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開戦

昨日アクセス数が10万超えました!どういうことなのかわかりませんがブックマーク数も凄いことに…!みなさんありがとうございます。

前日に斥候部隊から連絡が入った。明日…つまり今日帝国が攻めてくると。

それを聞いた俺は前から考えていたスキルを設定し組み直す。

相手が船団とは違い凄まじい万単位の数だ。出来るだけ多くの敵を巻き込む必要性がある。


パッシブスキル

MP自動回復(中)

HPMP自動回復(中)

身体能力上昇(特大)

近接戦闘能力上昇(大)

気配感知能力上昇(大)

攻撃範囲(小)


アクティブスキル

波動剣

スピリットゾーン

六道千塵

ダブルスペル


お馴染みのセットに今回は範囲攻撃を大目にしてセットした。

スピリットゾーンは自らの範囲5mに赤色の結界を張り、その内部で敵を倒せばHPとMPを回復するフィールドタイプのアクティブスキルだ。

今回は両方ともきつくなるだろうからこれは付けて起きたかった。


六道千塵は直線状に貫通属性を持った槍や刀、剣やナイフ、戟や根など様々な武器を模した気を放ち狙いさえ定めれば大多数の敵を巻き込むことが出来るアクティブスキルだ。

どっかの金ぴかの人の様な技だがこれは直線状にしか飛ばず普段は避けられやすい。だが戦争となれば別だ。適当に撃ってもその直線状の敵は薙ぎ払われ多くの敵を巻きこめる。

波動剣との相性はあまり良くないがギルド戦ではよく使われてたスキルだった。


ダブルスペルは一度に二つの魔法を同時に使用できるスキルだ。

これを使えば一人で合成魔法も使えるが相当のMPを消費するので使い所を選ぶが切り札にもなりうる性能を持っている。



戦争当日、連合軍は砦前の大きく開けた駐屯地に部隊ごとに並び整列している。

王国軍、小国連合、冒険者、そして急きょ援軍として間に合った5万の魔族軍。

合計55万の兵士達が一同に会する。

この連合の総大将となるのはレオン王子だ。その両隣には連合軍と魔族の司令官が二人並んでいる。連合国のはなんと俺が助けた船の隊長の人だ。魔族の司令官は女性で凛々しい人だな。


「これより大陸に乱を齎せし帝国との決戦を行う!無慈悲にも多数の国を滅ぼし、奴隷に落とし、更に戦を広げ大陸全てを支配下に置こうとする帝国は断じて許せぬ存在だ!我らが敗北すれば悲しみを広げるとも同義!急遽援軍としてやってきてくれた連合軍、魔族の方々には深く感謝の意を!」


「我らは『蒼き英雄』と呼ばれしマサキ殿に助けられた身、帝国は同盟の国を滅ぼし大敵、冒険者の方々も多数の被害を受けた。ならばこの一戦において帝国に打撃を与え、滅ぼされし同盟国、ヴァレンタイン皇国の仇を討たせてもらう!」


「私達も同じだ。魔族の民を攫い、奴隷に落とせし帝国は憎き相手。この度の急の援軍を受け複合軍に混ぜて頂き感謝する。この一戦に我らも一丸となって全力を尽くし、大陸に平和を齎そう!」




3人の代表からの激に兵士全員が大声を上げる。

総勢55万もの大声は圧巻だ。地面というか大気が揺れている。

しかし俺の名前を出すのはやめてほしかったがこれで士気が上がるのであればいいか。周囲に俺の姿を確認する奴等がいるがそこに俺はいない。


俺がいるのは今は……帝国の奴等の空の上だ。複合軍の魔法使いが念話で態々伝えてくれました。

『ステルス』『無敵』『ウィング』の偵察コンボで敵軍の動きを監視している。

今回は帝国に大打撃を追わせこの大軍を潰す事だが、この兵士の2割ほどが奴隷兵なのだ。

強引に戦わされ同胞と血を流しあう事を強要された彼らを俺達は事前に出来る限り殺さない様にと誓いを立ててある。事故や、やむえずと行った場合は殺すのも止む無しだが出来るなら助けてやりたい。当然だが投降する意思を見せた敵兵は殺すのは厳禁としてる。


敵兵の配置をあらかた見終わったので念話で本陣の魔法使いに伝える。


(予想通り、最前列に奴隷兵が並べられている。奴等第一陣で捨て駒にする気だ。俺が分断する。後は作戦通りに頼む)


(解りました。動きがあったらお願いします)


(ああ、偵察を続ける)


