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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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「大丈夫?」


 僕はそう言って落ちてた女の子を抱えた。流石にローレじゃあるまいし、荷物みたいに持つのは引けたからお姫様抱っこだ。胸の中にいる彼女はいきなり現れた僕にビックリしてるのか、それか今現在落ちてるから怖いのか、ちょっと震えてて、僕胸に小さくなってる。


(とりあえず、床のあるところに行った方がいいよな)


 そう思うが、大体広い所は戦場なんだよね。まあ仲間が居るし、そこに下ろせば良いいか。とりあえず優勢な場所に下ろした方がいいよな? それとも回復役を求めてそうな厳しめな所? でもこの子、見た目や装備的にそこまでLROをやってるように見えないんだよな。

 だからあんまり求められる所は厳しいかもしれない。


「やはり来たか、第一危険人物!!」

「それって僕か!?」


 酷い、テア・レス・テレスの奴らは僕の事を第一危険人物とかいってるよ。確かにお前等のトップを唯一屠ったのは僕だが……あんなのはたまたまというか、タイミングというか……そう言うのだから、そんな呼び方は止めて貰いたい。


 気付けば、いつの間にか、テア・レス・テレスの奴ら五人くらいに囲まれてる。ただ落ちてる僕にたいして、奴ら紙で空中に足場を作って、一定距離を保って僕を追ってくる。奴らは懐から何やらだした。どうやらそれはパチンコらしい。スリングショットともいうね。まあどっちでもいい。


 確かに弓とかこんな動き回ってる中では構えるのも当てるのも大変そうだしね。その分スリングショットは手軽だ。ならボウガンとか、銃でも良いじゃんって感じだが、スリングショットは色々と応用が効きやすい。だからだろう。


 それにあの玉……僕の目は見逃してない。奴らがスリングショットの玉として使ってる球体。一つの玉としては信じられない位のコードが詰まってた。絶対にあれも会長の代物だろう。このままじゃやばいな。既に雷帝武装はこの子を助けた時の移動で使ってしまった。


(なら――)

「くらえ!!」


 一人のその言葉で周囲それぞれの方向からスリングショットの玉が放たれる。僕は自身に風を集めるよ。そして玉が飛来する前に風帝武装を完成させる。このままの風の勢いでスリングショットの玉なんて弾き飛ばす!!


「がはっ――!?」


 頭が一瞬、真っ白になった。けど直ぐに奴らの攻撃が届いたんだとわかった。体が重いのは何故か巨大化したスリングショットの玉が僕に当たってるから。元は指でつまめる程度しかなかった玉が、今やボウリングの玉くらいになってる。

 ならその大きさを想定して風を強くするまでだ。それでも飛ばされずに向かってくるのには驚いた。けど、勢いは落ちた。これなら当たる事はない……けど一番最初に当たった球が肩の所に張り付いてる。録れる気配がない。そこだけ玉の分とても重い……これが風体武装の風の衣の部分なら底だけ切り離して再び作れば問題なかった。

 けど、玉は運悪く僕の体についてる。玉を斬ろうにも、この玉、かなり頑丈らしい。それに傷つけても直ぐに修復する。しかも僕の体力を吸って……だ。

 質悪すぎだろ。呪いのアイテムかよこれ。


「それは絶対にとれんよ。会長には悪いが、ここで貴様は討ち取る!!」


 再び奴らはスリングショットを構える。とりあえず僕は彼女をチームに預ける為に上を目指して、空中を蹴る。

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