を躊躇う雰囲気をまとっていた。
一刀は彼女につき従う眼鏡を掛けた少女にも自己紹介をし彼女と目を合わす。
すると眼鏡を掛けた少女は
「私が賈駆。字は文和よ。御遣い様。それでだけど……」
「二人とも、一刀で良いよ」
と二人に言う。そして万里の方を見て二人にこれからの事の説明を頼んだ。
万里が二人に説明をしている間、星と利準に話しかける。
「星、万里の護衛をありがとう。自分の準備は大丈夫かい?」
聞かれた星は事も無げに
「大したことではござらん。私の方は利準殿にお願いした物を
この目で拝む事が出来て幸せですぞ。勿論準備も万端ですぞ」
目をキラキラさせ、高揚した星を不思議に思い利準に尋ねる。
「星殿のこと?。ああ、彼女は幻と言われたメンマが手に入り
それを渡した途端あの調子なのですよ」
溜息をつき俺は利準に話しかけようとした所で扉が開き
「おお、まだ居たか。そろそろ準備しとけよ」
そう利祉がさっき会った格好で戻ってきて言った。
利祉、利準と話し終わってからすぐに万里が董卓、賈ク、華雄の三人を連れてきて言った。
「一刀様。御三方からお話があるそうですが」
先ず董卓さんが
「私はお父様やお母様に会う事は出来ません。
私の為に命を落とした兵士さん達の為に償いをしなければ・・・」
そこまで言うと沈黙した。「「月(様)」」と二人の声が重なる。
少しして彼女は
「ですから私は一刀様のご厚意を無にするようですが私は一緒に行けません。
ですが私の代わりにここに居る詠ちゃんと華雄さんをお願いしたいのですが」
董卓さんの言葉を聞き付き添う二人が
「月、何言ってるの!!」「月様。それは・・・」
と二人が問うが董卓さんは黙ったまま。しかしそれを聞いていた星が董卓さんに問う。
「董卓殿。失礼を承知で申し上げる。貴殿は償いと申されるが
それは如何様にして償うおつもりか?」
尋ねられた彼女は「……」と沈黙を貫こうとする。
そこまで黙って聞いていた俺は彼女の考えが解かり彼女に問う。
「もしかして、自分の命を差し出そうとか思って無いよね?」
俺に言われた董卓さんは平静さを装うとするも隠せないでいる。それを見て華雄が
「月様、お願いです。そんな事なさるのはお辞め下さい」
更に賈駆も
「月!!。貴女に何かあったら僕……」
二人は董卓さんにしがみつき考えを改めてくれるよう説得する。
その光景を見ながら俺が
「君の事をこれだけ心配している人達がいるんだよ。それなのに君だけ逃げるのかい?」
董卓は自身の命と引き換えに責任を取るつもりだった。だが自分の腕にしがみつき泣きながら
訴える友人と配下を見て如何したら良いか解らなくなってしまった。
そんな董卓の様子を見て一刀は続ける。
「君が悩むのは仕方ないと思う。だからその償いの何分の一かを俺にも背負わせてくれないか?」
一刀の言葉を聞いて董卓は尋ね返す。
「何故私の贖罪を貴方が償おうとされるのですか?」
一刀は事も無げに
「唯、女の子が泣いているのが嫌いなだけだよ。更にそれが謂れの無い皆の欲望の餌食に
されようとするのが許せなかった。しかし俺達も今回の戦いを利用したのも事実だ。
だから俺にも責任があるんだよ」
そこで一旦区切って
「君と一緒に償いの片棒を担がせて欲しい」
一刀の言葉を聞き董卓はその場で泣き崩れる。それを賈駆と華雄は
「……月(様)」と呟く事しか出来ない。
一刀はそんな泣き崩れた彼女を優しく抱しめて頭を撫でていた。
彼女は落ち着きを取り戻すと自分の真名を一刀に授け一刀についていくと約束してくれた。
「月(様)が行くなら」と賈駆も真名を預けてくれて両名ともついてきてくれると約束した。
董卓こと月や軍師である賈駆こと詠を保護し洛陽郊外の利準の屋敷に移り連合軍の様子を伺う。
翌日連合軍は袁紹、袁術を先陣に洛陽に進軍して来た。
連合軍の到着と入洛を確認し月達を連れて利準のお抱え商人に変装し荷物を持って洛陽を発つ。
少しして後方に砂塵があると報告を受け注意していると「お~い」と声がして近いて来るとともに
翠と蒲公英だとわかり彼女達を迎える。
翠達と月達は顔なじみであった様で四人は会うと直ぐに話し合っていた。
それが済むと俺の方にやってきて言った。
「一刀、ありがとう。お陰で月達に会う事が出来た。それで此処に呼んだ理由は何だ」
翠が用件を尋ねるので俺は懐から二通の手紙を出し彼女に渡して
「これを馬騰さんに渡して欲しい」
翠が馬騰宛の手紙を受けとりしまうと俺は言った。
「君に二つ頼みがある。一つ目は長安に居る月の軍の事さ。君が領地に帰る時に一緒に
連れて帰ってやって欲しい。糧食や兵隊に支払うお金は前に渡した手紙に書いた通り
向こうに用意してあるからさ」
翠は間を置かず了承してくれた。安心して続ける。
「二つ目だけどこれを君に預ける。もし困った事が有ったら遠慮せずに頼って欲しい」
一刀は翠に割符を預ける。その割符にはこう書かれてあった。
『この割符の保持者及び従者の、領内の通行を許可する』
それを見た翠は「これは何だ」と一刀に尋ねるが
『保険だよ』と言うともう一枚を蒲公英に渡す。
受け取った蒲公英も困っていたが何も言わずに受け取ってくれた。
彼女達に洛陽内の事を任せて俺達は漢中へ向かう事にした。
更新が遅れた理由として以下の理由がありまして・・・
1、気管支炎及びそれに伴う発熱によりやる気を削がれ
2、HDDの故障とPCの不調により・・・以下同文
3、PSPやDSに夢中になり・・・以下同文
と主にこの3つ(8割くらい3が占めますが)により遅れてしまいました。
特にDSで悪魔召喚にハマり抜け出せなくなって2週間どっぷり浸かってました。
申し訳ありません。これしか出てきません。
次回は撤退中の話と連合解体の話に行けたらと考えております。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
恋姫無双 稟 風
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