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恋愛仲介部
作:MOR



恋愛仲介部の活劇3


まぁ…月さんの申請により、あれから二週間後。
路上ライブの許可が下りたらしい。
場所はいつもの公園の前。
影島も了承してくれたし、抱える問題は何も無い。
曲は文化祭で流したのを使えばいいだろうし。

それにしても…このままじゃ「恋愛仲介部」じゃなくて
「恋愛歌劇団」になりそうな気がするが…。
まぁそれはそれで大丈夫な気がするね。

そんな訳で楽器の練習をした俺たちは
二日後に初ライブを決行するまでになっていた。
「ふぅ…」
練習を終えて一息つく。
「お疲れ様です」
飲み物を渡してくれる月さん。
「むぅ…」
「どうした池上?」
なんかむくれてる…?
「もうっ知らない」
やれやれ…。
あいつのやきもちっぷりには本当に困ったもんだ。
月さんとのやり取りにいちいち反応するんだからなぁ…。
別に彼女なんだから堂々としてればいいのに。
平和だと思い始めると何かが起こるのが俺の日常らしい。
「あの…ちょっといいかしら?」
先生が俺を呼んだのさ。

先生の後をついていくと応接室へやって来た。
「何の用ですか?」
「とりあえず、座って」
応接室にある大量の椅子の一つに腰掛ける。
「最近、仲介部の活動してる?」
「いえ…」
部活っていうか…部長自体来ていない事が殆どだからな。
「そう…」
「それがどうかしたんですか?」
「暇かどうか確かめただけ、ちょっと用事を頼みたくてね」
「用事ですか?」
「ええ、彼からノート受け取っているでしょ」
彼…とは部長のことだろう…ノートって…?
「恋愛仲介部の活動記録のノートなんだけど」
ああ、あれか、仲介部設立時に俺が机の中に置き去りにしておいたやつか。
「あれが必要なの」
「えっ?」
「あれはね、元々、教員指導係と生徒指導係が連絡を取る為のノートなのよ」
え…そんなの初耳ですけど…。
「叶野君が彼に渡したんだと思うんだけど…行方知れずになっていたから」
「ああ、それなら。俺の机の中にありますよ」
「そう、よかった。あれは重要な物だから」
「じゃあ今から取りに行きますか?」
「ええ」
俺と先生は教室へ向かう事にした。

教室に入り、机の奥の方を探ると一冊のノートが出てきた。
「これですか?」
「これね、じゃあ…厳重に保管しといて」
「保管…といわれても」
どこに置いておけばいいのやら。
「そうね、じゃあ部室のパソコンデスクの引き出しの中がいいんじゃないかしら」
「そうですね」
鍵もかかるし、あそこなら他の生徒や先生の目に付かないだろう。

俺はそのまま部室にもどり。
ノートを厳重に保管して池上と部室を後にした。

まぁ…こんなノートのどこが重要なんだ?
今の俺はそう考えていた。
しかし一本の電話が俺を認識を変えてしまった。
「プルルル」
久しぶりの着信、誰かと思えば紀野里先生。
「どうかしたんですか?」
「大変よ…ノートが盗まれたわ」
な、なんだって…。
「だ、誰にですか?」
「生徒会…ね」
あいつらか…相変わらずちょっかい出して来やがって
「とりあえず、学校に来て…」
「はい、わかりました」
先生がかなり焦っていたので…俺もなんか焦ってしまった。
それから、池上、影島に連絡をとり。
月さんに話をして
西沢さんの送迎で俺達は学校へと向かった。

