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非公式部活動ALM 作者:泉野 六
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準備進行

 昼の1時が近づくにつれて教室にいる人数は続々と増えていった。既にクラスの7割ほどは登校してきただろうか。
「そういや門白まだ来てないな」
 昨夜遅くまで課題をやっていた湧哉達と同じように結も遅くまで起きていたのだ。湧哉が達が寝る頃に藤間に送られて家に帰っていったが午前3時ぐらいだった。
「朝練がある時にあんな時間まで起きてるとは思えないから他の用事でもあるんじゃないのかな」
「そういや部活で何をするか決まってないって言ってたからそっちにいるのかもな」
「そうかもしれないね」
 昨夜、結は本当に疲れたという顔をしながら部活の状況を語っていた。今頃部活の仲間たちとともにどうするか話し合っているのかもしれない。
 こちらもそろそろ始める様だ。澤がこちらに歩いてきた。
「畑原君、そろそろ始めようと思うんだけどいいかな?」
「おお、了解ー」
 湧哉が席を立つと澤は教壇に立った。湧哉はその横にちょこっと立つ。
「みなさん、そろそろ始めたいと思うので席についてください」
 澤の掛け声を聞くとクラスにいた者は自分の席に戻っていった。
「それでは始めます。まずは昨日決めたそれぞれの役割に分かれてください。屋台係は机や材料がどのくらい必要なのかをまず話し合ってください。調理係は当日の時間ごとの担当割を作ってください。それではお願いします」
 澤の指示が入るとクラスメイトは二つのグループに分かれた。教室内はガヤガヤとにぎやかになってきた。
「畑原君。私これから滝君と職員室に行って井ノ瀬先生と食材について話し合ってくるからこっちの事頼んでもいいかな。決まったことがあったらメモしておいてもらって」
「わかった」
「それじゃあよろしくね」
 澤は調理係の中にいる滝を呼ぶと教室を出て行った。滝の家は定食屋らしく揚げ物も扱っている。今回クラスで行うカツサンドの材料はその店で扱っている物を使わせてもらう形になる予定だ。滝自身も店を手伝うこともあり今回の調理係では活躍することだろう。
 教卓に手を付いてぼーっとしているわけにもいかないので湧哉も話し合いの中に入ることにした。まずは悠のいる調理係だ。
「どんな感じだ?」
 輪の中にいる悠の後ろからこっそりと話しかけた。
「大まかには決まってきたんだけど、皆の空いてる時間に少しづつ担当してもらう形になるから人がいない時間もできちゃいそうだね」
「埋まりそうか?」
「う~ん、人気のイベントの時間になるとどうしても空いちゃうね。僕も討論会のことがあるからその時間は入れないし、他の人に強要はできないんだ……」
 自分がやりたいことをやっておいて他人に押し付けるのはどうも気になるらしい。正論と言えばそうだがこれでは仕方がない。
「とりあえず案としてどっかにメモしといてくれ。後で澤と相談するから」
「うん、わかった。それにしても、しっかり実行委員やってるんだね」
「あのまま何もしないで突っ立ってるのも気まずいからな……。そんじゃあ俺あっち見てくるからこっち頼んだ」
 調理係のまとめを悠に任せ、今度は屋台係へと向かった。人数が多いせいかこちらは輪の外に出てしまっている人物がいた。柳鳥やなどり 小春こはるだ。いつもならば高坂こうさか 紗希さきと木梨 すみれ(きなし すみれ)と一緒にいるのだが今は1人だ。しかもよくよく見ればその輪の中にその二人はいない。二人も屋台の担当だったはずだ。結のようにまだ来ていない者もいるが彼女たちが部活に入っていると聞いたことはなかった。理由を知る前から疑うのはすっきりしないが昨日のやり取りもあってどうしてもサボっているのではないかと疑ってしまう。
(柳鳥に聞いてみるか)
 とりあえず彼女から話を聞いてみることにした。判断はそれからでもいいだろう。
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