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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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 こっちの渾身の攻撃が収まると、着弾地点には何もなかった。横に視線を向けると、結界の向こう側に、さっきまで僕たちが相手してたテア・レス・テレスのメンバーがいる。


(どうやって助けた?)


 そう思ったとき、僕の目の前に風に乗って灰のような物が舞ってきた。これは多分会長の奴の紙だろう。紙と入れ替えた? そういうコードを仕込んでたとしたら、出来たりするのかもしれない。なんとかして追いつめたと思ったのに、結局誰一人倒せなかったなんて……でもこれでこの結界を破壊できるかも。

 オリジンなら出来るだろうが、早々にやらなかったのは会長はオリジンの力を知ってるからだ。オリジンの対策を何もあいつがしてない……なんて願うのはあまりにもおろかだろう。


 絶対に何かしてると思うべき。だからヘタにオリジンでしかどうにも出来なさそうなのは警戒してるというか……さっきの腕だってさっさとオリジンで破壊する事はできた。それをやらなかったのはテア・レス・テレスのカラクリを暴く為でもあるけど……今オリジンは有限だ。オルガトの奴が予定外の所で還されたからね。この戦闘中に再び呼ぶことは出来ないだろう。


 ローレの精霊は強力だが、だからこそそれ相応の制約がある。


(祝福でどうにか出来るか?)


 時間を掛ければ、出来ない事もないかもしれない。他の皆に警戒させとけば、こっちにいきなり再び攻めてくるってなさそうだよね。こっちからは結界を自由に超えられないし。最悪、テア・レス・テレスは一カ所に戦力を集中して、四カ所をそれぞれ回って撃破していく……実はそれが一番テア・レス・テレスにとっては良いはずだ。


 この結界で僕たちを分断できた時点で……そしてテア・レス・テレスが結界を自由に移動できる時点でこっちを同時に相手にすることなんか実は全くない。じゃあなんでそんな事をしてたのか……多分、こっちの数を減らす為だろう。混戦にしとかないと、あのダメージの還元の仕組みはそうそうにバレるだろう。それに戦場全てで同時に戦ってないと、還るダメージが重なるって事が起きにくくなるから、事故的にHPが0に成る奴が激減するだろう。向こうも自力ではこちら側が強いとわかってる。

 テア・レス・テレスは急速に力をつけて、そして人を増やしてきたからね。来る者拒まず、去る者負わず――がテア・レス・テレスらしい。


 大手のチームとかは色々と入る為の試験を設けてる所もあるらしいが、テア・レス・テレスはそういうことが一切ないみたいだ。だからプレイヤー一人一人の質って面でテア・レス・テレスの他の大手のチームに劣ってる。それでもテア・レス・テレスはLROで一位を保ってる。これで勝てば、それこそ不動の地位とかになりそうだ。

 それじゃあ面白くなんてない……筈だ。そうだろう。


「もう長く持たないな」


 僕は身に纏うオリジンの感触を確かめつつそういった。オルガトが残してくれた力はすくない。別段オリジン事態はオルガトの力がなくても使えるけど……完璧に制御するってのが難しいんだよね。なら、もうこの少ない力でテア・レス・テレスに……会長に切り込むのもいいかもしれない。

 僕はそう思って仲間達にいうよ。


「皆、これからこの結界を破壊する。破壊したらローレ達にでも合流してくれ」

「君はどうするぞよ?」

「それは、まあちょっと会長に挨拶でも」

「ぎょぎょぎょ、ならこれを持って行くといいぞよ」


 そう言ってギョクリさんが何やら指輪をくれた。それは身代わりの指輪というアイテムで、一度だけ死亡を肩代わりしてくれるって奴だった。かなり貴重なアイテムの筈だけど……


「勝利への投資ぞよ」


 いやいや、実はあんたテア・レス・テレスにも色々と売ってるだろ……と突っ込むのはやめておいた。一番このイベントで儲かってるのは彼の所だ。まあそれでも勝利が欲しいって言うのはうそじゃないだろうけど。


「ありがとうございます」


 僕はそう言ってオリジンで結界を破壊した。

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