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少し、気持ち悪い表現が含まれています。

ご馳走
作:枝豆


あぁ、楽しい。
グチャグチャと卑猥ともとれる音が鳴り響く。
だが、そんなイロモノではなく、実際はかつて彼女だったモノの内臓を切り刻み、貪り食う音だ。
今、口に含んでいるのは、大腸。
結構、弾力があって、あまり美味とはいえない。
口の中を鉄の味が駆け巡る。
大腸に飽きると、今度は眼球にとりかかる。
口に含むと、案外美味いことに気付く。
昔から魚の目とかは好んで食べていたほうだった。
魚の目よりも大きくて、思わず顔が綻んでしまう。
そのあとも次々と脳やらなんやらを食べていると、もう食べるパーツがなくなってきた。
最後のメインディッシュとしてとっておいた心臓をいとおしそうに手にとって、まずはべろりと舐める。
まだ温かい。
無数の血管が綺麗で、うっとりとしてしまう。
まさに俺は今、快楽の絶頂にいた。
心臓に歯を突き立てる。
柔らかくて、俺の歯は、ぐぐっと中に食い込んでいった。
この生臭さがたまらない。
時間をかけてゆっくりと咀嚼した。
残ったのは、血がこびりついた骨のみ。
その血も綺麗に舐めとってから、その辺に転がす。
まだ足りない。
まだ食べたい。
もっと殺したい。
モット、モット、コロシテ クイタイ。
血まみれの姿で裏路地から出ると、綺麗な女が歩いていた。
周りに人はいない。
顔がにやりとゆがむのが自分でも分かった。
そして、俺は女の背後に回って、女の白い首筋に歯をつきたて、
「いただきます」
と言った。









はあ。
お前は本当に恐ろしい人だよ。
「人」?いやいや「人」じゃないだろ。
既に。
もう手遅れだ。
俺はただ黙って女の首筋に歯を立てる君を見つめることしか出来ないよ。
君は変わってしまった。
いつかは誰かまわず食らうようになるだろう。
君がふと目を上げて俺を見つめた。
喉仏が引くついたのが分かった。
「もう行こう」
俺はそれだけ言うと人ではなくなってしまった友を・・・
更に暗い道へと誘い込んだ。





獣の這う路地は今日も血の臭いがした・・・。


二回目のホラーです。
読んでくれたかた有難うございます。













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