「んっ」
僕は朝の日差しで眼を覚ます。
朝かあ。でもまだ寝ていたいな。
もう一度布団の中に潜り込む。
「空狐くん朝だよお。おきなよ」
ああ、母さんが起こしに来たのか。でも、声や口調が少し違うな……
「母さん、あと五分」
「お決まりのセリフだね。それとわたしは君のお母さんじゃないよ」
ん〜? あ!
僕はがばっと布団から起き上がる。
「おはようございます」
そして、相手を見る。
「舞さん」
「うん。おはよう」
もう制服に着替えてある舞さんが満足そうに頷く。
「すぐ朝ごはんの準備するから、着替えたらすぐに来てね」
そう言ってから舞さんは部屋から出て行った。
ベッドからもぞもぞ出て、ハンガーにかけてあった新品の制服に袖を通す。
パリッとした新品の服に袖を通すのはそれだけで気持ちがうきうきする。
そして、着替え終わった僕はカバンと刀を取って部屋を出た。
居間に入ると、舞さんがテーブルに朝ご飯を並べてる所だった。
「あ、ちょうどよかった。今できたよ」
そう言ってから彼女は僕を見て微笑んだ。
「似合ってるよ制服」
「そうですか?」
「うん」
へへ、嬉しいな。
「それでは」
「うん」
二人とも席に座って。
「「いただきます」」
荷物を持って二人とも玄関で靴を履く。と、その時気づいた。
あ。おじさんとおばさんの写真……
下駄箱の上に置いてあった。なつかしいな。最後あった時と変わらない笑顔がそこにあった。
これからよろしくお願いします。
僕は軽く頭を下げた。
「どうしたの?」
先に玄関から出ていた舞さんが不思議そうにこっちを見ている。
「ううん、何でもない」
僕も腰を上げて、玄関から出る。
舞さんの横に並び、顔を合わせる。
二人とも微笑して振り返る。
「「行ってきます」」
−−行ってらっしゃい。
誰も居ないはずなのに、そんな声が聞こえた気がした。
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