学校に着くとグラウンドに何人かの生徒がいた…。
見間違えるわけが無い…生徒会長、桐谷さん、田中、ロリ坂の四名だ。
それと他にも何人か生徒がいる。
「待っていたぞ恋愛仲介部」
生徒会長が俺に言う。
「…あんたら…いったい何を考えていやがる…」
「ふっ…簡単な事だ、このノートには生徒指導係、そして行員指導係の極秘事項が書かれている、つまり、これを使えば君たちのような部活もお終いにできるのだよ」
教員指導係の弱みを握ろうってのか…。
「なんで、それを知ってるんだ?」
そもそも…今までこんなノートのこと、気にしてなかったじゃないか…。
「偶然、ロリ坂の仕掛けた隠しカメラに写っていてね」
「隠し…カメラ…」
「ああ、君たちが変な行動を犯さないようにと…数週間前に取り付けておいたのさ」
てことは…ずっと監視されていたって訳か。
「申し訳ありません、まさか監視カメラを取り付けるとは思わなくて…」
俺に謝る月さん。
「いや、月さんのせいじゃない、悪いのは全部向こうだ」
それに、呼び出してきたんだ、何かあるに違いない。
「まぁいい、ではこのノートをかけて一つ、勝負をしないか?」
「…勝負…だと?」
「ああ、このまま手に入れても面白くない、ならば前回と同じく、勝負をしようじゃないか」
「ちょっとまったぁ!!!!!!!」
と俺の後ろから叫びながら登場したのは恋愛仲介部部長。
「相変わらず威勢がいいな」
「ふん、俺の居ないときを狙うなんて臆病者どもが、勝負? いいだろう受けてやる」
「こら、勝手に決めるな、あいてが持ちかけたんだぞ、なんか裏が…」
「ルールを言えっ」
…って全然聞いてねぇし。
「ルールは簡単だ校内でサバイバルゲームをやってもらう」
「サバイバルゲーム??」
「ああ、互いのチームにエアーガンを7つ、玉を700発渡す。それで戦ってもらう」
「おい、エアーガンなんて危ないだろ」
「いや、使うのはペイント弾だ、当たったところに色がつくだけで痛みは無い」
なら…いいんだろうが…。
「基本的に一発当たればリタイヤだ。そして私達はこのノートを制限時間内に持っていれば勝ち、お前たちが制限時間終了時に持っていればお前たちの勝ちだ」
「なるほどな…6対6か」
向こうにも見たこと無いメンバーが2人いた。
「紹介しよう、書記の大西、会計の藤代だ」
二人はぺこりと挨拶をする。
「開始時間は30分後、4時間耐久サバイバルだ。スタート地点はお前達は部室、私達は生徒会室、なにか質問はあるか?」
「いいだろう、後悔するなよ」
「いい度胸だな。では後ほど」

俺たち六人は部室へとやって来ていた。
部長がなぜ学校にいたかと言うと監視カメラを外していたらしい。
てか、気付いてるなら教えろよ。

そんな訳で作戦タイム。
「じゃあ、どうする?」
六人で武器を分けなければならない。
武器は小型銃が3つ。
狙撃用大型のライフルが1つ。
あとはリボルバー式の銃が1つ。
そして通常の銃が2つだ。
「俺はこれだ」
と、リボルバーを手にする部長。
まぁあいつは放っておいて。
「そうだな、機動力に優れている池上と俺は通常の銃がいいか」
「あとはどうする?」
奴が珍しく俺の話を聞いている。
「狙撃用ライフルは影島、頼めるか?」
「…はい」
「一応、近接戦の時のために、小型中銃を持っていてくれ」
影島なら頼れるし、狙撃役にぴったりだろう。
「先生は俺たちと同じ通常の銃を持ってください、月さんは小型銃を二つ持って」
「わかりました」
「…うん」
武器の配分終了。
さて、作戦だが。
「奴らのアジトは2階の生徒会室…つまり、グラウンド脇を抜けて学校に入らなきゃダメだ、つまり、俺達は必ず、下駄箱を通る必要がある」
「そうか、なら奴らは下駄箱で待ち伏せている可能性が高いな」
納得してくれる部長…気味が悪いな。
「それでどうするの? 待ち伏せされてたら学校内に入れないよ」
池上が俺に聞く
「だから、ここは職員玄関と下駄箱、二手に別れる」
「なるほど、どちらか突破できれば挟み撃ちに…できるってことね」
頷く先生。
「とりあえず、影島は高い位置を取ったほうが有利だから、二階の職員玄関。護衛は月さんと部長。俺と池上と先生は機動力を生かして下駄場の奴らを撹乱する」
「それで次はどうする?」
「連絡手段がない以上…バラバラに行動するのは危険だ、もし一人やられても最低でも2人で行動してくれ」
連携をとらないとマジでヤバイ。
「ノートは誰が持っているか分からない…それにどこかに隠しているかもしれない」
「大丈夫、一人さらって吐かせりゃいいだけだ」
まぁ…それでもいいけどな…。

そして30分後。

「時間だ…行くぞ」
影島と月さんと部長は飛び出していった。
「じゃあ俺たちも」
俺と池上が前衛で後衛が先生と言う三角フォーメーションこれなら死角は少ない筈だ。

下駄箱の前までやってきたが…静まり返っている。
誰もいないのか?
試しに石を投げてみる。
「………」
なんの反応もない…よし。
「先生、池上、慎重に行こう」
どうやら下駄箱には誰もいないようだな…。
でも、ここからが…大変だ、二階に上がるには確実に階段を使わなくてはいけない…。
待ち伏せか?
廊下を注意しながら歩く。
「このまま…行けるのか…?」
と、思ったその時。
「バンッ」
と言う銃声が聞こえた。
「な、なに…!?」
「落ち着け、池上、後ろから聞こえた、後ろに敵がいるぞっ」
振り返ると一人の男が堂々と廊下の真ん中にいる。
「田中…」
田中の両手には小型銃が二つ握られていた。
「アンサン、久しぶりやな…」
くっ余裕をかましやがって…。
俺達は人数を把握されているが…向こうの…敵の数が分からない。
「随分と…余裕だな」
田中に話しかける。
「ああ、この勝負、ガンマニアの俺にとっては有利だからさ」
そうか…無類の銃好きだったんだっけこいつ…。
「いくぞっ…」
田中が銃を構える。

