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この作品には 〔残酷描写〕 が含まれています。

スターオジーチャン 雪灯り舞う静寂包む街

 静寂に包まれた街。
 人が住んでいないような廃墟というわけではない。
 深々と降る雪に、人のために設置された街灯の光りが反射する。

 地面は一面白、足跡すら見つけるのは難しい。

”カンカン、カンカン”

”カンカン、カンカン”

”カンカン、カンカン”

 そんな中、小気味の良い、何かがぶつかるような音が街中に響く。
 こんな夜にはいつも現れる。
 光に照らされた、頼れるあいつのその姿。

 ベージュの股引下に穿き、素肌にアロハのシャツを着る。
 歳不相応なフサフサの、歳相応の白髪をしゃきっと決めて。
 グラサンをかけた目線は一切窺い知れない。

 その名はスターオジーチャン。

 彼は地面から生えている、赤い消火栓に股間を打ち付ける。

”カンカン、カンカン”

”カンカン、カンカン”

”カンカン、カンカン”

 これが小気味の良い音の発生源。
 こんな夜にはいつも現れる。
 谷間を見せて、服を着崩した美人なおねーちゃん。

「きゃあああ! 助けて!」

 静寂に包まれたはずの街、何故こんなところに?
 それは物語が進まないから。
 スターオジーチャンは女に近づく。

「助けてください!」

 腰に抱きつかれるも、溢れるリビドーを冷静に抑える。
 ここでは暴発させては駄目だ。
 その先に待つのは決して自由のない場所だと、彼は知っていた。

 そこは毛ほども女の気配のない、決してノンケではいられない場所。
 だから女の求める助けにただただ頷く。
 そして、彼は女が来た方向に歩みを進めた。

「グオオオオオオオオオオ!」

 そこにいたのは巨大な触手生物。
 こんな夜にはいつも現れる。
 人の姿がなくなるその原因。

 自由自在に伸びる触手。
 狙うはスターオジーチャン。
 見境のない触手だが、彼は知っていた。

 触手にいいようにされる爺を見て興奮する奴はいないと。
 彼は決して触手に捕まることはない。
 超人的な運動神経、何十本もの触手を紙一重で避けていく。

 そして、徐々に近づく本体へと。
 途中、腰に着けたホルスターから引き抜くのは銀色に輝く太い銃、出力高めのレイガンだ。
 カスタムされたそれは相手に押し当てぶっ放すことで最大の威力を発揮する。

 触手の根元、スターオジーチャンが辿り着く。
 動きを見極め飛び込む懐へと。
 弱点はここだと押し当てる。

 続けて小さく息を吐き、トリガーを軽く引く。

 バシュンッ!

 静寂を破るように響く音。
 触手生物の腹にはどでかい風穴。
 それが広がり、最後には粒子となって消え去った。

 辺りに再び戻ったのは静寂。
 スターオジーチャンは口角を少し歪ませる。
 さて、一発やるかと振り向いた先、おねーちゃんの姿はすでにない。

 触手と爺が戦う様を、黙って見ている女などいないのだ。
 彼はいつもの無表情。
 腰に着けたバック、そこから取り出すのは固ゆで卵と塩。

 少なめにかけた塩でぱくりと食べる。
 まだまだこんなものではない。
 彼は待つ、いつの日かを夢見て。

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