変態出現注意。
一応GLではないはずですが、若干それっぽいような表現はあります。
プロローグ
「いよっしゃあああああっ!!」
目を開けてみれば、そこは見たことのない世界だった。
床にはチョークのようなもので描かれた魔方陣と乱雑に置かれた本。周りを見渡せば背丈ほどの本棚や巨大な鍋まである。
はっきり言おう。俺はこの光景に見覚えなどない。
「ついに!念願の!使い魔を手に入れたぞ!!」
……ましてや、今目の前に居るガッツポーズをとりながら叫ぶ女なんぞ、もってのほかだ。
つか言ってることの意味が分からん。何かを手に入れて喜んでるのは分かるが、正直俺にとってはどうでもいい。
今俺が一番知りたいのは、ここがどこでどうやってここに拉致られたのか、だ。
「し、しかも……」
目の前の不審者に警戒していると、不意にソレと視線が交わった。
……何かよだれ出てるぞ。オイ。
「こんな、こんなに可愛い……ぐふふ」
……アレか、これはいわゆる変態という奴か。それも紳士でない方の。
「うふ、うふうふ、うふふふ……。子猫ちゃん、怖がらなくて良いのよ?」
両手をわきわきとさせながら、こちらににじり寄ってくるソレ。はっきり言って、怖い要素しかないんだが?
身の危険を感じ、思わず身構えて後ずさる。俺の全身を風がかすかにくすぐる。
……待て、全身?
嫌な予感がして視線を下に向ける。その光景に、2秒程思考が止まった。
「っ!!!!??」
あわてて体を丸め、胸と股間を隠す。頬が急速に冷め、ついで火照りだす。
っつかなんで俺は裸なんだ!?
「ぶはっ」
突然目の前のソレがのけぞり、鼻血を噴き出した。
って何かさっきよりも近いっ!!アレか、思考を止めてる間に近づいてきたのかっ!?
「も、もう我慢できないわ……」
鼻血をだらだらとたらしながら、ゆっくりと顔をこちらに向けてくる。ぎらぎらとした目が俺に焦点を合わせる。
下手なホラーよりも怖い光景に、俺は後ろに飛びのいた。だが、背中に何かがぶつかる衝撃とともに動きが止まる。
「さぁ、私にその声を聞かせてっ!私の手で鳴き声をあげるのよっ!!」
そんなわけの分からないことを叫び、感極まった表情で飛び掛ってくる。
そのあまりに酷い光景に、俺は息をすくませる。そしてソレが目前まで迫り、
「鼻血を撒き散らしながら迫って来んじゃねぇっ!!この変態がぁっ!!」
そのあまりの恐怖に、思わず後ろ回し蹴りを側頭部に叩き込んでしまった。
ひとまずプロローグ。
次はこの事態に陥る直前の物語です。
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