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第六章~人脈~

結構この辺から 先輩達のキャラが染みつくと思うんですよね

まだ主人公は振り回されてますね(笑

 それからというもの、数ヶ月僕はギターの虜となった

最初は弦を押さえることすら痛くて仕方がなかったが

いまは下手なりになんとか弾けるようになった。

これがコードより我流という意味なのだろうか?

ギターを始めてから最近流行のロックやV系のバンドのギター担当の凄さが身に染みて解った


 先輩達には悩みがあった

それは馬鹿な僕にでも直ぐに解るような悩みであった。

「作詞作曲」この二つの正式な担当が未だに揃わないことである。

メロディアスと銘打っただけあって作曲は揃わないとお話にならないことくらい僕は解っていた。だから僕は次に命令されることも解っていた。

 そう・・・作詞をしろということである。

無茶言うな鬼畜野郎と言ってやりたいが、先輩のドラムの腕は凄い勢いで上がっているので何も文句を言えた筋合いではない。こっちはギターのリフがまともに解らない状態なのだ。

 しかしこれは部活全体の謂わば死活問題なので先輩も僕に話してくれた。

作り方は二通り。一つめは詞先 これは詞を先に作ってそれに合わせて作曲を行う方法である。 二つめは曲先 これは詞先の逆である。

先輩は偉く詞先をやりたがった。

 「いいか このうすらタコ?」

いつ僕がうすらタコになったのか400字以内で説明してください・・・

 「我々は人々にメッセージを届けなければいけない。それが言葉だ。詞なんだ。曲はその詞を人々に送るための風だ。」

だから詞先がいいのかな?と微妙に納得。

 しかし僕が詞なんて作れるのだろうか?

先輩の言うことには絶対服従になっていたので、とりあえず思いつくことを片っ端から詞にしてみた。すぐに怒られるのは予想が付いていた。

 「ひよっこ君・・・これは詞じゃなくて詩だよ・・・メロディアス正式メンバーならきちんとしなさい。呆れて物が言えないとはこの事だ。」

あんたが半ば強引に入れたんだろ・・・

すると先輩の口から意外な言葉が飛び出す

「まぁ作詞をガキンチョに任せるのもアレだ。オレ様のコネで作詞家の巨匠『崎本康夫さきもとやすお』をメンバーに入れる」

???え・・・崎本さんってあの崎本さんですか?

J-Popから演歌まで数々の作詞をしてきて多くのヒット作を出してきたあの人ですか?コネ・・・どこから・・・とにかく先輩は謎だらけだ

 「まぁそれが賢明だろうね(笑)」

正人先輩が笑いながら言う・・・ 笑い事じゃないですよ先輩・・・?

賢明って言うか強引の間違えでは・・・?あれ?僕の役目オワリ?

ギターだけ?

 「おいっ!」

怒鳴られた。色々考えているうちに先輩の言葉が耳に入っていなかったらしい。

 「作詞の仕事が減ったんだ。美容院にいって髪を金髪に染めてこい」

 「なんでですか?」

ここからは正人先輩が解説してくれた

 「オレ達はね、ヴィジュアルをうりにしようと想っている。だから金髪くらい当たり前。大丈夫。エグゼルっていう一流美容院をアイツが無理矢理タダにして置いたから。心おきなく染めてきなさい。」

部室の扉に貼られた汚らしい紙。そこには、「絶対武道館!」と書いてあった。

意味不明とはこのことだ。何故先輩は色々タダにしたりコネがあったりするのだろうか・・・

そしてあの自信に満ちあふれている行動も意味不明である。

 山手線に揺られながら渋谷のエグゼルについた。

染める色・髪型全て先輩が決めていたので写真の切り抜きまで持たされる始末・・・ 一応僕の髪の毛なんですけど・・・ 写真には今流行のヴィジュアル系バンド「ナイトベア」のボーカルの写真が写っていた。

 流石は一流美容院だけあって腕前がいい。髪型もパパっと整えてくれた。

もちろんと言ったら失礼極まりないが代金は不要だ。金銭感覚がおかしくなりそうだ。

 帰り道テクテクと家へ向かって歩いていると、公園の真ん中で弾き語りをしている男の人を発見した。その人からは何か特別な物を感じた。吹き荒れる嵐の中に光る唯一無二の宝石のような何かを・・・

それが何かと問われれば僕は答えられない

けど感じたのだ。しかし先輩に突っ込まれることを恐れ心の中に封印しておいたのだが、とりあえず話すだけ話してみた。先輩曰くこの世界は常に人脈が物を言うという。

「あの・・・すみません」

「なんだい?」

それからというもの、部活動のない日は、その太一たいちという人にギターを教わることになった。


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