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企画作品です。感想、評価など頂けると幸いです
作:結城陸空


 僕には付き合って3ヶ月になる彼女がいる。彼女は世の中の男に申し訳ないくらい可愛く、それでいて芯のあるしっかりしている子だ。
 そんな彼女が、僕に告白してきた時は本当に驚いた。なんでこんな可愛い子が僕のことなんかを好きになったのか。
 僕は以前から彼女のことが気になっていたので、もちろん付き合うことになった。 そして3ヶ月、いまではラブラブで、とても仲がいい。彼女は僕を好きでいてくれるし、僕も彼女が大好きだ。


それがまさかこんなことになるなんて……


 ゛昨夜朝霧町のパチンコ店で玉木容疑者が62歳無職の男性を暴行の末、殺害しました。玉木容疑者は
「殺すつもりはなかった」
と供述しており朝霧県警は目撃者やパチンコ店に事情を聞き……゛
 そのニュースを僕が耳にしたのは、朝起きて食事をしながらテレビを見ていた時だった。そして、そんな時に突然彼女から電話がかかってきた。

『ごめん、サトシ。しばらく大学に出れないし、会えない』

驚いた僕は、
「えっ?どういうことだよ、エミ」
と言おうとしたが、彼女はすぐに電話を切ってしまった。すぐにかけ直したが彼女が電話に出ることはなかった。
 その日、大学で僕は朝のニュースでやっていたパチンコ店で暴行し、人を殺した玉木容疑者というのが僕の彼女のエミの父親だと言うことを知った。
 エミは小さい頃に母親を病気で亡くしてからは父親と2人で過ごしてきた。だからエミにとっては父親が唯一の家族だった。
 そんな父親が人を殺したのだからエミにとっても、彼氏である僕にとっても重大なことだ。
その後、数日間に渡り何度かエミに連絡をとったがエミが電話に出ることはなかった。

 事件が起きてから10日後、エミから突然電話が、かかってきた。外は雨が滝のように降っていたが、そんなことなど気にもならないくらいエミの声が懐かしく思えた。
『サトシ…、いまから会えない?大事な話があるの』
僕はおそらく父親のことでの話だと直感し、エミと待ち合わせをした。
外は雨がすごい勢いで降っていた。僕の家から待ち合わせ場所まで歩いて15分ほどなので、傘を手に取り、歩いて待ち合わせ場所に向かうことにした。

 雨がかなり激しく降っているせいなのか、待ち合わせ場所まで20分ほどもかかってしまった。
 待ち合わせ場所に着くとそこにはエミが、雨の中傘もささずにずぶ濡れになって立っていた。エミが僕を見つけた瞬間
「あー、雨って冷たいんだね」
エミがいつもの笑顔で言った。
「エミ……?」
「サトシ…、私のお父さんのことは知ってるよね?」
「…………う、うん」
「なら、話は早いや」
エミは一息ついて言った
「私、殺人者の娘になっちゃいました〜」
「……………」
僕は返す言葉が見つからずただ立ちすくんだままだった。
「私はね、お父さんは罪を犯したんだからちゃんと罰せられるべきだと思う。お父さんもちゃんとそれは分かってる」
「けど……、それでも…、お父さんはお父さん、私は私で見てほしかった」
「エミ…?」
「…サトシ、世間っていう雨はね、とても冷たいんだよ」
「雨に濡れまいと、どんなに必死に振り払っても絶対に濡れちゃうんだもん」
「雨に濡れて、私はもう心も身体もびしょびしょだよ」
「……そ、そんなの気にするなよ!いま事件が起きたばかりだからだよ!時間が経てばそんなこともなくなるさ」
僕はただ在り来たりの言葉を並べるしかなかった。
「…そうかもね、でも」
「だけど、やっぱり雨は好きじゃない」
「だから……」
「だから…、別れよ私達」
「私と一緒にいたらサトシまで冷たい雨に濡れちゃうよ」
エミのその言葉を聞いて、立ちすくんだままだった僕の身体はようやく動いた。
僕はゆっくりエミの立っている所に歩みよりエミの頭上に傘を持っていきエミに言った
「いいんだよ、濡れても」
「僕は確かにエミの濡れた心を乾かせる太陽にはなれないかも知れない」
「けど…、どんなに激しくて冷たい雨が降っても太陽よりもっと近くでエミが濡れないように守る傘にはなれる」
「僕がエミの傘になってエミが濡れないようにずっと守っていくよ」
「だから別れようなんて言うな」

「本当に、それでいいの?」
エミは僕に問う。
「それでいいって言うか…、それが生きる意味だからな」
「エミの笑顔を守っていきたいんだ、僕は」
「……うん、ありがとう」
エミは恥ずかしそうにうつむく。
そのエミの姿を見て、僕は心のうちに秘めていた想いを打ち明けた。
「エミ、結婚しよう」


 2ヶ月後、僕らは結婚した。式はあげてないし、大学も止めてしまった。
でもこれからはエミの側でエミが雨に濡れないように守っていこうと思う。

 エミを守る大きな、大きな傘となって


       〜END〜


企画作品です。早く仕上げることを目的としたらグダグダの作品になってしまいました。やっぱりきちんと練らないとダメですね













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