ブックリスト登録機能を使うには ログインユーザー登録が必要です。
Chapter:03 海竜
Episode:28
◇Imad
「――マジかよ」
 本気でそれしか、言葉がなかった。
 タシュア先輩のあの魔法、どうみたって普通のやつじゃねぇし。それにシルファ先輩、噂は聞いたことあったけど、あれほどとは。
 つか、水着姿でサイズ振りまわすってのも、結構見ものだった。

 とりあえず海竜が首を切り飛ばされて、片付いたらしい。俺は豪快に凍った海見ながら、ルーフェイアの方へ歩き出した。
 それにしてもあのでかい海竜が氷に押さえつけられた挙句、コゲて首のない胴体になってるのは、けっこう情けない姿だ。
 首は首で、あっちの方に転がってるし。

――え?
 今、首が動いた……?

 一瞬目の錯覚かと思ったけど、そうじゃなかった。
 間違いなくヤツ、動いてやがる。信じらんねぇ生命力だ。
 しかもシルファ先輩、さすがに気を抜いてる。
 とっさに、魔力の付与に入った。狙いはあの海竜の首に叩き込まれた、ミルの弾丸だ。

 集中して、波動捕らえて、ねじ伏せる。込められてた魔法を、強引に違うものに切り替える。
――行けっ!!
 この魔法なら、絶対にルーフェイアとぶつからねぇはずだ。根拠はねぇけど自信はある。
 海竜の身体に残ってた幾つもの弾から、重力魔法が発動した。


◇Tasha side
(泳ぎ足りなかったのですかねぇ……)
 万全を期したのかもしれないが、足止めされている海竜に、シルファがあの荒業を出してくるとは思わなかった。
 泳げない後輩の相手ばかりで、力が余っていたのだろうか?
 見かけからは想像しづらいが、シルファは意外なくらいの前衛派だ。いざとなれば即座に前へ出て、切り込んで刃を振るう。

 いずれにせよ、おおむね片付いたようだ。
 もっとも、気を抜くつもりはなかった。なにしろ相手は海竜だ。その生命力は尋常ではない。完全に死ぬのを見届ける必要がある。

(――シルファ、緊張を解くのが早すぎますよ)
 首を切り飛ばしただけで戦闘体制を解くパートナーに、軽いため息をつく。あれほど普段から、言っているのだが。
 人間にせよ魔獣にせよ、死に際の一瞬は危険だ。何をしてくるかわからない。
 案の定後ろの海竜が、首だけの状態でまだ、動いている。

 さすがに危険だと判断して、タシュアは再び呪文を唱え始めた。禁呪の連続になるが、もう1度くらいなら差し支えないだろう。
 出来れば普通の魔法にしたいところだが、ちょうどいい手持ちがない。使うとシルファを巻き込んでしまう。
 生命力を削られるのを承知で、タシュアは呪を発動させた。




Web拍手 ←Web拍手です

FT小説ランキング  毎日OK:FT小説ランキング“ルーフェイア・シリーズ”に投票
 順位だけ見たい方はこちら

NEVEL Ranking  月に1回:NEWVELランキング“ルーフェイア・シリーズ”に投票


◇イラストいろいろです。随時募集中です♪◇
シエラ学院制服  Blue Ocean  ルーフェイア・シリーズ

自サイト美術室はこちら
掲示板はこちら。お気軽にどうぞ♪


筆者サイト
↑筆者サイトへ
最新話へのリンク、改行なし版等があります


+注意+
・特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
・特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)
・作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。