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床を透過した会長はでも直ぐに上に戻ってきた。透過は出来るけど、ヘタしたらもしかしてそのまま下に落ちるとかあるのかも? ならちょっとしたチャンスなのかもしれない。まあ既に遅いが。でもだからって攻撃の手を緩めるなんて事はしない。近くても遠くてもこっちは会長がどこにいようが追いすがりフラングランを叩き込む!
それが僕たちの役目だ。
「ぐあ!?」
『ぬ?』
僕は突如の攻撃に横に飛ばされる。まさか……戦場でどこにだって敵がいて戦闘が起きてるのに、油断なんて1ミリもしなてない。其れなのに、意識の外から攻撃がやってきた。てか……今、攻撃してきたのはリルフィンだった。
「おい、どういうつもり――っ、会長か!!」
僕はリルフィンに向けた視線を直ぐに思い直して会長へと向けた。でもその時僕の目の前にはなんか斧がクルクルと飛んできてた。それをはじこうと思ったが、僕は風帝武装の機動力を生かして避ける事を選択した。
『脚だけ支配したか!! 許さんぞ』
リルフィンの奴も直ぐにそう言って会長に向かう。多分さっきの紙がそんなコードを書いてたんだろう。それに、今の斧の攻撃にもコードは仕込まれてた。
(あの野郎、紙だけじゃなく色んな物にコードを仕込んでやがる。油断も隙もないな――って待てよ)
コードを仕込む……それは僕に対してだけなのだろうか? 自惚れるのであれば、その筈だと言いたい。けど、多分違う。会長はどんな物にも自分のコードを仕込める。てか、僕だって直接触れれば、書いてたコードを流し込む事が出来るだし、ペン持ちの会長は僕よりも祝福の汎用性が高い筈だ。
(なら、他の皆にも既に……)
その可能性は非常に高い。テア・レス・テレスに攻撃する度に、武器をぶつけ合う度にそれは起きる筈だ。
「ちっ」
けど、これを警告なんて出来ない。思わず舌打ちがでる案件だ。なにせ僕たちは戦いあってる。今、 区がその可能性を示唆したら、皆の動きが悪くなるだろう。そして常に不安を抱える事になる。もしかすると、会長の狙いは其れかも知れない。
効果なんてないコードでも、それが敵から流れて来てる物だと知れば、何かある――されてると思うのは必然だ。気にしない奴なんて居ないだろう。それに実際に会長が流してて、何も意味が無い訳もないと思う。つまりは僕は、皆の時限爆弾に気付きながらも、それを指摘も出来ないって事だ。とりあえず社長にだけは伝えておくが、後は彼の判断に任せよう。
本当に、会長の奴は厄介だ。どんどん絡め取られてる……そんな気がする。