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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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「その剣は、私ともう仲良しですよ?」


 そんな訳わからない事をいった会長。だけど、そんな事を意に介さずおっさんは巨大な剣を振り下ろす。まるで対象をみじん切り……いや、この場合はミンチにでもするかの如く何度も何度もその大剣をめちゃくちゃに振り下ろしていた。


 いやいやこっちも危ないから。僕は急いで距離をとる。最初はその場で避けようかとも考えた。けどそれは早々に止めた。なぜなら、剣の動きが予測できなかったからだ。僕の目なら、剣の動きを見るなんて事はたやすい。それに大体剣は一度振れば、後の動きだって同じだ。まっすぐふればまっすぐに進むもの……いきなり剣の軌道が変わるなんて事はあり得ない。

 まあそれが出来るのもLROとも言えるけど、誰もが出来る訳もなし……それにおっさんが使ってる武器は大剣だ。普通の剣よりも重く、長く、大きい。それが今やおかしな大きさになってるわけで……それを振ってる間にチョチョイと軌道を変えるなんて事は大変な事だ。

 でも今、それが起きてる。いきなり軌道がかわる。それも全く予測できない方向に……だ。きっとそれをおっさんもわかってる。なにせおっさんの意図した事じゃないから。なにせおっさんの意図してる事なら、こっちにも何かの合図でも送ってくるだろう。それもなくこんな無茶な事……近くに居るなんて出来る訳ない。


 僕はとりあえず距離をとってローレの近くにきた。ヘタに一人に孤立してるよりはこいつの近くが良いかなと……


「どう? やったの?」

「やったと思うのかよ?」

「やってなさいよね」


 不満たらたらな顔をしてるローレ。でもこいつだってわかってる。そんな簡単に会長がやれたら苦労しないって。


「もう終わりですか?」


 そういって余裕綽々で現れるローレ。流石におっさんも距離を取る。そしてこう言うよ。


「おいおい、こいつじゃもう、お前に傷つけれないって事か?」

「そうですね。その子は私を傷つける事を望んでませんね」

「そうか……なら!!」


 そう言うとおっさんはためらいなく大剣を捨てた。そして拳を握って会長へと向かっていく。マジかよあの人、確かに素手でも強そうだけどさ……相手は会長だ。勝算がないと、あんなの無謀。いやあるのか? 


「あんたオリジンが……」

「ん? そうだなもう打ち止めみたいだ」


 オリジンが残ってる内に会長に攻撃をしたかった。出来うるなら、オリジンでプレイヤーを攻撃とかしたくは無いんだけど、会長は別だ。既に一回やってるし、あいつは祝福持ち。オリジンでも全てのデータが破壊される事は無いんじゃないかと踏んでた。

 それでもあいつの用意してる色々な物をきっとオリジンなら破壊できる。その筈だったんだけどね。オリジンは時間切れ……でもそれでも結界は破壊した。拳を握って迫るおっさんに、テア・レス・テレスの他の奴が会長との間に入ってきてる。そしてこっちの仲間達も会長を打ち倒さんと一斉に動きだしてる。


 ここからだ。ここからが、このエリアバトル……本当に最後の戦い。

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