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Chapter:02 海原
Episode:11
 ともかくまだやいのやいの騒いでる女子連中に、声をかける。
「おい、こいつ引き渡していいのか?」
「引き渡すって、ひどい……」
「あぁ、かまわないよ。とりあえずお昼にしようと思ってるしね」
 そう言えばもう、そんな時間かと思う。

「あ、そ〜だ! いいこと思いついた!!」
 この一言に、自分でも血の気が引くのが分かった。ミルの「いいこと」ってのは、マジでロクなことがない。

「お・ひ・る・ちょ〜だい♪ イマドどうせ、なんか作ってきたんでしょ♪」
「冗談じゃねぇ! お前の分なんか作ってねぇっての!!」
 けど思えばこれが、最大の墓穴だった。

「イマドって……料理するんだ?」
 いつもみてぇに少し首をかしげて、ルーフェイアが誰にともなく言う。
「あれ、ルーフェイアってば知らなかったの?」
「――ナティエス、言うんじゃねぇ」
 思いっきり嬉しそうなナティエスのヤツ、止めたけど聞きゃしなかった。

「いいじゃない、教えてあげるくらい。
 ルーフェあのね、イマドってば、料理けっこう上手なの」
 答えを聞いたルーフェイアが、目を丸くする。
「ほんとに……?」
「うん。てか、ウソついたってしょうがないもの」

 なんとなく、次のセリフは予想がついた。
「――あたしも、食べたい、かな」
「はい、決まり〜♪♪」
 あんな調子だけど、ミルのヤツは意外に鋭い。俺が断れないのを読んで、勝鬨の声を上げる。

――なんでこうなるんだよ。
 ルーフェイアだけならまだともかく、こいつら女子ときたらウルサイわよく食うわ、たまったもんじゃねぇってのに。けどこいつら、食う気満々だ。
 そんな俺の肩を、シーモアが叩いた。

「イマド、あたしもナティと作ってきたからさ」
「……すまねぇ」
 まだ昼も過ぎないってのに、思いっきり疲れながら、俺は諦め半分で礼を言った。



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