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みぃちゃんとギャバ猫のアメリカ生活記 作者:帆摘
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13話:ギャバ猫、牧場へ行くの巻1

朝、ステラおばさんが迎えに来て、夜お父さんが迎えにくるまでは、おばさんの家で過ごす・・そういった日々が始まって1ヶ月が経った。美香流はアメリカに来てから毎日、日記をつけるようになった。これはお父さんからの提案でもあり、学校での出来事や日々の事を書き綴っている。

学校の事については、色々と書く事があるけど、それはまた次回語る事にしよう。今日は週末の土曜日でサムおじさんが久しぶりに私たちを連れて知り合いの農家をやっている人の所へ連れて行ってくれるという。もちろんギャバ猫も一緒にだ。サムおじさんの娘二人も一緒に行く事になり、2台の車に別れて私たちは農家へとやってきた。車で1時間かそこら走るか走らないかでそこはただ広い牧草がずっと先まで生い茂る牧草地帯だった。

牧場の中にある、大きな家の前に車を停めるとサムおじさんは指をさして言った。「ここの牧場は、120エーカーあるんだよ。そこで牛や馬を飼っているんだ。」
「エーカーって何?」私はギャバ猫を抱いたまま聞いてみる。
「ああ、エーカーって言うのは土地の広さの事だよ。丁度、1エーカーで日本の1200坪ぐらいかなあ。」とおじさんは呟く。
坪と言われてもあまりピンとこないが、ともかくとても広いという事なのだろう。

私たちの事を待っていたのか、家の中から、大きなおじさんと小さな女の子が出て来た。この人がこの牧場の持ち主なのだろうか。私はサムおじさん達の後をついてゆっくりと歩いて行く。
一通りの挨拶が終わった後、サムおじさんが説明してくれた。やはり彼、(名前はデービットさんと言うらしい)がこの牧場の主で、小さい女の子、キャシーは6歳で彼の娘らしい。
これから飼っている牛や馬に逢わせてくれるというので、私たちはそのおじさんの後をついていった。牛達は今の時間放牧しており、すぐに見られるのだと言う。

朝の露を含んだ牧草からは日本で嗅いだ事のない深い緑の匂いがすると同時にふんわりと独特の匂いが鼻をつく。「なんかちょっと臭い〜」私はギャバ猫を下ろして鼻をつまんだ。ギャバ猫はそんな私をちらっとみると先に走っていく。
「あ、まってよ、ギャバ猫!」私もギャバ猫の後をついて走り出すと、サムおじさんの娘の涼子お姉さんが私を見ながらくすくすと笑っている。なんだか少し恥ずかしくなってしまった。
私はギャバ猫を抱き上げると、もう、ギャバ猫のせいだよ!と小声で言う。
何をいっているんだと言わんばかりにギャバ猫の目が吊り上がる。さすがにこんな所で喋ったりはしないが一気に機嫌が悪くなったギャバ猫は、軽く私の甲を引っ掻くとまた腕の中から滑りだして走って行ってしまった。
「あ〜あ・・・行っちゃった・・・」
暫く歩いて行くと、沢山の牛の群れの中に入っていく。牛達の周りにはぶんぶんとハエがたかっている。牛が尻尾をぶんぶんと揺らす度にハエもその動きに合わせて動いている。
それにしても大きい。車で通り過ぎる時に見たときはそんなでもないと思っていたが、普通の日本で見た事のある牛と、それよりも一回りぐらい大きい牛がいる。
おじさんに聞いて見ると、デービットさんと話して通訳してくれる。
「この牛は、バッファローとの掛け合わせなんだよ。」
「バッファローって?」
「ああ、美香流ちゃんは見た事がないかもしれないね〜。とても大きなもじゃもじゃの動物だよ。アメリカの国立公園なんかに行くと野生のバッファローが見れるだろうね。今度休みがある時にお父さんに連れて行ってもらった良いかもね。」
「ふうん、そうかあ。じゃあ、今度お父さんに頼んでみるよ。」私は心のノートにしっかりと刻み付ける。
「あ!ギャバ猫!」私は一頭の牛の上で寝そべっている猫を発見する。のそのそと歩く牛に揺られて超まったりしているっぽい。とその時一頭の牛が美香流の側までやってきてねっとりとした鼻をくっつけて来た。ひやっとした感触に吃驚して叫ぶ。
「もう驚かさないでよ!」牛に文句をいっても仕方ないのだが叫ばずにはいられない。
とっさにギャバ猫を見ると声にだして笑ってはいないもののどう見ても目が笑っている。なんだか悔しい。お母さんの姿のときはともかく、ギャバ猫は自分と姉妹のように育ったこともあり、ギャバ猫が喋るようになってからはなんだか変に対抗心を燃やしてしまうのだ。私だってちょっとびっくりしただけで、別に怖がってなんてないんだから!

私はギャバ猫の視線を感じつつゆっくりと牛さんに手をさしだした。が、さっきはいきなり舐めてきたのに、今度はうんともすんともいわない・・・。あいかわらず、まわりにハエはぶんぶんとうるさいし、がっかりしているとお父さんがやって来て、今度は馬に乗ってみようという。
現金な私はすぐに飛びついて、お父さんと一緒に歩き出した。
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