挿絵表示切替ボタン
▼配色







▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる
非公式部活動ALM 作者:泉野 六
しおりの位置情報を変更しました
エラーが発生しました

ブックマークしました。

設定

更新通知 0/400

設定を保存しました
エラーが発生しました

カテゴリ

ブックマークへ

以下のブックマークを解除します。
よろしければ[解除]を押してください。

ブックマークを解除しました。

136/150

屋台修復

 この日最後の授業は担当教員の好意によって十分ほど早く締めくくられた。残りの時間は文化祭の準備に当ててくれという申し出にクラス中からは感謝の声が飛んでいた。
 その後のホームルームも井ノ瀬が手早く済ませ、クラス全員で修復した屋台のパーツを校舎の中央広間まで運び、割り振られた場所でそれを組み立てていく。
「周りのと比べるとちょっと見劣りするけど……これはこれでいいよな」
「確かにところどころちぐはぐだけど、逆に目立つからいいかもしれないよ」
 湧哉と悠は出来上がった屋台を眺めながら意見を交わしていた。長机を『コ』の字に並べその一つに『カツサンド』とでかでかと書かれた看板を付けた。予定ではこの看板を支える柱を作って取り付けるはずだったがそこまでの時間はなかったのだ。
「それにしても誰があんなことしたんだろう……」
「それも気になるけど門紅は明日の心配しとけよ? まだ意見をまとめないとなわけだし」
「うん。うまくいってるといいんだけど」
「大丈夫じゃないか? あれだけ人が集まってくれたんだしさ」
「うん。うん」
 悠は自分に言い聞かせるように繰り返し頷いていた。
「畑原君」
「澤、この後はどうすればいいんだ?」
「あとはもう少し装飾をつけたりするみたいだけどそんなに人数はいらないみたいだから部活とかある人はこのまま解散かな。それから明日と明後日の役割分担だけど屋台づくりの人の中から店番してくれる人がいたからそっちも何とかなりそう」
「お、それじゃあ普通に文化祭周れそうなんだな」
「うん。紗季たちが手伝ってくれるって言ってって。他の時間は一緒に学校回ろうって言ってくれたんだ」
 澤の視線の先には高坂、木梨、柳鳥の姿があった。三人で何やら楽しそうに話をしている。明日の予定でも立てているのかもしれない。
「そっか。よかったな。あ、もし空いてる時間があったら上の学年で男装女装喫茶やるらしいから見に行ってみてくれ」
「ええ!? ハタハタ、あれをやるクラスがあるの!?」
「ああ……」
「まさか……あれをやるクラスがあるなんて……」
「だが今回俺たちは客として行ける。これは面白そうじゃないか?」
「た、確かにそうかも……!」
「それってうちにクラスでも題目に上がってたよね?」
「それそれ。とにかく行ってみてくれ。できれば周りに宣伝も頼んだ」
「わかった。みんなに提案してみるね」
「よろしくな」
「うん。それじゃあまた明日ね」
「また明日」
「また明日ね」
 澤は高坂たちの下へと向かっていった。他のクラスメイト達も部活や委員会での仕事に向かうべく少しずつ去って行っていた。
「じゃあ僕は先に帰ってるね」
「ああ。俺も奥崎先生たちが支度できたら向かう」
「了解。じゃあ先に行ってるね」
 悠は意見集めのために自宅へと向かった。今日も朝から二十人前後の人が電話で連絡を取っていてくれているのでそれなりに成果は出ていることだろう。
「さてと、俺は……」
 湧哉は一人ぼそっとつぶやいた。奥崎の下へ行って何か進展があった尋ねるか、阿良田の下へ行って岩木が学校の敷地に入ったと思われる場所を探すか。どちらから向かうか湧哉はしばらく考えていた。
+注意+
特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。
↑ページトップへ