最近はまりだしたOBLIVIONというPCゲームの影響で執筆。
前に似たような名前の小説を投稿しましたが、全く関係ないので気にしないで下さい。
勢いで書いたから色々とおかしなところがあるかも。
<第0章>破空の一歩
朝から変な感覚がすると、神崎カヲルは思った。
まるで見えない手で全身を撫で回されているような、巨大な拳に包まれているような、そんな感覚が。
無理やり体を動かし学校に着たのはいいものの、昼休みになった頃、その不快感はとうとうマックスに達した。
友人の誘いを断り外の風に当たるため屋上に出る。
柵の前に座り込むと、今度は耳鳴りや頭痛までもが襲い始めた。
「頭痛てぇ……」
片手で前髪ごと額を押さえつけてみたが、その異常が治まる気配は全く無い。病院に行くべきなのだろとちょっと心配になった。
屋上の端では上級生らしきグループがきゃあきゃあ騒いでいる。よくある普通の風景。しかし今日だけはその声は邪魔でしかなかった。大きな音で痛みが増す。
――何なんだよ?
これまでの人生で頭痛を感じたことは何度かあるが、ここまで酷いものは未知の体験だった。いつも哀愁漂う背中を見せ薄笑いを浮かべながら新聞を読んでいる父も、狂気的な雄叫びを上げて生肉を切り刻んでいる母も、ぶつぶつと独り言を言いながら兎の人形を引きちぎっている妹も、心配そうに出かける自分を見ていたほどだ。
毛細血管が詰まったり腫れているといった類のものというより、もっと根本からまったく別の痛みのような気がする。
床の上にネジで止められている体を強制的にもぎ取る痛み。何故か、そんなイメージが頭に浮かんだ。
どれくらいそうしていたのだろう。
人の気配が消えたので顔を上げてみると、甲高い鐘の音が鳴り響いていた。五時間目の開始を意味するチャイムだ。
「やべ、怒られる」
確か次の授業は国語。体育教師でもないのに無駄に体格のいい、強面の大男が教鞭を勤める時間である。前に彼の授業をサボった生徒がどんな目に会ったのか目の前で目撃していたカヲルは、青い顔で立ち上がった。教師の顔を浮かべた瞬間だけは酷い頭痛も吹き飛んだ。
屋上の出口へ向けて走り出す。
急に動いたことで頭の血流に悪い影響を与えてしまったようだ。その瞬間、頭痛が最高潮に達した。
「うっ!?」
咄嗟に両腕で頭を抑えるが、全く痛みは治まらない。ぐらりと思わず足をもつれさせた。力を振り絞り、何とか転ばずにその場に踏みとどまる。
本来ならば、その足は固いコンクリートの地面を踏みしめるはずだった。
しかし次の瞬間カヲルが感じたのは、冷たく柔らかい土の感触だった。
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