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愚か者の恋
『本当に君はばかだな』
それがいつもの ぼくの口癖
ぼくの言葉
ぼくの一挙手一投足
気にして 気にして 気にして
いつしか 君はいつも同じ顔で笑ってた
なんで気付かなかったのかな?
そんな風にあっさりと『自分』を殺すから
ぼくは君をばかだと言ったんだ
そんな事をしなくたって
ぼくが君を嫌う事なんてなかったのに
本当に愚かだったのはどちらだったのか
『本当に僕はばかだな』
いつしかそれが ぼくの口癖
君の仕草
君の小さな表情の変化を
気にして 気にして 気にして
嫌われる事を怖がっていたのは ぼくの方
昔の賢い人はこう言ったよ
──”惚れた方が負け”
とっくにぼくが負けてしまっていた事を
『自分を殺す事に疲れた』と言い残して
去ってしまった君は きっと気付く事はないだろう
おかしいね
お互いがお互いにとって 最良であろうとしたのに
結局 何も残らなかった
愚かなぼくらは 愚かなまま
愚かな恋の幕を閉じた
元々は小説のイメージテキストでした。
珍しく糖度高めと思いきや、蓋を開けたら失恋ものだったという。
うちの野郎は朴念仁かへたればかりな気がしてきました。