挿絵表示切替ボタン
▼配色







▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる
非公式部活動ALM 作者:泉野 六
53/146

公園

 懐かしい記憶。それは誰にでもあるもんだと思う。17歳の俺にも思い当たることがいくつかあるんだから。
 そんな記憶の中で
 俺の育った町はベッドタウンとして大きくなった。でも、機能性という点だけを追求したためか子供の遊ぶようなところはなかった。
 そんな中で俺達子供の集まる場所は近所の公園しかなかった。あるのはベンチだけという質素な公園だったが他に行くところのない俺と仲間たちは毎日のようにそこに集まっていた。走り回ることぐらいしかすることはなかったが幼い俺達が遊ぶには十分だった。そんな日々を繰り返しているうちに月日が経つと公園内で遊ぶことも少なくなった。それでもまずはそこに集まるのが俺達の暗黙の了解になっていた。
 小学6年の時だった。その公園に立ち入り禁止のテープが張られていた。当然俺達は戸惑った。何故なのかと大人に聞いた。詳しいことはわからないがそこにマンションが建つと説明された。それから間もなく、公園は仕切りで囲われて工事が始まった。集う場を失った俺達は中学に上がることもあって何人かは疎遠になってしまった。
 他のみんながどう感じたかはわからないが俺には喪失感があった。そこで遊んだという事実があることは確かだが、その場が他の何かに変わってしまうことで思い出にまで傷が付いてしまったような感覚だった。
 きっと門紅もそんな思いだったんじゃないだろうか。俺と状況は違うが慕った場所が無くなってしまった。でも、俺の時と違って自分でチャンスを作れる可能性がある。だったら、行動しないわけはない。それだけのことができる歳に俺達はなったんだから―――。
+注意+
特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。
↑ページトップへ