『職員玄関』

「おかしいな…こっちの方が敵が多いと思ったが」
「そうですね…誰もいないようです…」
職員玄関には人の影すら見えない…。
「っ…」
瞬間的に銃声が聞こえた。
姿勢を低くして銃弾をかわす。
「屋上かっ!」
「屋上からの精密狙撃…部長、走ってください」
「おうっ」
三人は学校の中へと走りこむ。
「小葉月、屋上にいた奴を確認できたか?」
「はい…桐谷…です」
「なるほど、副会長か…前々からただ者ではないと思っていたからな」
「でも、場所をつきとめました、彼女は厄介です。先に始末された方がいいと思います」
「小葉月、一人で行けるか?」
「ええ、ですが…」
「大丈夫だ、影島のライフルは強いが、機動力が落ちる、お前なら一人でも屋上までたどり着けるだろう」
「…そうですね、わかりました」
小葉月は一人職員玄関脇の階段を上っていく。
「そろそろ…でてきたらどうだ?」
「さすがに気付いていたか」
「新入り…藤代とかいったか…?」
「ああ、俺の通り名はジョー、生徒会の明日をになう男だ」
「ふん、言う事は一人前だが…存在感が三流だな」
「ならば試してみろ」
「いいだろう、俺を相手にしたことを後悔させてやる」
「ドキュゥン」
銃撃が響いたと思うと
藤代の銃が空を舞い、カツンと音を立てて床に落ちた。
「な…」
「ダメだな、銃くらいちゃんと持っていないとな」
「嘘だろ…そんな…」
部長は銃を銃で撃ち、ジョーの手から銃を弾き飛ばしたのだ。
「逃げるなら待ってやる、さっさと報告するが言い、お前らの生徒会長様にな」
「ひ、ひぃっ…」
一目散にジョーは背中を向けて走り出す。
「やれやれ…馬鹿が、影島」
影島はコクンと頷くとそのままジョーの背中を狙い打ちにした。

現在、恋愛仲介部、6対5、生徒会。

『一階廊下』

田中の銃撃は凄まじいものでリロードの隙を一向に見せない…こりゃほんとにプロだな。
「どうするの…?」
物陰に隠れている池上が聞く。
「…拉致が開かないな…」
「……ねぇ私に言い案があるんだけど…」
「なんですか?」
先生は俺と池上に耳打ちする。
「…マジですか?」
「うん、大マジ」
「まぁ田中なら引っかかりそうですけど…」
「いいから、あなた達は上に行って」
「…はい」
俺たちは先生を残してこの場をあとにする。
「おや?紀野里先生が残ったんですか」
「ええ、教師として彼らを先に進ませるのは本望よ」
「さすが俺が見込んだ先生」
田中の戦意が薄れていく。
今だっ!!
田中に向けで銃を放つが田中は紙一重でそれをかわす
「騙されませんよ先生、あなたが策士なの知ってますから」
「くっ…」
先生は再び物陰へと隠れる。
田中は先生じゃかなわない…。
「じゃあ、終わりにしましょうか先生」
田中がジワジワと歩み寄ってくる。
「させるかっ!!」
しかし、田中に複数の銃弾が迫る。
「な、なんだっ…」
俺たちの登場に田中は驚いているようだった。
「俺達は三年生の教室から回りこんできたのさ」
そう、三年生の教室は一階、その窓から出て、また下駄箱から入ってきたのだ。
「おのれっ…」
「ごめんね、田中くん♪」
先生は俺たちに気を取られている田中の銃を手ごと蹴り飛ばす。
「えぇっ…!!」
驚いている田中。
だが、田中は二つ銃を持っている。
「ならばこっちで…」
もうひとつの銃で撃とうとするが先生はそれを避ける。
「今よっ」
先生の合図で俺と池上が田中に発砲する。
「くっ…」
田中がもうダメだと思い目を瞑った。

「なっ…」
嘘だろ…。
俺たちの撃った玉が全部撃ち落されるなんて
…そんな、どこから…?
ふと、窓から屋上を見ると…長いライフルで俺たちを狙っている人影が見えた…。
「マジかよっ…みんな避けろっ…」
俺が言った瞬間に…俺たちに向けて屋上からの銃撃が開始された。
「今のうちだ」
と田中は逃げていく。
「あっ…待て…」
追いたいが凄まじい銃撃のせいで姿勢を低くしているしかない…。
くそっ…もう少しだったのに…。

銃弾が止んだのは田中が完全に姿を消してからだった。


疲れた…でも、頑張ろう。HPもよろしくお願いします。








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