◇Imad
「悪りぃな、ヘンなことになっちまって」
「いや、それ言うならこっちさ。あの台風娘にまきこんじまって、悪かったよ」
俺とシーモアは、2人でざっと昼食の後片付けを終わって、一休みしてるとこだった。
もっと多人数でやれば早いってヤツもいるけど、はっきりいってこういう場合、他の連中は邪魔なだけだ。特にミルとルーフェイアは、そうだったりする。
つかミルが邪魔なのは誰が見ても分かっけど、意外すぎんのはルーフェイアだ。
まったく出来ねぇわけじゃねぇけど、ともかく手際が悪りぃ。俺やシーモアなんかとはスピード が違いすぎて、結局邪魔になっちまう。しかもそのあと泣いて落ちこむもんだから、手伝わせねぇのがいちばん楽だった。
そのうち合間見て、教えてやったほうがいいんかもしれない。
「おーい、イマド、まだ終わらねぇのか?」
悪友どもがわざわざ呼びに来た。
「ったく、てめぇら一休みくらいさせろっての」
「終わったんならいいじゃないか、ルーちゃん探しに行かないか」
「ヴィオレイ、オマエが探しに行ったって、ルーフェイア喜ばないって」
アーマルがすかさず突っ込む。
それにしても最近、ヴィオレイ頭ん中、ヤバい気がする。暑さで腐ってんじゃねぇかとか、つい思うくらいだ。
「イマド、あんた行っていいよ。あとは、あたしらのだけだからさ」
「そうか? んじゃそうさせてもらうわ」
けど俺らが歩き出そうとした時。
「や〜ん、たいへん〜! モンスターでたよぉ!!」
「なんだって!」
ぱたぱたと騒ぎながら走ってきたミルの言葉に、俺もシーモアも慌てる。
「どこだ、なにが出たんた!」
「えぇとね、あっち〜!」
ミルが指差した。
――なんだよ、あれ。
たしか資料で見たことあっけど、このあたりにはあんまいない海竜で、しかも獰猛な種類だ。
それにでかい。
って、そういえばミルのヤツ、たしかルーフェイアと一緒だったんじゃ……?
「ちょっと待ちなよ。ミル、ナティエスとルーフェイアはどうしたんだい!」
同じことを考えたんだろう、シーモアがミルに詰め寄った。
「えっとね、ルーフェイアはシルファ先輩といっしょだったよ。けどナティエス、こっち来てないの?」
「なんだって!」
先輩と一緒にいるルーフェイアはともかく、ナティエスが一人となると……。
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