ブックリスト登録機能を使うには ログインユーザー登録が必要です。
  あの日 作者:春桜
42 希望の光


シンは起き上がった。肩などに痛みがあるようでピクリと肩を揺らす。
「シン!」
心春はシンを支え叫ぶ。
「大丈夫だ。心春。」
シンは優しく言ったが遠く、星凛を見つめた。
「貴様・・・俺に話があるんじゃないのか。」
「・・・・!」
星凛は近づき、シンの胸倉をつかんだ。
「貴様ッ!虚が・・・。」
「虚が?・・なんだ?」
シンは星凛の腕を掴んだ。
「言いたいことがあるなら言え。如月椿のことだろう?」
「!」
星凛はぐっと黙ったやれきれない顔をした。なおもシンは星凛の腕を掴む。
「つ、椿様は最後・・・・・し・・・。」
「・・・・・・。」
「幸せそうだったか?」
星凛の目から涙が溢れはじめ零れ落ちた。
シンはゆっくりと頷いた。
「ああ。お前の名も言っていた。」
「!・・・本当か?」
「ああ。信じてやれなかったと言っていた。恐れていたんだと。誰かを信じることをな。裏切られることが怖かったんだろう。」
星凛はシンを掴む力を弱め、シンに抱き着いて声をあげ、泣いた。









「すみませんでした。浮竹さん。」
「君が誤ることはない。シン。」
回復した浮竹はシンと心春に微笑んだ。
「いえ。俺が・・・ありがとうございました。」
シンはあの時浮竹が来たことに感謝していた。シンはまだこの男なら信用できると思った。
「さて。今、黒崎が試験を受けている。」
「試験?」
「総隊長になれる試験だよ。そうしたら君たちを元通り現世に返せる。」
「本当ですか!」
心春は嬉しそうにシンの腕を掴んでいった。
「ああ。」
シンは横目で外を見ながら浮竹に聞いた。
「黒崎一は?」
「さぁ・・・。けどそのへんにいると思うよ。」
浮竹のその声は優しかった。







シンは外の庭に一を見つけた。シンは一の横に座った。
「シン・・・。」
「何落ち込んでいる。」
「・・・・別に・・・・・。」
「如月椿が死んだことを悲しんでいるのか。」
「・・・まぁな。あの人は強くて優しくて俺の憧れでもあったんだ。五月雨副隊長だってそうだし・・このソウルソサエティであの人を知らない人はいない。だからシンが責められるんだよ。如月隊長が死ぬわけないって・・。」
「ふっ。それなら俺がやったことにはなれない。俺がそんなに力があるわけないからな。」
「そうだな・・・。」
「俺は知ったんだ。護ることを・・・考えて全て破壊したら全部失ってしまうとな・・・。あの日ーーーー。俺は。」
シンは切なそうに瞳を細くする。気のせいか。シンからは何かが消えた。あの恐ろしいものが。
「斬魄刀はもうつかえないな。俺はもう完全な人間だ。」
「そっか・・・・。」
「俺はこれからも心春を護りたいと思う。けど彼女が傷つくことが悲しい。そして幸せなことに。」
シンは一に見せたことのない笑みを見せる。
「俺が傷つくことが心春にとって一番悲しいことだと言ってくれたんだ。」
「・・・・・・。」
一は信じられない顔をした。
「何だ。その顔は。」
「い、いや・・・・よかったな。シン。」
「貴様に言われるのは気に入らんがああ。」
シンは立ち上がって去って行こうとした。
「シン!」
「お前・・・ちゃんと生きろよ。死んでいいなんて思うな。」
シンは頷いた。笑顔で。







そして黒崎一護は全死神に認められ総隊長となった。誰も反対する者はいず皆喜んでいた。


「というわけで二人とも帰れるぞ。」
「はい!ありがとうございます!あ。おめでとうございます!」
「ありがとう。心春ちゃん。」
一護は心春を優しくなでる。
「おめでとう・・・ございます。」
シンは目を逸らし、言った。
「ありがとよ。シン。」
「・・・・・・。」
「おい。一。送ってやれ。それとしばらくソウルソサエティには帰ってくんな。」
「お、親父!?」
「月がな。俺と同じ高校を卒業してほしいってな。月の願いだ。いいだろ。」
一はうなずくしかなかった。
「じゃあな。一。虚から守ってやれよ。」
「わかってる。」
「元気でな。」
一護は手を振って三人を送った。シンは無言で頭を下げた。昔のシンなら絶対やっていないだろうことをシンはした。心春も一緒になって頭を下げた。





そしてシンと心春は元通り暮らせることになった。光の世界で。







私は何もできなかった。シンにすがって泣いてばかりで・・・。
でも月姫さんが言ったこと・・・。あれも確かなことだと思うから。
私はできるだけシンの前では笑っていたいと思う。
これから悲しいことも困難が待ち構えているはず。けど私は知っている。
あの日ーーーー。シンは私を護ってくれた。シンは強くなった。
私は笑うことを知っている。これが力になることも。
無理なときは泣けばいい。楽しいときは笑えばいい。
私は私であるために生きる。だからシンにも生きてほしい。
ずっと笑ってーーーーー。




あの日まで。誰かが望まない永遠を私は今望みます。
悲しくない未来を知っているから。






もう微妙で・・・疲れてます。番外編はまたします。
長い間ありがとうございました!!!
お気に入りに入れてくれた方。読んでくださった方本当にありがとうございました!!!


評価
ポイントを選んで「評価する」ボタンを押してください。

▼この作品の書き方はどうでしたか?(文法・文章評価)
1pt 2pt 3pt 4pt 5pt
▼物語(ストーリー)はどうでしたか?満足しましたか?(ストーリー評価)
1pt 2pt 3pt 4pt 5pt
  ※評価するにはログインしてください。
ついったーで読了宣言!
ついったー
― 感想を書く ―
⇒感想一覧を見る
※感想を書く場合はログインしてください。
▼良い点
▼悪い点
▼一言

1項目の入力から送信できます。
感想を書く場合の注意事項を必ずお読みください。


+注意+
・特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
・特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)
・作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。