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アラン伯爵

申し訳ありません。昼間はこちらを投稿する予定でした。

俺達はアラン伯爵に案内されて豪華な屋敷……ではなく、騎士団が利用している警備施設の客室へと案内された。無駄に豪華なのを嫌う人らしい。

それでも設置してある家具や調度品は高価なもので、貴族でも滅多に手が出ない有名な物が多いとバルバロッサが後で震えながら教えてくれた。

高すぎる宝物に囲まれたのは初めてだとさ。

ここはお偉いさんを迎えるときに使うのだろう。



「此度は我がセントドラグ王国の友好国であるヴァレンタイン皇国、アーデルハイド・ベルンシュタイン子爵を助けてくれて感謝する」



だが、こっちはそれ所じゃない。

助けたアデルが実は亡国の貴族だったのだ。

その事実を知った円卓の海賊の皆は驚き固まってしまってる。バルバロッサもローハスも同様だ。例外はクローディアぐらい。


「だってヴァレンタイン皇国って実力さえあれば女性でも貴族になれる稀な国よ」


「なら教えろよ…」


「いやー黙ってた方が面白いかなって思って」


すげぇ楽しげにクローディアは笑ってた。

クローディアは気楽に自分に接してくれたアデルの事を気に入り、アデルもまた同じ捕まった仲とでもいうのか。

事実を知っても特に畏まったりせずに気楽に接してくれるクローディアの事を気に入って二人とも友人のような感じになっていた。


「アラン伯爵、私は今は子爵でもなんでもない。父も母も亡くなり、皇国はもう滅ぼされてしまったのだ。今ここにいるのはただ一人のアーデルハイド・ベルンシュタイン。亡国のヴァンパイアの騎士であり、円卓の海賊団の一人だ」


「そうか…あのお方も…。臣下達は?」


「民を逃がす為に帝国と戦ったが…殆どが散ってしまった。唯一真祖返りな私が生き残って囚われてな…」


「しかし、こうして無事会えたのは嬉しく思う。王も喜ぶだろう」


アラン伯爵は終始笑顔だ。最初であった時は凛々しいまさに武人という感じだったのだが余程アデルが無事だったのが嬉しいのかもしれない。

王もアデルと知り合いなのか。とんでもない人物を助けたものだ。


アデルとの話が終えると、アラン伯爵がこちらの方を見てきた。

射抜かれそうな視線に怯まないようにしながら堂々とこちらも見返す。


「円卓の海賊団の諸君に頼みがある」


「何なりと」


「君らは帝国から逃げてきたというが、今の帝国の事で知っている事をなんでもいいから教えてほしい。密偵は放っているが、今は情報が何よりも欲しいのだ」


「解りました。俺から知ってる限りのことをお教えします」


アラン伯爵はアデルの知人というのならば信用出来そうだ。

この人になら情報を伝えて大丈夫か。








時間がかかりそうなので部下の皆には買い出しに行かせている。

居残ったのはバルバロッサとクローディアとアデルと俺の4人だ。


俺からは

異世界からの召喚を行っている事。

牢屋は魔法が使えない仕組み。

戦艦の具体的な数。

何処かを攻めて大量の捕虜を連れて帰ってきたこと。

俺が脱出する際に戦艦の大多数を爆破してきたことも伝えた。


最後のを伝えた瞬間に伯爵が吹いた。


「今何といったのかね…?私の聞き間違いだと思うが…あの巨大な船を100隻以上を爆破した…?」


「正確には数えてませんが巨大な船…あれはフリゲート艦ですね。あれが120隻程。それよりサイズが小さい船…キャラベル船は40隻程。船底から仕掛けまわったので仕掛け損ねた船があるかもしれませんが、爆音が大きく聞こえた事からそれらの殆どが轟沈、または大破して使い物にならなくなってるはずです」


「大親分、途中で遭遇した船団が抜けてやす」


後ろでバルバロッサが補足を付けてくれた。忘れてた。


「それと途中遭遇した船団3隻を沈めて一隻を捕虜の解放用に。東に向かうと解放した隊長が言ってました。残り一隻は生き残った帝国兵士を詰めて本国へ送り返してます。此方に行くことも伝えてますし、二度目は無いと警告しているので兵士達はこちらに出向くことを拒否するでしょう」


