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非公式部活動ALM 作者:泉野 六
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討論相手

 昼休み、湧哉と悠は教室で昼食をとっていた。会見から二日。クラス内ではすっかり湧哉のことを気にするも様子はなくなったおかげで落ち着いて食事ができる。文化祭がまじかに迫ってきたのでみんなの意識がそちらに向いているということもあるが。教室内では食事を片手にハサミやマジックで作業する者もいた。この時間の作業は自主的に行っているので実行委員である湧哉が加わる必要もない。
「それにしてもお疲れ様だったね。昨日は終わらせられたんだね」
「あ、ああ。なんとかな。ほんとに助かった」
「いやいや。あれだけの量の問題を解いたんだから多少は身になってるだろうし、それはハタハタの力だよ」
「あとは記念館の件だよな……。そういや奥崎先生に聞いたんだけど意見集め、結構やばそうなんじゃないのか? 先生もこれじゃあ終わらないだろうって言ってたし。何か作戦があるならそろそろ教えてくれてもいいんじゃないか?」
「……」
「な、なんだよその顔は……」
 湧哉はただ疑問をぶつけただけだったが悠は眉をひそめた。
「いつそんな話したの? さっきは課題渡してただけみたいだったし」
(言えない。昨日喫茶店で会ったなんて言えない……)
「いやさっき聞いたんだよ。お前だって全部聞いてたわけじゃないだろ?」
 本当のことを話せば誤解を生むことは明白だったので、湧哉はごまかすことにした。
「なら、いいけど」
 悠はしぶしぶとだが納得したようだ。顔をしかめながら弁当をつついていたが、すぐに表情を改め真面目な顔をした。
「まあ課題も終わったことだしもういいかな? 文化祭の討論会の相手を決めてあるっていう話はもうしたよね?」
「確かそれは聞いたな」
「今集めている意見はその相手を論破するためのものなんだ」
「それはわかってるよ。その相手っていうのが鍵なのか?」
「そうだね。ここで選ぶ相手は取り壊し推進派の一人だよ」
「推進派?」
「そうそう。高校の文化祭だから在校生だけじゃなく卒業生も少なからず来るだろうし地元の人も来る。そんな人たちの前でその事実を突き付ければ相手は大打撃でしょ?」
「面と向かってそんな意見は関係ないとも言えないだろうしな。でもその推進派っていうのは学校関係者なのか? 文化祭当日に来れるような人じゃなきゃ意味ないだろ?」
「大丈夫だよ。あの人は来る」
「ずいぶんと自信ありげだな」
「文化祭には役所の人も何人か顔を出すことになってるんだ」
「じゃあ、役所の人間相手に討論するつもりなのか!?」
「うん。相手は渡ヶ丘高校の卒業生であり生徒会長でもあった僕の兄、門紅 集だよ」
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