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第九十九話
                  第九十九話  乱舞
「行くわよ!」
「ええ!」
 五人が華奈子の言葉に応えて一斉に飛び上がる。当然華奈子も一緒だ。
 六人で飛び上がるとそこに箒が出て来た。それに乗って舞うと。ミイラ男は上に向かって包帯を投げて来る。しかし上手くは当たりはしない。
「当たらないわね」
「当たり前よ」
 華奈子が美奈子に対して答える。
「下から見上げたらね。狙いにくいのよ」
「そうなの」
「だって。視界が限られるから」
 何気に勉強以外のことには頭がよく回る華奈子だった。
「見上げるからね」
「成程。そういうことなのね」
「そのかわり」
 華奈子は言う。
「こっちからは狙い易いのよ」
「そうなの」
「そういうこと。タロ、ライゾウ」
「あいよ」
「何、御主人」
 二匹の使い魔達は華奈子の側にいる。見れば他の使い魔達も主と同じである。
「仕掛けるわよ、いいわね」
「狙いを定めて?」
「いいえ」
 ライゾウの問いには首を横に振る。
「その必要はないから」
「その必要はないって」
「だって。上は押さえてるのよ」
 これをまた言う。
「だから」
「狙いを定める為に上に上がったんじゃないの?」
 今度はタロが華奈子に尋ねる。
「それだと」
「違うわ。別の作戦よ」
「作戦って。何を考えてるの?」
 今度は美奈子が華奈子に尋ねてきた。
「上に上がったのはいいけれど」
「まずは赤音ちゃんが仕掛けてね」
「私?」
「そう、もうミイラ男に向かって集中攻撃よ」
 それをまず伝える。
「それから春奈ちゃんで美樹ちゃん、それから梨花ちゃん」
「わかったわ」
「それじゃあ」
「その順番で」
 三人は華奈子の言葉に頷いた。それから。
「美奈子ね。やっぱり狙いは定めないで集中攻撃でいいから」
「それが作戦なのね」
「ええ。とにかく威力を重視して狙いは適当でいいから」
 それを五人に伝える。作戦がこれで決定した。


第九十九話   完


                 2008・4・21
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