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非公式部活動ALM 作者:泉野 六
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阿良田の報告

 ALMの四人は部屋主不在の部屋で会議を始めた。湧哉、阿良田、古野濱はどこか居心地の悪さを感じてかどこかぎこちないが、奥崎はこたつに入りリラックスしている。まるで自分の家の様だ。
「生徒の間では校長のおかしな噂は流れていない。休日にどこで見かけたとかその程度のことぐらいだ」
「たまに駅前でもジョギングしてたりするよね」
「ああ。生徒たちの印象は日曜日の集会以来うなぎ上りだ。それもあって悪く言うやつがいないというのもある。ただ、教員たちの間では少し噂があった」
「先生の間なら奥崎先生も知ってるんじゃないですか?」
「ん? 私にはわからないが」
 奥崎は目を細め眉をひそめるめたが噂を知らない驚きよりも、疑問の方が多きそうだった。
「主には中堅以上の教員の話だ。若年の人からはそういった話は聞けなかった。内容的に広まるとまずいという意識がはたらいているのかもしれん」
「そ、そんなにまずい事なの?」
「もし本当なら学校の評判は落ちるな。教頭の盗撮が公になるまでは一度も騒動がなかった学校だ。悪いことはあるわけがないという固定概念が深く詮索させなかったんだろうな」
「その噂って言うのはなんなんですか?」
「この町の開発に校長がかかわっているんじゃないかという話だ」
「?」
 湧哉にはしれのないが悪いのかわからなかった。町の開発に関わっているというのは別におかしなことではないだろう。渡ヶ丘の新校舎も町の開発の一環としてとらえられる。そこの好調ならば一枚噛んでいてもなんの不思議もない。
「問題はこの関わり方だ。噂では校長は地上げじみたことをしているらしい。その土地を提供する代わりに私的に金をもらっている」
「えぇ!?」
「なんだと!?」
 疑問顔の奥崎も今度は驚き顔だった。説明する阿良田の声には冷たい雰囲気がにじみ出していた。
「悪魔でも噂だ。だがこれが本当なら旧校舎の件も納得がいく」
「じゃあ旧校舎の取り壊しの件は教頭先生じゃなくて校長先生が?」
「校長が教頭に支持を出していたということか。やっぱり後ろ盾だったか……」
 湧哉は自分の境遇に付いて考えていた。校長の湧哉を匂わせる発言は駒である教頭を摘発したことへの対応なのかもしれないと。
「これだと阿良田先輩の推測が当たってたってことになるんですね」
「まだ確実な証拠はないがな。畑原はしばらく動けないだろうから俺か奥崎先生で証拠を探す。古野濱も当事者だ。おとなしくしていろよ」
「うん」
「まずは証拠を見つけてからか。これは……一筋縄ではいかないな」
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