俺からの報告にアラン伯爵もアデルも唖然としている。


「どうやったらあの船団沈めれるのよ…」

「本当にな…あの船団に故郷を滅ぼされたというのに…」


もはや呆れたように二人が呟く。


「企業秘密…って言いたいところだが、異能力の一つで爆発の力をもったモンスターを召喚して船底に取り付けたんだよ。時間がたてば爆発する奴な」


俺からの言葉に調書を取っているのかアラン伯爵が羽ペンを走らせている。

ここからでは少ししか見えないが綺麗な文字だ。


「なるほど…水中なら見張る奴もいないからな。マサキ殿が長く潜水できるのであれば時間は掛かるが可能か。だが息継ぎはどうした?」


「風の魔法を使って空気を作りました。風なら空気だけを出すのも難しい事でもありません」


「魔法も扱える…報告の中にあった空を飛ぶ魔法を扱えるマサキ殿であれば容易であろうな」


嘘は言ってない。空気は作れるというのも双子の部下から聞いた。

水中呼吸あるから使わなかっただけで。

スキルの『時限式ボマー』も多分召喚に入れていいと思う。


「捕虜は何処から来たかは?」


「牢屋からだったので解りません。遠目から見えたのは狼の姿をした獣人や猫のような尻尾を生やした獣人が捕虜ということくらいしか…」


「そうか…恐らくは南の方だろう」


南は獣人が多く生息する地域で、そこの国がまた一つ滅ぼされたのだろうと教えてくれた。


それから長々と各自知ってる事をアラン伯爵へ報告する。


バルバロッサは南で海賊の仲間とともに帝国と戦い敗走したこと。

この近辺の海賊は帝国と手を組むか戦うか、弱小海賊団は陸に上がって山賊か盗賊に成り果てた者達もいるらしい。


アデルは皇国での戦争の事と捕虜にされたときの事。


クローディアは皇国で冒険者として戦っていたところで捕虜にされたと。


報告を行っている途中に執事が入ってきて、俺達に紅茶や見るからに高そうな茶菓子を振舞ってくれた。

普段飲まない紅茶だが実に美味かった。

茶菓子の方も美味しいが………料理スキル「味の神髄」を使った俺のクッキーの方が美味いと感じた。スキルの有無がここまで出るのか。


全員の話が終えると港に着いたのが、昼過ぎだったのもあって日が傾いて夕方になっていた。


「今日は話を聞かせてくれて感謝する。資料がまとまり次第明日にでも王国へ向かおうと思うが同行してくれるか?」


「はい。伯爵様に同行させて頂ければ難なく王国入りが出来るというもの。此方としては喜んで」


俺は礼儀正しく一礼する。

現代社会でも礼儀は大事だからしっかりと身に付けていた。

大親分だからといって貴族の前でも海賊らしいふるまいは出来ないしな。


「私の方で宿を取っておいたから今日はそこで十分に英気を養ってくれ。王国は冷えるから暖かい服もこちらで提供しよう」


「何から何までお世話になります」


「こちらとしても有力な海の戦力を手に入れるのだ。それに帝国の戦力を大幅に削ってくれた貴殿たちに対する礼としては少なすぎるものだ。のちに陛下から正しい報酬があるだろう。期待するといい」







こうして俺らはアラン伯爵との縁を手に居れ、彼が提供してくれた高級宿へと足を運ぶ。

しばらくしてから宿の最上階で寛いでいるところに買い出しに出かけた連中も宿に来た。

高級すぎて入っていいのかと入り口で右往左往し、警備兵に問いただされるという小さなトラブルもあったがアデルが、説明して事なきを得た。

説明するのは美人の方が話を聞いてくれるからな。あの警備兵、胸に目がいってたし。

宿に仲間が入ってくるとこれまでの事とこれからの事を説明。

上手くすれば王国直属の海賊になるだろうともアラン伯爵は言ってたな。


「海軍には入らなくて大丈夫なんですか?」


「入っちまったら俺らも規律をがっちり固めて他の奴等との連携もやらんといけねぇ。そうなっちまったら俺ららしい戦いも出来なくなるし海兵達も急に俺達みたいなのが海兵に増えちまったら不平不満が出るだろ。あの伯爵様はよくわかってる」


ローハスの疑問にバルバロッサが答えた。

海賊は海賊らしく、それが一番だ。国を護る方は海兵に。俺らは俺ららしい戦いで海のならず者を掃除だ。光と闇で支えられるなら越したことはない。



「よし、お前ら。今日はもう寝るぞ」


「「「「うっす!!」」」」


俺の号令により全員が眠りについた。軽く晩酌程度は認めたが、明日には王国に向かうのだ。体調を万全にと全員が従い各自豪華なベッドの中に入り込んで眠りについていく。

バルバロッサは酒飲むと止まらないのでローハスを付けてある。いざとなったら落としてでも寝かせろと言っておいたのでこれで大丈夫だろう。

こうして俺達は高級宿のベッドで英気を養うのであった。

次の話は21時投稿です。

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