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非公式部活動ALM 作者:泉野 六
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役割分担

 午後の気怠い授業を何とか乗り越え、残すはホームルームだけになった。
「文化祭のことで澤さんから話があるからみんなよく聞いてね」
 担任の井ノ瀬が澤に教壇に来るよう合図すると彼女は席を立った。井ノ瀬は教卓の前から身を引くとその位置に澤が入る。
「今日の昼休みに文化祭実行委員会の会議がありました。各クラスの企画の意見合わせでしたが私たちのクラスで意見が多かった『カツサンドをやりたい』というクラスは他にいなかったので今年はそれで進めます」
 クラスから拍手が上がる。雰囲気を見る限り大多数は前向きなようだ。
「役割担当は大きく分けて二つです。まずは屋台の準備です。出店場所の詳細はまだ決まっていませんができるだけ学食に近い位置になると思います。それから当日の調理、販売係。こっちは時間帯に応じて交代制にします。どちらにするか5分時間をとるので考えてみてください。そのあとに希望を聞きます」
 静かに聞いていたクラスメイト達がガヤガヤと相談を始めた。
「ハタハタはどっちにすんの?」
「俺は実行委員だからやらなくてもいいんだとさ」
「何それ、ずるくない?」
「門白お前なあ、他にもいろいろやることがあるんだよ。場所決めとか材料どこから仕入れるかとか。その辺を先生と相談しなきゃならないんだ」
「とかなんとか言っちゃって澤ちゃんに全部押し付けるんじゃないでしょうね?」
「んなことするか!」
「まあ、ハタハタそういうところは真面目だからねー。でもどうしよっかなー。部活の方もあるし―――」
 結は真剣に自分がどうするか考え始めた。部活でも屋台を出すと言っていた。部活とクラスの両立を求められるのだから大変だろう。
 そう言えば悠はどうするのだろうか? 彼もなかなか忙しいはずだ。まだOBOGへの連絡はできていない。各クラスへのアンケートもまだだ。
 少し離れた悠の席を見ると彼は特に悩んでいる様子もなくペンを走らせている。悠のことだから心配はないだろう。
 悠を見ていると視界に高坂が映り込んだ。昼休みは不満たらたらの高坂だったが、今はどうだろうか? 髪の毛をくるくると指でいじりながら退屈そうに席に座っている。やはり積極的ではなさそうだ。
「5分経ったので集計を取ります。希望したいほうに挙手してください。片方に人数が偏った場合は何人か少ない方に移ってもらいます。目安としては1:1です。それでは屋台の準備を希望する人は挙手してください」
 20人ほどが手を挙げた。高坂が手をだらりと上げているのが見えた。同じく柳鳥も手を挙げているとなると木梨だろう。
 澤は誰がどの役割を希望しているかわかるように手元にある座席表にチェックを付けている。それが終わると次の質問に移った。
「21人ですね。それでは当日の調理係を希望する人は手を上げてください」
 ぱらぱらと手が上がった。ユウコンビはこちらに手を挙げていた。
 33人のこのクラスで既に21人が抜けている。澤と湧哉を抜けばこちらは10人になるはずだ。澤が人数を数え終ると結果を報告した。
「こちらは10人ですね。少し準備係が多いので移ってくれる人がいたらお願いします」
 3人が手を挙げた。これで18:13だ。
「あと二人ほど移ってくれる人はいませんか?」
 澤の呼びかけにそれ以上は手が上がらなかった。澤はぐるっとクラスを見渡した後、結果をまとめる。
「それでは屋台の準備係が18人、当日の調理と販売係が13人です。もし手が空いた人がいたらもう一つの仕事を手伝ってもらっても構いません。それではこれで終わります」
 一礼し澤は自分の席に戻った。
「はい、それでは係りが決まったので各係での打ち合わせを少しやっておいてね。明日は土曜日だけど文化祭の準備期間として校舎は解放されてるから有効に使ってね。それでは今日はここまで」
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