「この雑草食べられるのかなぁー。」
俺が家を出てから一日たった。
俺には妻と娘がいる。
だけど、もう捨ててきた。
なぜ俺が今こんな所にいるのかは少し、さかのぼる。
俺は四十二歳。
会社でリストラされた。
会社にいつも通り通勤した朝、課長に言われた。
「お前はもう来なくていい。」
「なぜですか。」と俺は反発した。
しかし課長は耳をかさない。
そして俺は諦めて帰りに居酒屋に寄って酒を飲んだ。頭がくらくらする。もう家に帰ろう。
まだ明るい。妻は何て言うかな。俺はどうすればいいんだろ。
家についてしまった。
妻は俺を見て
「どうしたの?」って聞いてきた。
これを聞いた時、さっきまで大丈夫だったのに涙がこみ上げてきた。
俺は
「リストラされた。」と言ってベットに逃げた。部屋へ行く途中、娘の唖然とした顔が見えた。
しかし、もうどうでもいい。
いつの間にか朝になっていた。
いつものように妻が起こしにきた。
なぜ何も言わないんだ。
俺を馬鹿にしてるのかと思い、家を出ようとした。
妻は俺の腕をつかんだ。
俺は妻を殴り、腕を振り払った。
そして、とりあえず川へ行った。
川を眺めている内に今にいたった。
昼間、妻が俺を探しているのが見えた。
隠れる俺。
自分でも何をしているかわからない。
そして、俺のホームレス生活が始まる。
昼すぎまで寝ていて、腹が減ったらコンビニやレストランなどのゴミをあさる。最近はゴミの所にも鍵がかかっている。でも無理矢理鍵を壊し、何か食べ物があるか探す。
何日かしたが持たなかった。
もう死ぬのを覚悟した。
俺は川に飛込んだ。
水が冷たい。
息ができない。
苦しい。
でも何か気持いい。
川の土手沿いに妻が見える。
声を振り絞り
「ご、ごべぇ、ごべん。」と言った。
もう、うまくごめんも言えないや。
体も冷たくなってきた。
心も冷たい。
これが死ぬってことだ。
いきなり怖くなった。
だけど真っ暗。
今度は妻と娘を大切にしよう。
川は全てを冷たくする。
けど優しい一面を見せてくれる。
今、娘が俺の所を訪れてきた。
妻にはまた、悪いことをした。
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