第十四章~リアル~
朝、目が覚めた。
陽の光は凄い力を持つものだと感心する。
寝ぼけた僕の面の周りには、
汚く汚れた譜面、結局貰いっぱなしだったフェンダー、アンプ、そしてあの手紙が乱雑に置かれている。
学校の卒業単位ギリギリで結局受験もせず、将来という二文字がまた、僕を支配するようになった。
けれど、あの懐かしき想い出は忘れられない。
100人集められずに、夢に終わったライブ、そして……
先輩たちの突然の転校。
「ガキンチョ、おまえはよくやった。土下座しまくって20人か、まぁ仕方ねぇ野郎だな。んじゃ、またいつの日か、あばよ! 」
「色々大変だったけど、今日で僕らともお別れだね。」
そう言って居なくなった、大音先輩と正人先輩。2人との想い出が灼けるように胸を締めつける。
そう、結局出逢いの後には別れがつき物だ。先輩たちを除けば。
「まさかずーーーーーー! 」
やばい、乙姫だ。
「栗山くーーーん!! 」
そして蘭だ。
「わぁった わぁった 今行くから! 」
今、僕たちは新たなる一歩を踏み出そうとしている。
僕、蘭、そして乙姫で結成された「フェニックス」というバンドによって音楽界に着陸寸前だ。
そう、もうすぐ、もうすぐ、スタジオだ。
余談だが、乙姫は意外に凄い奴だ。そしてあの喧嘩も、業と仕組んでいたのだから……
乙姫は、先輩たちが気に喰わず、自分たちでバンドを立ち上げたかった。
でも、口べたな性格が其れを邪魔した。
だから、僕と蘭を使ったのだという(当時は蘭も激怒していたが今は水に流している)
結局、乙姫は、自分の音楽に対する無知が気にくわず、機材運びとなっている。
それでも、音楽が好きだから、今は蘭と時々喧嘩をしながらでもやって行けている。
僕ら三人の課題であるメンバー募集。絶対に何とかなる。乗り切れる。
だって僕らは、あの日々で、少しは成長したのだから。
今から僕らは羽ばたける、フェニックス1stシングル「クロニクル」によって。
完結です!!処女作なので至らない点が多いかと思いますが読んでくれて有り難う!
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