第四話 始まりはこんなもの
「・・・・・」
周りを見る限り森だ。
何処をどう見ても木しかない。
しかも僕一人だけ。
「・・・・おーい」
そう言って周りを見るがさっきと変わらない。
「・・・・どうしてこんな事に?」
本当にどうしてこうなったかというと今から数時間前である。
*数時間前:宝条家にて*
「じゃあ、行ぞ準備は大丈夫か!?」
相変わらずテンションが高い宝条志穂さん。
まあ、いつもそうだが、今日はいつもとは違ってかなり高すぎるくらいだ。
「まあ、大丈夫じゃないかな・・・・多分」
僕がそう答えると。
「あまい!!その考え方は間違っているぞ!!?」
何故か怒られた。
「おっ、お姉ちゃん・・・・ちょっと落ち着いてよ。子供じゃないんだから」
伊織が志穂さんをなだめる。
いつもと立場が逆だな。
「めんぼくない・・・・」
怒られたせいかいつもの感じに戻ったが、雰囲気は相変わらずだ。
なんかちょっと心配だが、まあ、これは仕方がない。
僕も少しわくわくしているからな。
「で?僕等が行く所は大丈夫なんですか?」
いきなり行った場所が紛争地帯とかだったら災厄だからね・・・・
「ああ、その心配はない」
そう断言する志穂さん。
何故そう断言できるんですか?
「ふっふっふ・・・・」
不敵に笑う志穂さん。
「その訳はだな・・・・」
「・・・・その訳は?」
「・・・・女の感だ」
「・・・・・」
・・・・・そうですか。
僕。行くの辞めてもいいですか?
「まあ、今のは冗談だ」
「でしょうね」
そうでなかったら僕は行きたくないですよ。
「まあ、実は因果の関係や因果の性によってあっちの世界と連絡が取れるんだ。だからもうこっちからあっちの知り合いに連絡済みって訳!!」
嬉しそうに説明する志穂さん。
・・・・って。
「因果の関係・・・・ってなんですか?」
なんか僕にはよく解らない単語が出てきたぞ。
「まあ説明すると因果の関係って言うのは、直接的原因(因)と間接的原因(縁)との組み合わせによって様々な結果(果)を生起する事で、つまりその空間から・・・・・・・(以下略)」
・・・・すみません。もっと解らなくなりました。
そんな僕を見て伊織が解りやすく教えてくれた。
「つまりね、二つ以上の存在の間に、原因および結果として結びついた関係のことだよ」
・・・・成る程。
さすが伊織だ。志穂さんより解りやすい。
「簡単に言えば、偶然にも二つの関係が一つに結びついたってこと?」
「正解。まあ、そんな感じでこっちの世界を(T)あっちの世界を(X)で表すと、私達が行き来したせいで(T)世界と(X)世界に結び付きが出来たってこと、そのおかげで連絡がとれるってわけ。そして・・・・・(また解らなくなるので以下略)」
なんかややこしいな。
「そんな訳であっちの世界と連絡してるから大丈夫!!」
よい笑顔で言う志穂さん。
・・・・まあ先程よりは解ったし、大丈夫ならよしとしよう。
「それなら行きましょうか」
僕がそう言ったと同時に。
「じゃあ早く!今すぐ!!素早く行きましょう!!!」
そう言って、テンションが異様に高い志穂さんが一人走って行った。
「まっ、まってよお姉ちゃん」
その姉を追いかける伊織。
「・・・・やっぱり心配だな」
そうつくづく思う僕だった。
が、当に不幸なのはこの後のあとの出来事だった。
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