表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
1219/2683

1219

「なかなかしぶといですね」

「そうね」

「でも、役目は果たしてます。このままなぶって厳しい視線を向けてもらいましょう。ゾクゾクします」

「「ふふふ、そうね」」


 奴らはそんなことを堂々と言いながら、その三色の杖を再び構える。そして白銀の杖を持つ右お団子の奴が「せい」っと言う。


 するとその瞬間、奴らの周囲を中心に冷気と共に氷が広がっていく。そのスピードは徐々に周囲に広がっていくって感じで、あの中で言えば、一番よけやすくはある。けど……


(厄介なのはあの冷気だ)


 どうやらあの冷気が凍結の条件になってるのか、あの冷気が触れさえすれば、どこでも凍る。だから氷に目を向けては凍らされる。最初の僕はそれでやられたし……ちょっとひんやりした空気が触れたなって思ったらいつの間にか氷のなかだった。徐々に広がっていくように見えるのは、冷気が先に到達して、そして凍るからなんだ。一気に凍らせてるんじゃないのがみそである。


 でも凍ったら後はもろい、何故に空中なのに質量があるはずの氷がした落ちないだって疑問はつきないが、魔法で出した氷だし、そこは魔法的な何かがかかってるんだろう。そもそもがただ広がった氷はものの数十秒で消えるしな。わざわざ落下させるより、消す方がシステム的に楽なのかもしれない。


 大きな氷の壁に奴らは隠れる。別段そこまでこの氷に強度があるわけじゃないから、怖そうと思えば壊せるが……


「それでは次は私が」


 そう言って内側からズガンと体に響く音がする。それと共に、氷は砕けて礫となって向かってくる。更にそれを成した原因である紫電が一人の女の杖の上の球体から、まき散らされてる。雷は電気だから、実際見てよけるなんて事が出来る代物じゃない。

 普通ならね。けどあの雷の杖の攻撃は別段攻撃に雷のスピードがあるわけじゃない。確かに早いが、それでも見てよけられる位だ。それでもよけれる奴らがどれだけいるかはわからないが……それくらいに無数の雷撃を広範囲にばらまくのがあの杖の攻撃だ。


 だから雷の攻撃と言うか、雷の属性をした攻撃を広範囲にばらまいてるって感じが一番正しい気がする。僕が雷帝武装をした場合は、本当に……まあ本当に雷の速度が出てるのかはしらないんだけど、自分でも直線しか出来ない位にあれは速い。

 でもあの雷の杖からなる攻撃に、その早さはない。一応今は距離をとってるし、よけるのは僕やエアリーロなら訳はない。でもあの雷の杖の厄介な所はこれだけじゃない。


「ほら来た」


 わかってた。あの雷の杖、ばらまいた力を再び集めて離れた場所でもう一度、放出できる特性がある。これが厄介だ。しかも後方からはじけさせて、上手く僕たちを奴らに近づけてくる。そして最後に赤い……炎の杖を持った奴が構える。


「今度はどうやってよけますか?」


 その言葉を言いながら中央に団子を作ったそいつが杖を掲げる。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