挿絵表示切替ボタン
▼配色







▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる
非公式部活動ALM 作者:泉野 六
しおりの位置情報を変更しました
エラーが発生しました

ブックマークしました。

設定

更新通知 0/400

設定を保存しました
エラーが発生しました

カテゴリ

ブックマークへ

以下のブックマークを解除します。
よろしければ[解除]を押してください。

ブックマークを解除しました。

140/150

記者への追及

 湧哉と阿良田は速足で校舎の表に回り、正門から敷地外へと出た。それから敷地の外周をぐるりと回って校舎の裏側の道を目指していた。
「記者の欲しいものって、俺のことですよね……」
「お前が目の前に現れれば間違いなく食いつくはずだ」
「でも昨日は現れなかったしもう興味ないかも」
「その可能性もあるがゼロじゃない。ほら、いたぞ。こっちに来る」
 二人の正面、敷地の角の道から記者が現れた。
「作戦は?」
「畑原は何も話さなくていい。話は俺がする」
 足を止めた二人はそこで記者が来るのを待った。百メートルほどの距離だ。それほど時間はかからなかった。
 こちらに気が付いた記者は目を細めて不思議そうな顔をしていた。多少の疑いを持っているようだったが記者は足を止めることなく二人の下へとやってきた。
「あんなに逃げ回ったっていうのに君の方から現れるなんて思わなかった。話を聞かせてくれるのか?」
「いや、こいつは何も話さない。話すのは俺だ」
「おいおい、ボディガードか? 勘弁してくれよ。俺だって暇じゃないんだ」
「俺はボディーガードじゃないしこいつを守ってやる義理もないんでね。それよりさっき岩木から受け取っていた物はなんだ?」
「……何のことだ?」
 記者は虚を突かれたせいか一瞬間を置いた。阿良田はすかさず攻める。
「隠しても意味はない。さっき校舎裏で受け取ってただろ。俺にはカメラに見えたが」
「お前に関係あるか?」
「教えられないようなものなのか?」
 にらみ合う二人。阿良田は倍以上も年が上であろう相手に対し全くしり込みしなかった。以前の奥崎に対する態度からもわかってはいたが、自分の認めない相手に対しては全く容赦がない。
「子供が調子に乗ってるんじゃ―――」
「子供かどうかは関係ない。問題はあんたの行いだ。岩木に何をさせた」
「いい加減に……!」
「あんたは教頭の件を知りたがっていたらしいな。それとさっき受け取ったカメラ。盗撮の共犯か?」
「馬鹿言うな! 校舎内にカメラを仕掛けられるならあんな生意気なガキに頼んだりするわけがない!」
「そうか。じゃあ何をさせたんだ。」
「それは……」
「言っとくが逃げても状況は悪化するだけだぞあんたはこいつを追い回した不審者として扱われているからな。俺たちが報告すればすぐに捕まる」
 完全に阿良田のペースだった。記者はあきらめたのか片手を当ててうなだれると開いている手でポケットから先ほどのカメラを取り出し、それを阿良田に渡した。
 阿良田は受け取ったカメラの電源を入れると保存されている画像を表示させた。
「これは……」
「何を取ってたんですか?」
「見てみろ」
 阿良田はカメラの画面を湧哉のほうへと向けた。そこに映っていたのは校長室の写真だった。
「なんで校長室の。っていうかどうやって中に入ったんだ……? あそこには鍵が必要なはずなのに」
「それとこっちもだ」
 阿良田が写真をスライドさせていくと現れたのは例の金庫の写真だった。
 阿良田と湧哉は改めて記者へと視線を向ける。この記者の目的が何なのか。それが少しだがわかってきたのだ。 
+注意+
特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。
↑ページトップへ