俺の隣をグリフォンやワイバーンに乗った騎乗部隊が通り過ぎる。

ステルスさまさまで見つかる事無く敵の位置や本陣の様子を見るとドでかい物を見つけた。

ドラゴンだった。流石にリヴァイアサンよりは大きくないがあれはウィルム種というべきか。巨大な翼が生えた手足が無いドラゴンが本陣より少し手前に4体も配置されている。


だがそれすら霞むのが…10m位のロボットだった。

あれが『超合金』か。乗っているのはどんな奴なのだろうか。

黒くはないが若干白い、白銀の城というのが正しいかもしれない。


敵の本陣はラーフの街を拠点としていた。一般人はその後方に避難しており街は完全に兵士達の拠点になっているな。


俺がある程度偵察を終え、報告を念話で細かく本陣に伝える。

ステルスな俺にしか出来ない芸当だがこの情報はかなり有益にいきるだろう。


敵の最前線の上空で待機をしながら敵の動きを待つ。

今回の作戦は敵の出鼻をくじくのが優先だ。此方からは攻めれない。


俺が敵の上空にステルスで待機して20分後位の事だった。

一気に敵の動きが慌ただしくなり、一番前線の奴隷兵達が突撃を開始した。

その後ろには魔砲兵部隊が並んでいる。元から捨て駒にして足止めにしている間に纏めて殺す算段なのだろうな。


(敵が動いた!戦闘開始だ!)


(解りました!ご武運を!)


(そっちもな!)


俺は事前の作戦通りに奴隷兵たちから少し遅れた位置にステルスのまま浮遊し完全に分断されるのを待つ。



まだだ…まだ……あと少し…今だ!


「六道千塵!!」


俺が空中から六道千塵を解き放つと様々な武器が気の塊となって帝国の魔砲兵をうち貫き多数の砲台が破壊され魔法使いたちが血を流して倒れていく。

手加減はしなかった。戦争までやっているんだ、俺もここまでやらせてもらう。

六道千塵を横一線に解き放てば大きな砂煙も起き敵の大群が一瞬だが足を止めてしまう。


その間にも奴隷兵たちは決死の覚悟で死に物狂いで王子達の方へ突っ込んでいるだろう。

だがそれは最前線にいる3人に食い止められるだろうな。


3人は、『忍頭』ジロウ、『農家』春香、ヨーコの3人だった。


事前に打ち合わせた作戦はこれだ。

俺が空から奴隷兵の位置が最前線にあるのを確認し特定のラインを超えるまで突撃させ、一定のラインを超えると…


「土遁:流砂!」


「ライン落とし穴ぁ〜♪」


渋い声でジロウが多くの流砂を作りだし、春香が本当は農作物を荒らすモンスターに対して使う深い落とし穴を横一列に作り出す。

流沙は落とし穴向かうようにしてあり滑り台の様に殆どの奴隷兵が深く広い落とし穴へと落ちていく。

深さは3mほどもあり足は挫くかもしれないが死にはしないだろう。

落とし穴により大きな堀が作られ見事敵の出鼻は挫くことに成功した。

敵はまだ俺の攻撃による砂煙で見えない事だろう。気づけば突撃した奴隷兵たちが全て消え失せることに驚くはずだ。


そのままではこちらからの進行が出来ないがここでヨーコの出番だ。


「ゴーレムで橋を作るから落ちないようにね」


ワーム型のゴーレムを使ってヨーコがゴーレム橋を作る。

ゴーレムは大体は人型と決まっているみたいだがヨーコは独自の術式で様々なタイプのゴーレムを使役できるようにしているらしい。最高傑作は今のところはドラゴンタイプのゴーレムとの事だ。


ゴーレム橋は平べったく高さのある手すりもあって兵士達がスムーズに進める程の横幅もあり、奴隷兵たちの頭上を通り過ぎるが奴隷兵達もこのまま大人しくはしていないようだった。


ここでも活躍するのは春香だった。


後続の兵士達が粉上の物が入った袋を堀の中に放り込むと堀の中に粉が充満し奴隷兵たちが一人一人と倒れていく。

粉の中身は…昏睡花と言った花粉だ。これを吸えば中型位のモンスターでも眠りに落ちるという強めの粉だ。

これも栽培したのは春香だというから凄まじい。この人汎用性高すぎだろ。


落とし穴の深さもある程度あったのが幸いして俺達の方には粉の影響はなかった。

最初はこれを空からばら撒こうかと考えたが風で流されてこっちにも被害が出ると言われ断念。


「ぐっすりおやすみなさーい。王子さん、次いきましょぉー」

「あ…ああ。…こほん、全軍突撃!!」



相変わらずのんびりとした口調で王子が乗る飛竜の後ろに乗る春香。

最初の作戦は大成功と。さっきから俺に魔法や弓が飛んできているからここから俺も予定通りに蹂躙だ。

次の話から結構凄惨な描写が増えます。ある程度はぼかしますが戦争なので…。

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